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【選挙ウォッチャー】 沖縄県民投票・現地レポート(#2)。

いよいよ2月24日に沖縄県民投票が行われますが、東京などで暮らしていると、現地がどのような空気になっているのかを知ることができません。SNSなどで投票を呼びかける声は聞こえてくるのですが、やはり空気を感じることが何より大切だと思うのです。ということで、現地で見ることをモットーにしている僕は、沖縄にやって来ることになりました

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「選挙ウォッチャーちだい」のことなので、どうせ沖縄に来て、キャバ嬢の話を聞いてすごすごと帰るのだろうと思ったかもしれませんが、今回は沖縄の基地問題の本質を突くような話に迫ろうと思います。ネトウヨの皆さんは日頃から「反日勢力に抵抗しよう」と言って基地に賛成しているのですが、沖縄に基地を作ろうと言っている人たちが、一体、どんな人たちなのかということをよく知る必要があります。これはべつに隠されていることではありません。基地の建設予定地の前を通れば、誰でも一目瞭然でわかること。すべては現場にあるというわけです。


■ 国会議事堂の前でも辺野古アクション

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2月19日には国会議事堂の前でも辺野古基地の建設に抗議するデモがありました。集まっているのは日頃から憲法9条の改正に反対している爺さん&婆さんなのですが、安倍政権になって以来、国会の前は常に騒がしい状態になっています。県民投票の結果が尊重され、土砂投入が止められる日は来るのでしょうか。本土でも少なからず沖縄に思いを寄せるアクションは起こっています。


■ 県民投票で流れているデマを検証する

世の中には「デマ」に流されてしまう人がたくさんいます。冷静になって考えてみれば分かるはずなのですが、ネトウヨになってしまうと物事を冷静に見ることさえもできなくなり、支離滅裂な言動を繰り返すようになります。県民投票を前にネトウヨたちがどんなツイートをしているのか、チェックしてみましょう。

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このアカウントは「県民投票に賛成を」と呼びかけるアカウント名がつけられていましたが。安倍総理は現実主義者で、戦後70年、日本は教育やマスコミを反日勢力に乗っ取られ、民主党政権などという最悪の政権を誕生させてしまい、そのダメージがいまだ足を引っ張っているとしています。安倍総理が本当に現実主義者であるかどうかは置いといて、まず日本の教育やマスコミが乗っ取られた末に民主党が誕生したと言っていますが、民主党が誕生したのは1996年の出来事です。それまでは民主党なんてものは存在しませんでした。しかも、その民主党の成り立ちは、自民党から分裂した「新党さきがけ」の人たちが加わってのものです。記憶に新しいところで、民主党の最後は小池百合子都知事と合流し、「希望の党」になったはずです。そして、この希望の党にはゴリゴリの極右である中山恭子さんをはじめ、ネトウヨが言うところの「保守」の人たちも加わっており、最終的には日本維新の会と連携しています。こうしたことからも共産党のように独立した政党ならともかく、教育やマスコミが反日勢力に乗っ取られたから民進党が誕生したと考えるのは不自然で、民主党の歴史を勉強するところから始めるべきかもしれません。また、マスコミが反日勢力に乗っ取られたと主張しますが、反日勢力とは具体的にどこでしょうか。マスコミが反日をする理由は何でしょうか。実は、ネトウヨの皆さんはあんまり深く考えたことがないようです。

