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【災害情報】 2023年・台風7号被害状況まとめ。

 お盆休みのUターンラッシュと重なり、台風7号が近畿地方に上陸するとみられ、広い範囲で警報級大雨になる恐れがあり、線状降水帯が発生する可能性もあり、気象庁などが警戒を呼び掛けています。
 このたび『チダイズム』では、台風7号の被害をまとめるとともに、情報をまとめてまいります。各自治体が発信する情報をチェックし、災害時はラジオなどで情報収集していただきたいと思いますが、こちらでも最新情報をまとめてまいりたいと思います。


■ 【8/15 22:30】台風過ぎても大雨が残る

 台風7号は、16日には日本海に抜けますが、それでも台風一過の晴天とはならず、引き続き大気の不安定な状態が続き、太平洋側で激しい雨の降るところがあるという予報が出されています。大雨のピークが過ぎても土砂災害への警戒が必要なため、崖などには近づかないなど、出かける際には注意が必要です。


■【8/15 19:00】鳥取市に大雨特別警報

 鳥取市に大雨特別警報が発令されました。
 鳥取県は千代川水系の佐治川ダムがこれ以上水が溜められなくなったとして、午後4時40分から緊急放流を開始したと発表。
 和歌山県で意識不明の重体になった方が1名、大阪や兵庫、三重など2府7県で計50人が重軽傷を負いました。
 気象庁によると、同日午後6時までの24時間降水量は、三重県大台町で572ミリ、鳥取市で483ミリ、岡山県鏡野町で461ミリを観測。鳥取市と鏡野町は観測史上最大を記録し、平年の8月1か月分の降水量の2倍を超えたといいます。
 鳥取市では、崩落などによる道路の寸断で一時、最大1800人が孤立状態に陥りましたが、16日午8時までに孤立しているのが287人となりました。土砂崩れなどによる上下水道の配管の破損も発生した。鳥取市の佐治町高山、加瀬木など5地区で計386戸、河原町中井周辺の108戸、八頭町でも下峰寺地区の36戸と落岩地区の10戸が断水し、一部で汚水の漏出が確認。


■【8/15 12:00】奈良市のゴルフ場鉄柱倒壊

 奈良市のゴルフ練習場で、ネットを支える鉄柱の一部が倒壊していたことが発覚。前日にはネットを下ろすなどの対策をしていたが、鉄柱が倒れてしまいました。ケガ人などはありませんでした。
 滋賀県の彦根城では、高さ8メートルの古木が倒れました。こちらもケガ人はありませんでした。


■【8/15 09:00】京都市などで停電

 京都府八幡市で1960軒、京都市山科区で870軒、伏見区で430軒など、停電が発生。兵庫県では、神戸市東灘区で190軒、姫路市で490軒、播磨町で1570軒が停電。近畿地方2府5県では約5万件が停電。
 京都市バスは、台風で倒れてケガ人が出ないように、バス停の標柱を事前に倒しており、標柱を起こさないように市民に呼び掛けている。


■ 【8/15 05:00】和歌山県に台風が上陸

 午前5時前、和歌山県の潮岬付近に上陸。
 鳥取県の八頭町付近では、1時間に90ミリの猛烈な雨。奈良県の上北山村付近でも1時間に100ミリの大雨を観測。気象庁は「記録的短時間大雨情報」を発表。明石海峡大橋と鳴門大橋が通行止め。淡路島が孤立。


■ 【8/15 03:40】綾部市で氾濫の可能性

 京都府綾部市では、午前1時頃から市内を流れる犀川などの水が溢れているのではないかという情報が複数寄せられているといい、明るくなるのを待って確認するという。綾部市の物部町や西方町などで道路が冠水。


■【8/15 03:30】紀伊半島が暴風域に

 紀伊半島を暴風域に巻き込みながら、午前中にも紀伊半島に上陸する可能性が高まりました。三重県尾鷲市では午前1時に最大瞬間風速32.7メートルを観測。京都府北部の舞鶴市西部や福知山市北部などで1時間に110ミリを観測。綾部市や舞鶴市東部では1時間に90ミリを観測。台風の移動速度が10キロと遅いため、中心の気圧が低くても警戒が必要。
 USJ、アドベンチャーワールド、レゴランド、ジブリパーク、ラグーナテンボス、ナガシマリゾート、名古屋港水族館は15日を臨時休業。
 関西スーパー、イズミヤ、カナート、阪急オアシスでは全店で15日の臨時休業を決定。ライフも近畿圏の店舗では全店で休業。愛知県のアオキスーパーも全店で休業。名古屋の百貨店タカシマヤ、三越、名鉄百貨店、松坂屋など、名古屋から津にかけての店舗は休業。
 徳島市の阿波おどりは15日の日中の公演を中止。夕方以降は改めて判断するというが、内藤佐和子市長の対応をめぐっては批判が殺到。
 岸田文雄総理は、16日に山梨県内のゴルフ場で、麻生太郎、森喜朗、小泉純一郎とゴルフをする予定だったが、中止にしたことが明らかに。


