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【選挙ウォッチャー】 NHKから国民を守る党・動向チェック(#230)。

 選挙でろくすっぽ勝てなくなり、次の選挙が来年1月31日の戸田市議選までないこともあって、NHKから国民を守る党は今、裁判に明け暮れている。
 新たに「女弁護士マシロ」を名乗る人物が登場し、これから続々と新しい裁判を起こしていこうとしていることは、私にとって大きな脅威である。なにしろ、こんなペースで裁判をされたら、いくらキートスで支援を募るとはいえ、とても追いつかないとみられるからだ。
 このままだと、アコムやプロミスで上限まで引き出すしかないかもしれない。そう考えたら、いよいよ眠れなくなってきた。


■ カモフラチャンネルで訴える人を募集

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 N国信者(N国党の熱烈な支持者)の筆頭とも言える「カモフラチャンネル」が、11月5日、「リスナーさんからのちだいくんへの訴状が裁判所に受理されたようです【傍聴席を埋め尽くせ】」というタイトルの動画をアップし、私のnoteを購入した人に対し、立花孝志に連絡をして裁判をするように呼び掛けている。

(04:25~)
「あ、今日ね、マシロさんとも軽くちょっとコンタクトを取らせていただいてね、あの、リスナーさんが対談してくれたでしょ、この間。その訴状を弁護士さんに作ってもらってます、とかね。立花党首に電話して、[※リスナーへの挨拶を省略]あの、リスナーさんが、チャンネル出てくれたでしょ。えー、菅井さん。仮名。カッコ仮名、菅井さんね。その菅井さんの弁護士さんがマシロさんなんですよ。山本麻白さんかな。で、あの、その方が作った訴状っていうのを、僕もね、えー、その、見せていただいたんですけど、あのね、すごいっすよ。もちろん訴状なんで、ここでね、公表することはできんのですけど、そのね、何って言ったらいいんだろうな。その請求する金額。そう山本麻白さん。裁判所に対して、これだけちだいに請求しますっていう提訴の内容、あのね、皆さんが想像しているような金額じゃないですよ。これ1件で一人頭からこんだけ請求されるんやっていうね。もちろん、裁判なんで、裁判官が満額支払いなさいっていうか、前も言ったけど、半額、半分支払いなさいって言うか、10分の1になるのか、それはちょっとね、まあまあ、裁判の行方を見守る流れにはなると思います。もちろん、勝つ負けるっていうね、勝ち負けもあるので。だけど、あの、ちだいの記事を購入しましたっていうね、その内容で、なぜこの裁判を起こしたのかっていう理由も事細かく書かれてるんですよ。僕も全部読んだんですけど、その内容もね、マシロさんすごい、何だろうな、理にかなってるというか、あとはね、なんせ金額を見て僕はビックリしましたね。凄ッっていうね。あの、ちょっとね、その対談の時のチャット欄で、遠藤議員がね、少額訴訟なら60万円以内かなぁみたいな話をまあ、されていましたけど、全然そんなことないです。一人頭ね、一人頭の金額としてそんだけ請求するってことは、しかも複数人いるわけなんですよね。あの、もちろんその、菅井さん(仮名)の僕のリスナーさん、その1人だけが提訴っていう流れに、今、現状なってるわけでなくて、他にもいると。他にもいらっしゃるそうなので、まあ、状況うんぬんは若干違うかもしれないけど、基本的にたぶん請求する金額って、さほどね、変わらないんじゃないかなっていう僕の予想なんですけど。ってことは、ってことはね、あの、5人とか6人とか10人とかから請求されると、一人頭こんだけの金額を請求されるんだっていう、まあ、裁判所を介してですけどね」

 抑えておきたいポイントは、まず、この裁判の代理人が山本麻白という弁護士であること。カモフラチャンネルの言っている1人頭の請求額は、NHKから国民を守る党の公式ブログによれば、110万1320円であるということ。それを複数人でやる計画があるということ。例えば10人が別々に訴訟をすれば、それだけで1100万円となる。

