「カタリバ 語り場オンライン」2020/5/16開催しました。

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2018年、2019年といつも年の締め括りに開催していた、

看護師による看護師のための「カタリバ 語り場」。
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今回は、初めて、オンラインという形で開催しました。

今回は、新型コロナ感染症の感染対策の真っ只中にあって、今だからこそ、
さらに問われる「看護」について話をしました。
とても急なお知らせではありましたが、リアルにこの2回にご参加いただいた人にのみお知らせをお送りし、開催の運びとなりました。

もちろん、感染対策、は最重要課題です。命を守らなければなりません。

ただ、それによって、看護が看護たらしめる役割を放棄しなければならないことはイコールではないということを徐々に現場は感じ始めているのではないか、そこにジレンマを感じ始めているのではないか、と思うことがたくさん増えてきたからです。

そんな想いをある病院の地域連携室の看護師さんと話していて、そのジレンマを共有したい!と強く思ったのが、急に開催したきっかけです。

さすが、「看護を語る」ということを、現場で実践でリアルに感じながら、過ごしておられる皆様ならではの、気づきがありました。

未曾有の感染対策において、命を守るための「感染防止」ではありますが、人というのは、「安心感」がなければ命を救えません。不安はときに人を押し潰します。また「人との関わり」がなくなると気持ちが病気になってしまいます。

感染対策を免罪符にしていないだろうか。そのことで、思考停止していないだろうか。看護を語るとまるで「非国民」のような扱いを受けていないだろうか。
現場のナースへの気持ちに寄り添う言葉も生まれます。

感染対策も看護の大切な役割であることはもちろん理解しており、わたしの勤める病院でもそれはそれはかなりのレベルの感染防止対策を行なっています。
なぜなら、市内や近隣の介護施設、在宅療養を続けておられる方、近隣の病院でたくさん感染者が初期の頃に発生し、人ごとではないような環境に突然放り込まれたからです。

そのギリギリのところで何ができるのか。
忙しいから考えないではなく、忙しいからこそ、考えることで、マインドセットでき、現場が混乱しないのではないかとわたしは思っています。

また、この感染対策は時々刻々と新たなことがわかってきたり、市中の感染状況や様々な通達で、柔軟に変化させていかなければなりません。

システマティックに伝達ができても、現場のその場での判断については、実は普段からの管理職の姿勢や部下への信頼、部下からの信頼などが大きく影響することも現場では感じています。

だからこそ、「感染対策ありき」(大前提ではあるけれども)で、全てを「端折ってしまう」ような取り決めではなく、何が最善かを考え続けることが必要で、それぞれの職種が本気で、「これでいいか」を考え続けないといけないのだろうと思いました。

まだまだ、あっさりと前向きには なれない医療現場ですが、
それでも、看護の視点を持ち続けようと心から誓った機会を与えてくださった、
参加者の皆さんに心から感謝です。


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