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大学院進学のススメ

 こんにちは、チーフKENです。今回のテーマですが、タイトルの通り、大学院への進学をお勧めする内容となっています。と言っても、ただ単に勧めるのではなく、なぜ大学院に行くことが重要なのか、そしてメリットや得るものについてを自身の経験を踏まえた上で述べていこうと思っています。
 かく言う僕も去る3月に大学院を修了し院卒の肩書きを得ました。大学院では国際政治、とりわけ外交・安全保障を専攻しており、修士論文では日米航空協定についてをテーマとして執筆しました。(修論についてはまた後日の投稿でテーマにしたいと思います。)
 今回の記事では僕が大学院に進学した理由、大学院での日々、大学院に2年間通って感じたこと、得たものについて話します。この記事を読んでくださる方が1人でも多く大学院に魅力を感じていただければ、執筆者としてこの上ない喜びです。最後までお付き合いいただければと思います。


大卒も院卒も大して変わらない!?

 低水準の進学率の大学院で、特に文系に関しては低い割合をキープしている状況です。
 よく「文系で大学院に行っても意味ないよね。」とか「院に行っても大して稼げないでしょ。」といった類の会話を耳にします。日本の大学生ないしは社会人が大学院に対して抱いているイメージを物語っているでしょう。そのイメージを否定するつもりは全くありません。
 日本社会においては大学院卒が特別に重宝されるわけではなく、基本は大卒と同じ扱いを受けることがほとんどです。組織にもよりますが、給料に関しては少し多いくらいで後は変わらないでしょう。(理系に関してはそうとは限らない)
 ゆえに日本人はあまり大学院には進学しないのかもしれません。余談ですが、海外へ目を向けてみれば、日本とは逆の現象が起きています。近年、中国人が日本の大学院へ留学してくるケースが多く、日本の大学院の学生の多数を占めていることも珍しくありません。

↑ 進学率について。


僕が大学院に進学した理由

 ここでは私の実体験について。もともと私は大学時代は言語学と教育学を専攻していました。冒頭でも述べた通り、大学院では政治経済を専攻しており、学部と大学院では全く異なる分野を専攻していた経歴があります。
 正直言うと、大学4年の夏休みまで大学院進学は全く考えていませんでした。当初描いていたプランは教員採用試験に合格して、残りの大学生活は遊びまくるといった考えでした。今思えば本当に浅はかで軽い考えだったと思います。経過としては不採用になり、さらにこれまでまともに就活もしていなかったので、進路が絶たれた状況になってしまいました。まわりの同級生は内定を獲得しているなか、僕だけが取り残された状態になってしまったのです。
 少し話が脱線するのですが、最近は変わりつつあるものの、日本では新卒一括採用の風土が今でも根強いです。このまま卒業して就活浪人したとしても採用される確率は大幅に下がるだろうと当時は思っていました。
 そこで僕は思いました、「もう1度新卒の肩書きを得るためにはどうするか?」 と。そこで大学院に進学することが脳裏に浮かんだのです。ある意味で不純な動機ですよね。笑
 そんなわけで僕が大学院に進学した理由は、学問を追求したいといったポジティブな動機ではなく、どちらかと言えば、学生の期間を延長して再度新卒として就活に挑むといった理由でした。
 では専攻分野をどうするか。正直に言うと、学部での専攻はそこまで興味があるものではなかったです。どちらかと言えば、政治経済といった社会科の分野が好きで、大学でも他学部履修という形で講義を受けていました。その時受けていた講義の担当教授にアプローチし、試験を受けて、なんとか現役で研究室に入れてもらうことが出来ました。大学院生活のスタートです。


