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【講義】考えるとは何か

 こんにちは。
 普段は教育関係のお仕事をさせて頂いています。
 今回のは私がしている講義でのお話。

 今日は「考える」とは何か、というテーマでお話させて頂こうかと思っています。
 皆さんは「ちょっと考えてからもの言って」とか「何で○○する前に考えなかったんだ」などと言われたことありませんか?


 また、最近の大学入試や高校入試、定期考査までもが「考える」問題を沢山出すようになってきています。計算問題や公式を使っただけでは解けない問題が増えてきているのです。

 でも考えるって何?って言われると中々難しいですよね。そこで考えるをもっと身近に感じてもらえるような話をしたいなと思います。

①わける

 考えることの第一歩は「分ける」ことかなと思います。例えば次の問題を見てみて下さい。

 この謎を考える時に必要なことは、全ての部分をいかに「わける」ことが出来るかどうかです。今回の場合、肝になるのは↑をただの記号としてみるか、これ自身を形としてみるかと分けられるかどうかが決めてとなります(答えは毎回素敵な問題を作っておられる《BeasT》様まで)。
 考えるということが苦手な方はこの「わける」という作業をしようとしていません。↑は矢印にしか見えなくて他の選択肢に「わける」ことがないのです。
 似たことは色んなところにあって、例えば「勉強しなさい」は「明日提出する宿題をとにかくしなさい(問題集を埋めなさい)」と「問題をしっかりと正解するように解きなさい」に分けられます。分けることなく伝えると、世の中の生徒さん方はかなりの割合でこれを前者だと捉えてとにかく解答用紙を埋めることをします。
 伝える時にも分けることは重要です。

 この本オススメです。「わける」の部分がいかに大切かをbearの数倍も上手く書いて下さってます。

②ためす

 ためすは具体的な例に変えたり、実験することです。
 昔、数列っていうのをしたこと覚えている方いらっしゃいますか。
 {0, 1, 1, 2, 3, 5, 8, □, 21, 34, 55, 89, 144, 233, 377, 610, 987・・・}
 これとかも□を求めなさいって言われても、眺めているだけでは解けなくて実際に計算をしてみるなどが必要です。ここもとっても苦手な方が多いです。

③書く

 最後は「書くこと」です。ひょっとしたら頭で全てを完結出来てしまう方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、一番は「書くこと」です。思考って意外といい加減で「書くこと」をしないと中々きちんとまとまらないのです。先ほどの謎解きもきっと色々書いた人だけ上手くいったはずです。眺めてるだけでも解ける方はいますが・・・。

 ただ、最近の学生さん方はここが超絶苦手な方々が多いです。おそらく文化として「書くこと」よりも「観ること」「聞くこと」が学習の中に入り混んだからだと推測してます。

 下記の戸田山先生も思考するためには書いてーと仰ってます。この本、学生様方にはとってもいいです。論文など書くときにおける、「考える」とは何かをすごくよく書いて下さってます。 

 こんな感じで考えるを鍛えていってもらえると色んな問題を考えられるようになると思います。受験勉強にも役立ちますが、現在目の前にある問題に困っている方がいらっしゃいましたら、是非とも実践してみて下さい。

 何か質問等あればいつでも連絡下さいませ。
 https://lin.ee/m7GFuOq



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