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【選挙ウォッチャー】 東金市議選2021・分析レポート。

3月14日告示、3月21日投開票で、千葉県の東金市議選が行われることになりました。この市議選を前に、鹿間陸郎市長が陣中見舞いとして一部の現職議員たちにお金を渡していた疑惑が浮上しており、マスコミが記者会見を申し入れるも拒否。かなりガタガタしています。千葉日報が報じたところによると、現金は2月27日から28日にかけ、「祈必勝」と書かれた封筒に、1人あたり1万円から3万円で、市長いわく「10人未満」の市議に渡したと言います。提供の目的は「相手の後援会の労いと現職市議の必勝を祈る思いを込めて」とのことですが、これから議会で違法性が追及される可能性があります。

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今回の東金市議選は、定数20に対し、25人が立候補。4年前は落選者が1人しか出ない、非常にぬるい選挙が展開されていたので、今回の方が当選のハードルは高いです。だからこその陣中見舞いだったのかもしれませんけれども、結局、「迷惑をかけるといけない」ということで、ほとんどの議員からは現金を回収したそうで、その場で突き返したという議員は「中身は見ていないが、厚みたっぷりだった」と証言しており、市長の言う1万円から3万円という金額ではない気がします。いずれにしても、かなりゴタゴタしていることは間違いなく、どうしてこんなことになっているのかと言ったら来年4月に東金市長選があるから。早くも駆け引きが始まっているのです。


■ 東千葉メディカルセンターの闇

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東金市の闇の深さは、半端ではありません。東金市に建てられた「東千葉メディカルセンター」は、この地域の中核病院です。映画やドラマに登場する病院のロケ地として利用されることも多く、ほぼスタジオと言ってもいいかもしれません。しかも、不正な人事や昇給が行われ、ただでも毎年数億円の赤字を垂れ流しているのに、「不正の温床」となっているばかりか、入院した患者が栄養失調で亡くなる事故まで起こっており、この病院の闇を紐解くだけで1冊の本が書き上がるのではないかと思うほど、超絶ヤバい病院になっているのです。千葉県や周辺自治体が補助金を入れてなお、赤字が解消できないという悲惨な病院で、民間の病院だったらとっくに倒産しているのです。ここ数年は、毎年6億円から8億円程度の赤字となっており、2016年には約12億円の赤字になったこともあります。

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世の中は、新型コロナウイルスの蔓延で、ますます病院に行く人が少なくなってしまっているため、さらなる赤字拡大は避けられない状況になっています。赤字になればなるほど、市民や県民の税金がどんどん投入されることになるわけですから、一刻も早く財政を健全化する必要があるのですが、選挙公報で東千葉メディカルセンターの問題を追及すると言っている候補者は少数派です。

村上大蔵(新人)
佐竹真知子(公明党)
伊藤博幸(蒼政会:自民党第2会派)
宮山博(蒼政会:自民党第2会派)
小倉 治夫(新生みらい:自民党第1会派)
前田京子(日本共産党)
宮沢 敬人(蒼政会:自民党第2会派)

公約に「医療の充実」なんていうマヌケな話を掲げている奴もいるぐらいなので、どれだけ危機感がなく、どれだけホゲホゲとした仕事をしているんだという話にしかならないのですが、医療を充実させたいなら、とにもかくにも「東千葉メディカルセンター」の経営健全化が最優先課題ではないでしょうか。新型コロナウイルス対策の拠点として活用する手もあるかもしれないのに、相変わらず無策のままが続いているのは、アホばっかりが市議になっているからではないかと思います。


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