大学院生としての2年間で大きく変わった価値観

 入学当初はどちらかと言えば前向きな気持ちではなかったです。しかし入れていただいたからには、しっかりと研究に打ち込んでいきたいと思いました。1年次の時は授業を多く取り、それこそ朝から研究室の閉館時間(深夜11時)まで研究室にこもりっきりで勉強をしていました。平日や土日関係なく毎日通いつめていたと思います。そうこうしているうちに、いかに知識や教養が大切かを強く感じました。まずそれが価値観が変わった1つ目の事例です。ちなみにそれは2019年の話です。
 そして年度が変わり、就職活動の年になりました。2020年のことです。2020年がどのような年であったかは皆さんご承知の通りでしょう。世界中で生活様式、そして価値観が変わった年になりました。僕もその1人です。とはいえ、就職活動は待ってはくれず、進めていきました。結果としては内定を得ることが出来て、2年越しのリベンジを果たしました。結果的には良い結末でしょう。でも心の中ではどこかスッキリしなかったのです
 というのも、2020年は前年以上に大きく価値観が変わったからです。2年次でしたので授業は前年に全て取り終わり、ゼミはリモートでした。また大学のティーチングアシスタントをやっていたのですが、それも全てリモートになりました。何が言いたいのかと言うと、場所的にも時間的にも金銭的にも、事実上全ての自由を手に入れることになったのです。年度始めの4月から修了する3月までずっとそうだったので、論文を書くことと就活以外は全て自由でした。
 この自由時間を使って、行ったことのない国内各地を旅行したり(Go To トラベルの期間中)、ジム通いを始めて毎日体を鍛えたり、読書をたくさんしたりしました。そうしているうちに自由の素晴らしさに気づきました。と同時に、これからの時代の価値観や向かっていく方向性にも気づいたのです。それらが価値観が変わった2つ目の事例です。


大学院で学んだことと気づいたこと

 前者は専攻分野であった国際政治です。それよりも大事なのは後者で、学問ではなくこれからの人生のテーマや指針に気づくことが出来ました
 第1に、先にも述べましたが、知識や教養がいかに重要であるかと言うこと。これは学部だけでは気づけないと思います。たいていの学部生は早く就職してお金を稼ぎたいという気持ちが強いのでしょう。否定するつもりは毛頭ありません。それに大学院も学費がかかるため、無理に進学しろとも言うわけにはいきません。でも確かにお金はかかるかもしれないですが、そこで得た知識や教養、そして経験は人生におけるかけがえのない財産になりますし、それらがまわりにまわってお金を呼び寄せてくれるかもしれません。僕はそう信じていますし、そうなると思っています。
 そして第2に、学問以外においても得るものが大きいということです。自分語りが多くて恐縮ですが、もし学部4年次の時にすんなりと就活が成功して大学院に進学していなかったら、自由の素晴らしさに気づくこともなかったし、人生の方針やテーマを固めることもなかったし、そして夢を抱くこともなかったと思います。
 大学院は学部に比べて人と接する機会が少ないので、良い意味で捉えれば自分自身と向き合える場所であると思っています。高校や大学を卒業したら就職するのがほとんどで、人生の中で長い時間をかけて自分自身と向き合うということはなかなか出来ないでしょう。だからこそ大学院という場所でモラトリアムを享受しつつ、学問を極めていき、さらに自分の人生の方針を考えていく経験を多くの人にしてもらいたいと思っています。今現在、社会人の方でも社会人をやりながら学び直すことも出来ます。もし人生の方針に迷いが出てきたら、大学院へ進学するのもありでしょう。


おわりに

 今年の3月に大学院を修了し、政治学修士の学位を取得しました。今は就職し、組織に所属していますが、いずれは自由を求めて独立しようと思っています。また、自分の知的好奇心を満たすために勉強する日常にしていきたいと思っています。
 1つ前の投稿でも話したかもしれませんが、これからは1つの組織にずっと所属する時代ではなくなります。個が重要視される時代になり、自由に仕事や生活を送っていく時代になるでしょう。
↓ 前回の記事

 そのような中で、自分の知識や経験を最大限に活用し、自由を求めていきたいと思っています。少なくとも僕は大学院に進学しなかったらこの感覚は分からなかったです。そういう意味でも、大学院に進学して良かったと心から思っています。

最後まで読んでいただきありがとうございました!


チーフKEN
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