見出し画像

大森、転職するってよ

わたしは、新卒で入社して以来十余年、1度の異動もなく、ずーーーっと同じ部署で働いてきました。その部署が、今年度末(2017年3月)で、事業所の閉鎖とともに解散することが決まっています。解散後の身の振り方を来月中に会社に報告しないといけなくて、それが決まった数年前から細く長く考えていたのですが、ついに先日、腹をくくりました。

選択肢は、
 ①今の会社の東京の拠点に異動する(会社推奨案)
 ②グループ会社に転籍する
 ③転職する
の3つがあって、結局、③転職を選ぶことに。

去年の年末くらいまでは、自分のなかで、②転籍の一択だったんです。処遇だだ下がりで、今まで培ったスキルとまったく違うものが求められる職種(SE→営業とか)で、ほとんどゼロからキャリア積み直しだったとしても、「正社員」が確約されていることはすごく尊く感じられて。「正社員でなければ、安定した収入は得られない」「未就学の子どもがいる身で、正社員で雇ってもらえるわけがない」と思い込んでいました。

いました、と過去形で書いたけれど、今もその不安がゼロではないのが正直なところではあるのですけど。

それが、今年2月にnoteをはじめて、「世の中、いろんな働き方があるのねー」と視界が拓けました。あの流行に乗っかったことでの、ご褒美的な発見。心身が疲弊することがわかりきってるのに(すごくヘビーな営業の業種です)、それでもそこにしがみつかないといけないほど、わたしは切羽詰まっているのか?というと、いやいや、そんなことないやん、と。

最優先に置くのは、妻として母として、機嫌よく気前よく、家庭を営むこと。毎日18:00~18:30には、保育園に迎えに行けること。天変地異が起こって電車が止まっても、歩いてひよこを迎えに行けるよう、家から10km圏内の職場であること。あとは、これまで培った、モノゴトの言語化や伝え方や捌きかたのスキルを、少なからず活かせること。これらが満たせる仕事を探そうと思います。

1年後、ひょうひょうとやってるか、ヒーヒー言ってるかは、わかりません。ただ、「②転籍を掴むしかなかった」のと「②転籍/③転職を比較して、③転職を選んだ」とでは、前向き度が大きく違うので、この着地のしかたができて良かったです。もし、独身で結婚の予定もなかったら、①東京も比較対象だったから、大好きな神戸を離れるか否か、大変なところだった…!

あと10ヶ月、精一杯、いまの部署でいろんな試行錯誤しようっと。(たぶん、面接受けたりの実質的な転職活動は、来年4月始動です。)

「困難な決断においてつねに正解を引き当てる」ような能力は私たちには備わっていないし、そのような能力は誰によっても育てることはできない。
しかし、「困難な決断を迫られるような状況に追い込まれる可能性を検討して、リスクを事前に回避する」ということなら、そのための能力は私たち全員に潜在的に備わっているし、それを育成するということは可能である。

内田樹「街場の現代思想」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?