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【選挙ウォッチャー】 安芸高田市長選2020・分析レポート。

これほど面白くワクワクする選挙は滅多にあるものではありません。新型コロナウイルス対策のため、広島県まで車で行ったのですが、総走行距離は1800km以上。選挙の取材をしている時間より車を運転している時間の方が圧倒的に長く、疲労困憊でしたが、わざわざ取材をして良かったと思えるくらいに面白い選挙でしたので、この選挙レポートはイチ押しです。この安芸高田市長選は、あの河井案里&克行夫妻の公選法違反にからみ、児玉浩市長が30万円が入った封筒をもらったことが発覚したために辞職。今年の4月に選挙があったばかりなのに、わずか4か月後に再び選挙が行われることになりました。

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竹本 峰昭 66 新 前副市長
石丸 伸二 37 新 元銀行員

立候補したのは、辞職することになった現職・児玉浩さんの後継者たる副市長のジジィと、故郷の状況に危機感を覚え、わざわざエリート銀行員を辞職してまで裸一貫で市長選に挑んできた37歳の若者です。安芸高田市は、もともと河井克行さんの地盤なのですから、わざわざ市長にお金を渡す必要はなかったのではないかと思いますが、少しでも溝手顕正さんに票が流れるのを防ぎ、自民党の結束を深めるために、児玉浩さんに30万円を渡したのだと思います。溝手顕正さんの地元である三原市の天満祥典市長の150万円と比べるとお小遣いみたいな金額ですが、それでもお金が動いていたのは事実ですし、こうしたお金のやり取りが公選法に引っかかることぐらいは素人でも分かるはずです。悪いことを突っぱねることができない市長は、これからも判断を間違える可能性があるので、辞職が妥当でしょう。


■ 広島3区の河井克行さんはどうなるのか

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河井克行さんが選出されている広島3区は、この安芸高田市と、広島市安佐北区、安佐南区、安芸太田町、北広島町のエリアです。みんなから慕われているやり手の社長みたいなポスターを掲げていますが、実際は袖の下でゴリゴリに金を渡していた「実力では勝てない人間」です。こんなに全国的なニュースになってしまって、安芸高田市長や安芸太田町長が辞職する事態に発展しているのですから、今さら「国会議員になりたいです」と言ったところで、「黙ってろ、クズ!」で終わりです。まず広島3区で勝てるニオイはしません。そういえば僕は、2017年の衆院選の時に広島3区を訪れ、塩村文夏さんを取材していました。実は、塩村文夏さんも放送作家だったことがあるそうですが、当時から主張していることは真っ当でしたし、今でも塩村文夏さんはそんなに悪い議員ではありません。恋のから騒ぎに出演していた頃とは全然違う、しっとりとした大人の魅力溢れるインテリお姉さんになっていると思います。しかし、2017年の衆院選では塩村文夏さんは敗れてしまい、その代わりに河井克行さんが当選していました。当時の安芸高田市民は、袖の下で金を渡すクソを選んでいたということです。

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「商談がうまくいく魔法のスーツ、洋服の青山!」みたいなポスターですけれども、この広島3区では、立憲民主党がライアン真由美さんという、企業の語学研修や翻訳・通訳などを手掛ける会社の社長を擁立する計画を立てているそうです。対する自民党は、溝手顕正さんが岸田派、河井案里さんが二階派、河井克行さんは無派閥だったため、ここは一つ、岸田派から候補者を出すべきではないかということで、現在、自民党内で調整が進められているといいます。今度はどんな人が立候補してくるのでしょうか。


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