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【選挙ウォッチャー】 甲斐市長選2020・分析レポート。

9月13日告示、9月20日投開票というスケジュールで、山梨県の甲斐市長選が行われました。甲斐市は2004年に竜王町、敷島町、双葉町が合併して誕生したのですが、甲斐市が始まって以来、市長選はすべて無投票当選だったため、なんと、甲斐市発足16年目にして初めて市長選が行われることになったのでした。当初は甲斐市長選を取材する計画ではなかったのですが、急遽、取材することに決めて良かったです。

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保坂 武  75 現 4期目を目指す
横山 洋介 42 新 国民民主党の元市議

現職の保坂武さんは、これまで市長選を戦ったことはありませんが、2003年から甲斐市長になる2008年まで衆議院議員だった人物です。1991年から山梨県議として活躍しており、圧倒的な地盤を持っているので、多くの人が「そもそも勝てるはずがない」と考えているため、市議としての収入を捨ててまで挑戦するような人がいなかったと思われます。今回、改めて強さを見せつけたので、4年後は79歳ですが、保坂武さんが引退を決意するまでは対立候補が出てくることはないのではないかと思います。今日の今日まで選挙がなかったことは、ちっとも民主的ではありませんが、そうなってしまう事情も理解できるというものです。


■ 山梨3区は廃止、現在は山梨1区

保坂武さんが選出されていた「山梨3区」は、2013年に区割変更に伴って廃止され、その全域が「山梨1区」に統合されました。現在、山梨1区となっているのは、韮崎市、中央市、南アルプス市、北杜市、甲斐市など。前山梨県知事だった後藤斎さんは、保坂武さんが甲斐市長になった後に山梨3区で選出されていた衆議院議員です。現在、山梨1区は、新立憲民主党に移籍した中島克仁さんが選出され、自民党の中谷真一さんが比例復活を遂げています。いずれも山梨3区の出身だった人で、いかに山梨3区が激戦だったのかを物語っています。


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