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【選挙ウォッチャー】 裾野市議選2022・分析レポート。

 9月25日告示、10月2日投票で、静岡県の裾野市議選が行われ、定数19に対して21人が立候補しました。落選するのが、たったの2人ということで、3人以上を取材できれば、「サムネイルに使う当選者の写真を撮影する」というミッションはクリアできます。
 ひょんなことから「安倍晋三の国葬」の記事がバズってしまい、まさにバズっているタイミングで取材をしていたのが裾野市議選だったため、「ポンコツ候補」に期待する人がたくさんいたと思いますが、残念ながら、今回の裾野市議選は、なかなか真面目なレポートに仕上がってしまいました。

 僕が書いた「安倍晋三の国葬」のレポートを面白いと思ってくださった皆さんには、ぜひ年末に「渋谷ロフト9」で行われる年に一度の祭典「ポンコツ候補・オブ・ザ・イヤー2022」というイベントにご参加いただきたいと思いますが、今回の裾野市議選では、このイベントにノミネートされるような逸材はいませんでした。
 若い候補者たちも、皆さん真面目に政治の問題を考えている印象で、一番のポンコツは、裾野市を含む静岡5区から選出されている吉川赳パイセンではないかと思います。18歳の女子大生にチンチンを出し、シコっているところを見てもらうという特殊すぎるプレイをしてしまったばっかりに「たける君」改め「しこる君」という新しいニックネームがつけられ、みんなからニヤニヤされているところですが、この静岡5区は細野豪志さんが自民党入りを果たしたため、ますます吉川赳パイセンの居場所がなくなりました。まだ40歳と若いこともあって、これからどうしていくつもりなのだろうというのが密かな関心事になりますが、この裾野市をグルグル回ってみたのですが、吉川赳パイセンのポスターはことごとく消滅し、ほとんどが細野豪志さんに変更されていました。涙が止まりません。


■ 共産党が激しく沈み、1議席失う

 今年の裾野市議選は、たった2人しか落選しない「ぬるい選挙」だったのに、落選したうちの1人は「共産党」でした。かねてから共産党は全国的に党勢を落としていると指摘しており、前回は2人が下位でギリギリ当選していたので、今年は当落が心配されていたのですが、案の定、1人が落選という形になってしまいました。
 精力的に選挙を戦っていた岡本一恵さんはギリギリで当選しましたが、新人の矢崎徹夫さんは、思ったほど票を取れず、目も当てられない状況になっています。
 まずは恒例となっている公明党と共産党の票の推移を見てみましょう。

公明党:2175票→1924票(▲11.5%)
共産党:1356票→1029票(▲24.1%)

 公明党も11%落としていますが、共産党は24%も落としており、シャレになっていません。これだけ物価高が続いていて、統一教会の問題をこじらせているにもかかわらず、共産党が人気になるどころか、さらに党勢を落としているのですから、どれだけ事態が深刻なのかという話です。

 今後も党勢が衰えていく傾向にあると考えられることから、4年後は候補者を1人に絞って戦うべきかもしれません。もし2人を擁立してしまった場合には、いよいよ共倒れになって完全に議席を失う可能性があります。
 本来であれば、もっと新しいアイディアで共産党を盛り上げていく必要があると思いますが、あまりに高齢化が進み過ぎて、新しいアイディアを試せる人がいません。党勢の拡大は難しくなることでしょう。


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