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沖縄の有名なデマゴークであるボギーてどこん氏に影響を受けているネトウヨのツイートです。ネトウヨに寄ることで売上の確保を目指す産経新聞のコラムのタイトルを引用し、「国との分断をあおる反対派」と書いています。果たして、反対派は国との分断を煽っているのでしょうか。こんなタイトルをつけている時点で産経新聞の記者の頭が悪いことがよくわかります。僕たちは国のために生きているわけではありません。行政は住民の意思によって決定されるべきであり、県民投票とは「県民の意思を問う」ことを目標としています。賛成するにしろ、反対するにしろ、いずれにしろ住民の意思を確認することは政治の基本中の基本。つまり、住民と国の方針に乖離がある場合には、住民が分断しているわけではなく、行政が分断していると考えるべきです。仮に政府が県外移転を目指している中で沖縄に基地を置いてほしいという人がいたとしても、それは住民が分断しているわけではありません。ただ、意思を示しているに過ぎません。だいたい基地に反対することが「反日」になるのだとすると、沖縄県民の約3人に2人は「反日」ということになってしまい、沖縄県そのものが「反日の島」ということになります。そうであれば、70年にわたって教育やマスコミが支配されるほどに反日が蔓延し、島民の過半数が反日の島になっているところに基地を作ること自体、日本にとってリスクになるのではないでしょうか。最後がまたさらに支離滅裂です。島民の約3分の2が「反日」になる原因は、韓国にあるという主張はアホすぎます。沖縄と韓国にどのような接点があるのでしょうか。

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基地問題よりも経済問題を考えてほしいという声はたくさんあるかもしれません。しかし、もし沖縄の経済を活性化したいと思うのなら、国からの補償に頼る形の「基地」は、沖縄経済をどんどん脆弱にしてしまいます。年老いた両親の年金でニート生活をしている人が、国から年金を減らされた場合にニート生活がさらに窮屈になってしまうのと同じ理屈です。つまり、沖縄の経済を良くしたいと願うのであれば、国からの仕送りに頼るような経済構造から脱却し、自立した経済を目指すべきです。こうした観点で見た時に、果たして新基地を作ることが沖縄の経済のためになるかどうか。この県民投票には経済を考える上でも、非常に大きな意味があると思えるのではないでしょうか。沖縄の経済のことを真剣に考えれば考えるほど県民投票には重要になるはずです。

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これも沖縄の有名なデマゴークであるボギーてどこん氏に影響されたネトウヨのツイートです。この人の中では沖縄県民のどれだけが韓国から移住してきた人になっているのでしょうか。韓国人が選挙で変えようと思ったら、まず日本に帰化して、東京でも大阪でもなく沖縄に住み、ネイティブなウチナーの言葉を取得しなければなりません。そんな人が数十万人いるという計算です。逆に聞きますが、こういうことを言っている人たちは、韓国の釜山を占領するために、わざわざ韓国人になり、韓国の釜山のような所に住んで、韓国語を覚え、韓国で親日候補を県知事にするのでしょうか。ネトウヨの皆さんは「反日」ならぬ「反韓」だと思いますが、たかだか知事を生み出すために韓国人になるという発想があるでしょうか。沖縄県民は、まずこういうネトウヨたちに怒った方がいいのではないでしょうか。


■ 石垣市にも基地建設問題が浮上している

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辺野古基地の建設の是非をめぐる県民投票が行われ、みんなの視線が「辺野古」に集まる中、石垣島では着々と陸上自衛隊のための基地基地建設が進められています。こちらは米軍によるものではなく、日本政府が押し進めているものになり、対中国を見据えた(という設定になっている)新しい基地になります。実は、この基地もまた非常に問題が多く、環境評価を実施せずに基地を建設してしまおうとしているのです。今、日本政府が強行している辺野古の海には絶滅危惧種の魚やサンゴが暮らしており、タレントのローラさんが呼びかけたのは「基地問題」というよりも「環境問題」です。大型開発をする際には周辺に悪影響を及ぼさないように配慮する。こんなのは世界の常識です。特に、石垣島のような「観光」を主幹産業としている街で、海やマングローブを汚してしまうようなことになれば、地域経済にとっては大きなマイナスになります。また、訓練のために街中を陸上自衛隊の車が走るようなことがあれば、せっかく日常の喧噪を忘れてのんびりしに来た観光客の気分は台無しです。ネトウヨは「そんな小さいことで台無しとか言うな!」と言うかもしれませんが、高級レストランに行った時に店員が「何人? あ、そう、じゃあ、その席で!」と言ってきたら、そんな態度一つでこの店には二度と行かないことでしょう。つまりは、なるべく観光客の目につかない配慮だって必要になるのです。だとすると、今、基地を作ろうとしている場所は妥当なのでしょうか。ネトウヨになると「自衛隊は命懸けで頑張っているんだからガタガタ文句を言うなら引っ越せ!」と言うかもしれませんが、そもそも引っ越してくるのは自衛隊の方ですし、観光産業の島にやってくる以上は「共存」が必要になるわけで、共存の論理を廃して一方的に強要してくるのでは反発が生まれてしまい、成り立ちません。

