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【選挙ウォッチャー】 加古川市長選2022・分析レポート。

 6月5日告示、6月12日投票で、兵庫県の加古川市長選が行われ、現職と新人による一騎打ちとなりました。ただし、新人は中川暢三さんに応援されている泡沫候補だったため、現職を評価しない人たちの受け皿にもなりきれず、有権者のテンションは下がりっぱなし。地元の人たちは、新人の久本和明さんについて「本当に市長になりたいのかどうかは不明」という評価をしていて、「ぐるり」というビジネスの宣伝ではないかと見ていました。選挙が宣伝に利用されるのは今に始まったことではありませんが、「NHKから国民を守る党」のような反知性主義のカルト集団が、立候補のハードルを著しく下げてしまったことも原因の一つだろうと思います。

岡田 康裕 46 現 加古川市長
久本 和明 38 新 株式会社ワンピース社長

 参院選を前に盛り上がりを見せる「参政党」もそうですが、徐々に「マスクは必要ない」と考える人たちが増えていて、今回の加古川市長選でも、その動きが顕著に見えます。岡田康裕さんは街頭演説の際にマスクを外して話し、久本和明さんは最初からマスクを着けていません。
 科学的な知見を無視して、「屋外ならマスクを着けなくても良い」という考え方が主流になりつつあり、もっと踏み込んで、「日常的にマスクを着ける必要はない」とする人たちが増えつつあると思います。マスクを着けるのが面倒臭いからではなく、「マスクを着ける=悪」だと考える人が増えてきているのは、懸念されるべき現象です。


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