■【8/14 20:50】気象庁発表の予報円

気象庁発表の8月14日19時現在の予報円(引用元リンク

 台風7号は、中心の気圧が970hPaで、既に紀伊半島の一部が暴風域に入っており、15日の午前中には東海から近畿地方に接近し、関東甲信から四国・中国地方にかけての広い地域で線状降水帯が発生する可能性があるとされています。
 15日夕方までの24時間で予想される雨量は、東海で450ミリ、近畿で400ミリ、四国で300ミリ、関東甲信で250ミリ、中国地方で200ミリ、北陸で180ミリと予想されています。
 また、最大風速は東海と近畿で35メートル、四国と中国地方で25メートルと予想されており、不要不急の外出はなるべく控えた方が良いと呼びかけられています。
 東海道新幹線は、15日は終日、名古屋-岡山間で運休することを決めており、東京-名古屋間では大幅に本数を減らした臨時ダイヤとなり、「のぞみ」は1時間に4本程度、「ひかり」は終日運休、「こだま」は東京-名古屋間、東京-浜松間で各1時間に1本程度の運転を見込んでいます。
 山陽新幹線は、岡山-博多間で、「のぞみ」が1時間に1本程度になる予定で、「ひかり」は一部運休、「こだま」は通常運転。「みずほ」と「さくら」は広島-博多間の運転となります。


■ 台風の被害は想定より小さく済んだ

 台風7号の被害を総括してみると、想定より被害が小さく済んだのではないかと思います。大阪万博の会場である夢洲の孤立などの被害が確認できるかと思ったのですが、報じているマスコミがなく、万博の会場の被害がどれくらいなのかを知ることはできませんでした。
 さて、「チダイズム」は通常5000文字で1記事となっているため、文字数が足らない部分を新型コロナウイルスの話で埋めたいと思います。台風が来たことで、唯一良かったことがあるとするならば、人々が外に出なかったことによって、若干、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐことができたのではないかと思います。僕の周りにいる人たちも続々と感染しており、予断を許さない状況になっていますので、皆様もお気を付けいただきたいと思います。


■ 救急車で病院に連れて行ってもらえない状況

総務省消防庁「救急搬送困難事案に係る状況調査の結果」(引用元リンク

 新型コロナウイルスの第9波が、現在、どれくらい深刻な状況にあるのかは、救急搬送困難事案の件数を見ることで、だいたい把握することができます。コロナのピークに合わせて救急搬送できない件数が増えていますが、現在は第6波のピークと同等であり、お盆をキッカケに、さらに山が高くなるのではないかと思います。
 そういう意味では、今回の「台風7号」は、物理的な被害は深刻なものがありますが、新型コロナウイルスに感染して人が死んだり、3ヶ月以上の後遺症に悩まされる人がたくさん出ることを防いだという意味では、社会的な効果があったのではないかと考えられます。


■ 次の主流は「EG.5」になる可能性

東京都健康安全研究センター「世界の新型コロナウイルス変異株流行状況」(引用元リンク

 新型コロナウイルスに対し、完全なノーガード戦法になっている衰退国家ニッポンなので、新型コロナウイルスに関しては、世界的な流行の最先端を突き進みつつあります。
 現在、ヨーロッパ諸国で主流になっている株が「EG.5.1」系統です。これはオミクロン株「XBB.1.9.2」の子孫株で、アメリカCDCの発表では、これまで主流だった「XBB.1.16」を上回ったとされています。
 東京都健康安全研究センターによれば、日本全体では「XBB.1.16」が主流となっているものの、東京では既に「EG.5.1」が主流になっており、同系統である「EG.5.1.1」も来ています。なんと、この「EG.5.1」の系統は、これまでに主流になってきた変異株をさらに上回る感染力となっているそうなので、まだ感染力を高めています。2度目、3度目の感染になってしまわないように、このお盆休みは気を付けたいものです。


■ 免疫が長持ちするワクチンを開発中

 新型コロナウイルスのワクチンは、免疫を得られる時間が短く、だいたい3ヶ月ぐらいで効果がほとんどなくなってしまうことが課題となっていました。しかし、バイオ企業「VLPセラビューティクスジャパン」などのグループがアメリカの専門誌に発表した報告によると、投与後に体内で成分が増える「自己増殖型」と呼ばれる次世代のワクチンが治験に入っており、実用化を目指しています。
 従来のmRNAワクチンは、新型コロナウイルスが感染する際に使うスパイクタンパク質の遺伝情報を事前に投与し、体内で起きる免疫反応によってこのタンパク質に対応する抗体を作らせて本物のウイルスを侵入を防ぐという仕組みですが、自己増殖型はmRNAをコピーして増やす「増殖装置」の設計図も成分として取り込むことで、従来の10分の1から100分の1のmRNAの量で、従来のワクチンと同程度の抗体を作れるとされ、さらに抗体の減り方も抑えられていたということです。実用化されるまでには時間がかかりますが、もしかしたら何度も何度もワクチンを打たなければならない状況は回避できるかもしれません。ワクチンの世界も少しずつ進化をしています。



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