(07:44~)
「いやぁ、けどね、あれを連発されたらnote書いてる場合じゃなくなりますね。いや、本当にね、遠藤さんその通りですよ。もうアルバイトでも、それこそね、仕事でも何でもしてお金を稼いでどんどん支払っていかんとアカンと思うよ」
(08:04~)
「で、今日も立花党首もツイートされてましたけど、ちだいの記事を購入した人は私に連絡をくださいっていうね、ツイートをまあ、皆さん見られていると思いますけど、どんどん電話しましょう。あのね、対談の時にも言うてましたけど、裁判費用・弁護士費用、全部N国党が出してくれます。ね、で、原告側、党首に協力した人っていうのは、記事を買っちゃった人ね、だから、今回で言う、その僕のリスナーさんである菅井さん(仮名)ね、その方は1円のお金も出さなくていい。いいんですよ。マシロさん、弁護士さんの言うとおり、立花党首の指示通り動けばそれでいいだけ。なんですよね。なんで、記事を購入してしまった人、1人でも多く立花党首に連絡を取って、ね、担当がたぶん全部マシロさんになるのかどうか、ちょっと僕もそこまでわからないんですけど、まあまあ、おそらく、えー、手がけられているのはマシ、こう今回の担当、マシロさんだってことなんで、少しでもね、そうすることで、マシロさんの弁護士事務所も潤うし、ね、そういうふうな感じで、ウィンウィンウィンウィンっていうトリプルウィンでね、やっていければいいんちゃうかなっていうね、感じで」

 ポイントは「立花党首の指示通り動けばそれでいいだけ」と述べているところである。既に立花孝志自身がTwitterで購入した人に裁判を呼び掛けているが、実際には立花孝志が取り仕切っていることを裏付けるものである。

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 この証言は非常に大きい。なにしろ、立花孝志は「訴訟のお手伝いを無料でする」と書いているが、実際のところは、立花孝志(NHKから国民を守る党)が弁護士費用の一切合切を持ち、さらには指示をするというのだ。これは「お手伝い」どころか、実質的に立花孝志が仕掛けている裁判だと言っても過言ではない。

(11:35~)
「ちだいさん側にはクラウドファンディングのような資金援助をしてくれるネットワークがあるので、ちだいさんは資金面では強いのでしょうかね。って思うでしょう。言うてね、言うて、クラウドファンディングのような資金援助してくれるようなネットワークが仮にあったとしても、あの、ちだい君が立花党首に対して謝らない限りは、どんどん裁判をやっていきますって立花党首言ってるじゃないですか。だから僕は、ちだい君に早く謝った方がいいよって、この配信上で言ってるじゃないですか。いつまでも続くよって。いい塩梅の所で、もう、ちゃんと頭を下げるところは下げたら方がいいよっていうことを言ってますけど、たぶん頭下げないと思うんで、いつまでも裁判、裁判、裁判、裁判になると思うんですよね。で、その、僕のリスナーさんの訴状を見せていただいた結果ね、この金額、裁判所には請求して、裁判所がどういう判決を出すかは別としてね。その半分でも、一人頭に対してその半分でも、こんだけの金額になるんか、しかも、掛ける5人いるのか、6人いるのか、で、僕がどんどんこうやって、ね、あの、電話かけましょうっていうことをもっともっとアピールしていくことで、1人、2人、3人って、ね、記事購入しましたっていう人が手を挙げる可能性ありますよね。ちなみに、ナベミツ先生も買ってますからね、ちだいの記事。それtwitterでなんかリプライが来ましたけど。まあ、渡辺先生はね、裁判するかしないかはそれは知らないですけど、だけど、原告になるかどうかは知らないですよ。そういう人いっぱいいるんですよ、まだ、いまだに。緊張して電話がかけれない、ね、ちなみにですよ、アンチの方からも連絡来ます、僕に」

 この発言のポイントは、N国信者も「賠償金を求めるための裁判」であるとは認識しておらず、私が謝らないから裁判をしているということを認識していることにある。そしてまた、カモフラチャンネルというN国信者も、立花孝志の裁判を応援するために、リスナーに電話をするように呼び掛けている。
 この点から見ても、立花孝志が購入者に呼びかけ、損害賠償を得るためではなく、私に対する嫌がらせのために裁判を仕掛けていることが明らかである。この動画もまた今後の裁判の証拠資料として使われるだろう。


