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【選挙ウォッチャー】 四街道市長選2018・分析レポート。

僕も千葉県民ですが、いまいち何があるのかをよく知らない千葉県四街道市。2018年2月18日に市長選が行われました。まだ名護市長選の衝撃が忘れられず、選挙に関心のある人たちが今なお沖縄の未来を心配しているのですが、僕は「選挙ウォッチャー」として次なる選挙に進むことになりました。今回の四街道市長選は、事前の情報で「黒いものに出会うことになる」と聞いていたのですが、一体、どんな話が眠っているのか。今回、市長選には3人が立候補しました。

■ 佐渡 斉  64 現 市長
■ 広瀬 義積 63 新 元市議
■ 山田 耕史 30 新 元派遣社員

実はこの四街道市長選、かなり疑惑が渦巻いており、近年稀に見る「正義が勝つのか」が問われている選挙になります。疑惑が1つや2つではない上に、情報も公開されない腐りっぷり。しかも、これだけ腐っていることに市民はまったく気づいていません。市民の無関心が市の財政をどんどん悪化させているにもかかわらず、「このままではマズい!」と思う人がいないので、これまた悲惨な選挙結果になったのでした。


■ 四街道市の財務状況は千葉県内でも最悪レベル

広瀬義積さんの選挙ポスターにもなっている「99.7%」ですが、市の財政状況を示す「経常収支比率」は県内ワーストクラスの99.7%で、これからの事業を借金に頼らなければならない最悪な状況に突入しようとしています。しかも、団塊世代である68歳~70歳の構成比が県内で最も高いため、これから四街道市が超高齢化社会を迎えることは確実で、世帯からの税収がほとんど見込めないことから、このままでは返す見込みのない借金ばかりが増えてしまうのではないかと懸念されています。


■ 都市開発道路にえげつない金額が投じられている

市の財政が悪化の一途を辿っている原因の一つが、過去10年で約34億円投じられている「都市開発道路」です。毎年3億円ずつ都市開発道路に投じられているわけですが、今のペースで進むと、この都市開発道路が完成するのは200年後みたいな話で、もはや何のために作っているのか分からないような道路なのです。四街道市に限った話ではなく、これからどんどん人口が減ろうとしている中で、完成に時間のかかる都市開発道路は必要なのでしょうか。こんなものを認めてハンコを押している現職の佐渡斉市長の気が知れませんが、この道路についての情報公開がまったく成されていないため、疑惑がさらに深まっています。広瀬義積さんが市議だったから指摘しているのですが、多くの四街道市民が都市開発道路にいくらかかっているのかを知りませんし、今のところ見直しを求める住民運動も見られません。つまり、人々があまりに無関心だということです。


■ ゴミ処理の費用にも疑惑が囁かれている

道路とゴミ処理業者との癒着。まさに腐敗の典型を見るような話ですが、四街道市のゴミ処理にかかる費用は年間で12億5000万円となっています。人口が2倍で面積が3倍の佐倉市(四街道市の隣)のゴミ処理にかかる費用が年間で約13億8000万円なので、通常の2倍以上のゴミ処理費用がかかっていると言えるのです。現職の佐渡斉さんは、さらにゴミ処理施設を建設しようとしていて、何にどれだけお金がかかっているのかという話を情報公開せず、競争入札のようなシステムでもないので、ゴミの処理費用は高いままです。
四街道市の吉岡地区に建設される予定のゴミ処理場は、建設費と運営費で約260億円が投入される予定です。ごみの資源化と焼却ゴミの削減をすることで、この費用を押さえていくアイディアが必要ですが、今のところ現職の佐渡斉さんからは、そういった話は聞かれません。知れば知るほど「この市長で大丈夫なのか?」と思わずにはいられないのですが、市民の無関心と自民・公明党の組織票が現職の3選目を決めました。

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