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環境アセスメントをやらなければ、どんな悪影響が出るのか分かりません。やるとなったら時間がかかるため、とっとと基地の建設工事を着工しなければならない事情もあって、石垣市では今、急ピッチで工事が進められています。空港も作業着を着た測量のオッチャンたちで溢れており、一応の住民説明会が行われましたが、住民の質問や厳しい追及を交わすため、幸福の科学の信者とおぼしきババァが長々と持論を展開し、質問時間のほとんどを費やすという時間稼ぎまで行われました。以前、石垣島のネトウヨカルト化が問題になっていることを指摘し、それはそれで炎上したのですが、石垣市に作られる自衛隊の新基地建設にカルトが利用されているのではないかという疑惑は拭えません。県民投票に集中しすぎるあまり、まったく別のところで新基地が建設されているということを忘れてはならないのです。

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基地を建設するために買い上げた土地は、誰の土地だったのか。基地周辺の土地を持っている人たちは、どんな人たちなのか。基地建設予定地の目の前で「基地推進」の旗を掲げている人たちはどんな人たちなのか。ネトウヨは中国人や韓国人が日本の土地を買い占め、選挙で反日政治家を生み出し、日本を占領しようとしているという荒唐無稽なことを言っていますが、実際にはまったく真逆のことが起こっている可能性があります。日本のカルト宗教が沖縄に入り込み、土地を買い上げ、政治家を生み出し、利権を創り出す。人々の視線が辺野古基地に集中している間に、その裏側で別の基地問題が動き出している日本の島の現実。こうなってしまった原因は最終的に「政治に対する無関心」です。もっと政治や選挙に興味関心を持っていれば、こんなには進まなかったかもしれません。武器を持ってしまうと、いつ何が起こるかわからなくなります。実際に銃社会のアメリカではたくさんの人が亡くなっているわけで、武器を持つことで身を守るという発想が死者を増やしており、「銃社会」という利権構造を無くせないばっかりに悲劇が起こり続けているのです。沖縄も同じかもしれません。基地を作れば、いつ何が起こるか分からない。今回、沖縄で県民投票が行われ、基地について考えてみる機会が生まれたということは、もしかしたら未来の沖縄にとって良いことなのかもしれません。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

そういえば、幸福の科学が勢力を拡大する石垣島という地に、2月22日にやってきてしまいました。まさに今、週刊文春で大川隆法総裁の長男が「清水富美加と強制結婚させられそうになって決別した」と激白して話題になっていますが、あの千眼美子こと清水富美加ちゃんが主演をしている映画「僕の彼女は魔法使い」が今日から公開です。あの映画の予告編を見てしまったのですが、清水富美加ちゃんがホウキに乗って空を飛んでいました。いくら魔女だからって、21世紀になっても乗り物がホウキはベタすぎます。コナン君でさえスケボーなのに、あんなに安定性が悪く、ケツの割れ目が痛くなりそうなものにまたがって飛ぶなんて、さすがに不便だと思うのですが、ビームもめちゃくちゃ放射していたので、B級映画をナナメから見て爆笑するタイプの人たちには注目かもしれません。


■ 500円以上のサポートでパスワードをお届け

日頃からサポートしていただき、ありがとうございます。このレポートは無料でお届けさせていただいているため、取材にかかった経費が回収できておりません。そこで、本日から2月28日までの間、500円以上のサポートをいただいた方に、3月3日(日)18時から新宿・歌舞伎町のROCK CAFE LOFT is your roomで行われる「第6回ドッキドキ選挙報告会」の限定配信パスワードをお届けさせていただきます。当日イベントにお越しになる方も、あの熱狂をもう一度振り返りたい方も、アーカイブも楽しめるようになりますので、この機会にぜひご支援くださると助かります。[了]

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