■ この時期にBBQをする人たち

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 アメリカ大統領戦で「99%トランプが勝つ」と予想し、思いっきり外した後に「BBQ」をするN国党のメンバーたち。「#BBQbeerFREEDOM」のハッシュタグが大ブームになっているタイミングで、もっと言えば、新型コロナウイルスの第3波が来るのではないかと心配されている時に、マスクもせずにBBQに明け暮れるところが、とても国政政党とは思えないのだ。
 このBBQの様子は、自分たちでYouTubeにアップしているのだが、ここでも立花孝志のデタラメ講釈は止まらない。そして、またしても裁判の証拠になりそうなコメントをしている。なぜ、この人たちは自分たちでどんどん裁判の証拠を積み上げていくのだろうか。
 オフで語っている立花孝志の話は、いつにも増して信憑性が低いようにも思えるが、とにかく立花孝志が言っていることをまとめる。

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① ゴルフ党の会長は、元プロゴルファーの片山晋呉。
② 立花孝志は270~280ヤードは軽く飛ばせる。
③ NHKの弁護士法違反は裁判所が否定しても弁護士が否定できない。
④ 裁判で負けたら3万人近い弁護士全員にアンケートを実施する。
⑤ どの弁護士に聞いても、NHKは弁護士法違反だという。
⑥ ゴルフ新党にしたら、堀江貴文も応援しやすくなる。
⑦ N国党を支持してくれる人は党名を変えてもついてくる。
⑧ 党名を変えたことで離れる人は支持者とは言えない。
⑨ 誹謗中傷から国民を守る党など、選挙のたびにイシューを変える。
⑩ ワンイシューをどんどん変えていく。慣れないから反対するだけ。
⑪ 立花孝志は下請法をだいぶ勉強した。当時はNHK側にいたから。
⑫ テレビ局が芸能プロダクションをイジメているのは下請法違反。
⑬ ワールドメイトは良い宗教。酒谷和秀はすごい良い人間。
⑭ REL(能力開発プログラム)に出会った時も良いと思った。

 何からツッコめばいいのか分からないレベルだし、本当にそんなことを言っているのかと疑うレベルだろう。しかし、本当に言っている。多くの人が知らないだけで、これが国政政党の党首の発言である。
 そして、裁判について語っているシーンがあるのだが、これも今後、立花孝志が仕掛けているものがスラップ裁判であるという証拠になるかもしれない。

(17分20秒~)
「裁判楽しいね、裁判っていうか、何かゴルフの練習と試合みたいなもんや。裁判っていうのはリングじゃん。ちゃんとレフリーがある、裁判官というレフリーがいるから。うん、だから全然。だってな、楽しいもんな。覚えた法律知識を使えるからな。だって、それは間違っててもええんやから。負けたらいいだけや。勝ちに行こうとするからや。やることに意味があるわけで。だから、ええねん。100回失敗しても1回成功したらええ。だから、その失敗を恐れるのが、もう、成功の反対は失敗じゃないねん。成功の反対って何もしないことや。失敗を恐れて何もしないことが成功の反対なの。すべての失敗は成功してしまうためのステップに過ぎないから。裁判なんて負けたって何も問題ないねん。そりゃもうだって、失敗する人の基本は挑戦するから失敗するねんで。チャレンジの回数が多ければ多いほど失敗の点数は多くなる」

 立花孝志は、いつかの1回のために100回裁判をして、いろんな人を巻き込んでも構わないと言っているに等しい。己の成長のために、一体、どれだけの人に金銭的負担や精神的負担を強いるつもりなのだろうか。
 こんな人間が国政政党の代表として、今、まさに政治の権力を握っているのである。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

 これにて「N国マガジン・11月号」は終了となる。この後は4450円の「N国マガジン・12月号」に書く予定だが、さっそく立花孝志から新しい裁判を起こされているので、裁判費用を捻出しなければならない。立花孝志が簡易裁判所に起こした名誉毀損の裁判は、着手金と実費や消費税で30万円となっている。またしても皆さんからのご支援が不可欠になってしまった。申し訳なく思いつつも、どうにか年内には決着をつけたいと動いているところである。

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