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大学院進学の決め手

以前の記事にもちょこっと書きましたが、大学院進学の決め手のひとつには、アラヌス芸術社会大学がシュタイナー教育をベースにした学校という背景がありました。

私は30年以上前、まだ受験戦争華やかな頃に、日本のオルタナティブ教育のはしりのような高校に行っていました。校則もテストもなくて、先生と生徒が対等に話す関係性の学校です。

当然「普通」の受験勉強もなくて、卒業生には留学する子が異常に多かったです。私もその一例ですね。

ヨーロッパに留学した卒業生がするシュタイナー教育のワークショップを受けたことも、在学中にありました。身体を使ったリズムのエクササイズが面白かったのを、今でも覚えています。

なので、シュタイナーには親近感を抱いていました。

ところがドイツに来てみたら、アンチなひとが少なからずいるのを目にして、結構衝撃でした。

引越し前、ドイツ人の友人数人に娘の進学先としてシュタイナー学校について聞いたら、「え、本気?」みたいな反応をされたのがひとつ。

決定的だったのは、移民に義務づけられている統合コースの先生のひとこと。

「子供をシュタイナー学校だけにはやるな。ろくに勉強しないから。うちの姉が教師で、ひどい例をたくさん見てるんだ」

私とはあまり価値観を共有していなさそうな、やる気のない、年配の先生だったということを差し引いても、そこまで言うのかとショックでした。

これはずばり、反対の立場、すなわちシュタイナー教育の中にいる人にも話を聞いてみたい、というタイミングで見つけたのが母校のアラヌス大学です。

学部と大学院からなるこのアラヌス大学。元々は芸術大学で、絵画や造形、オイリュトミーなどを教えていました。そこから発展して近年、教員養成課程や建築、サステナブル経済などのコースもできていました。

私は学部をもう一度やるというよりは修士課程に進学したかったのです。学部ではコミュニケーション学専攻だったので、選択肢としてあるのはシュタイナー教員養成課程もしくは職業経験に基づく実践研究コース。

その「職業経験」に入るのが、教育、社会、セラピーに関する仕事でした。
セラピーには直接関係していませんが、地球志民教育とソーシャル系通訳は合致しているのでは?と思って、早速オンライン相談会に申し込んだのが2020年の初夏でした。

つづく。

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