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【選挙ウォッチャー】 塩谷町長選2020・分析レポート。

栃木県塩谷町は、宇都宮市の少し北にあり、市長選があった矢板市の西、日光市の東に位置する人口約1万人ちょっとの小さな町です。ここで7月28日告示、8月2日投開票で町長選が行われることになりました。塩谷町は2014年に国から突然、放射性廃棄物の最終処分場の候補地に選定されてしまい、以来、見形和久町長を先頭に町民たちが猛反発。地元を守る戦いは今も続いています。この塩谷町はたくさんの湧き水が流れる水源の町。こんな所に最終処分場が作られ、地下水が汚染されたら、それこそ周辺の一次産業は潰れてしまいます。こんなに頭のおかしい計画は今すぐに取り下げられるべきだと思いますが、ここでは最終処分場の建設反対の先頭に立つ見形和久町長に刺客が立てられました。形は違いますが、辺野古基地の建設で揺れる名護市長選を彷彿とさせる非常に面白い選挙が行われましたので、皆さんにお伝えしたいと思います。

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見形 和久 67 現 自民・立憲系が応援
福田 徳弥 49 新 自民・みんな系が応援

「原発」「基地」には非常に多くの共通点があります。住民がどれだけ反対しても、お金でつながっている権力者たちが強引に推し進めてしまう。こうしている今も、沖縄では県民の気持ちとは裏腹に、美しいサンゴの海にコンクリートと土砂が流されています。原発も同じで、ひとたび原発事故が起これば故郷が失われてしまうんだと訴えた人たちは迫害され、原発が建設された末に事故を起こし、今では故郷に近づくことさえできません。この原発事故によってできた放射性廃棄物は、全国で処理に困っていて、完全に行き場所を失っていますが、国はその犠牲を「塩谷町」に背負わせようとしているのです。

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塩谷町の人たちには何の落ち度もありません。原発事故を起こしたのは塩谷町の人たちではないし、原子力発電のための交付金をもらっていたわけでもありません。もともと廃棄物を受け入れていたわけでもなければ、最終処分場を作るのに適した場所だというわけでもない。むしろ、こんな水源になっているような所に最終処分場を作ってしまったら、周辺の産業が壊滅するばかりか、飲み水にまで影響を及ぼし、健康被害が出る可能性すら出てくるわけです。「地元をゴミ箱にしてほしくない」という感情的な話ではなく、塩谷町は明らかに最終処分場の候補地として適していないのです。

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そもそも湧き水で有名な所なので、周辺にはたくさんの小さな川があり、水とともに暮らしているような町。だから、農業にはとても適していて、この町には一面に美しい田んぼが広がっているのです。水が汚染されてしまえば川を通じて農業にも大きな影響を及ぼす。町の人たちが団結して候補地の白紙撤回を求めるのは当然です。ところが、今の日本の環境大臣は、当たり前のことを当たり前に言うだけのポンコツ、小泉進次郎さんです。そもそもアホすぎて会話が成り立たないレベル。これだけ新型コロナウイルスが流行しているのに、予定通りにレジ袋の有料化に踏み切るぐらいのポンコツなのですから、何が起こっても不思議ではありません。塩谷町の人たちが警戒感を募らせるのは当然だと思います。


■ 塩谷町は交渉のテーブルにつかない

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2014年7月30日、栃木県塩谷町は突然、放射性廃棄物の最終処分場の候補となりました。しかし、町は「選定要件に合致しない」と断固拒否。徹底抗戦の構えを見せています。その先頭に立っている人こそ見形和久町長であり、町では2000人規模の集会が開かれたり、最終処分場反対を訴える看板が並ぶなど、街の景色も一変。福島第一原発事故の後、全国に8000ベクレル以上の汚泥や焼却灰が11都県に行き場を失ったまま保管されているような状況なのですが、いきなりゴミ箱のような扱いにされてしまったのが塩谷町なのです。他にも宮城県栗原市、大和町、加美町の3か所が候補地として指定されていますが、当然、この3市町ともに反対しており、あれから議論は塩漬けになっています。今もこんなにグダグダとモメているのは塩谷町ぐらいなのですが、最終処分場の候補地になっている国有地は、すぐ近くを川が流れ、湧水などもあるため、地下水を経由して廃棄物が流れ出す可能性も指摘されている最悪の土地。塩谷町が認めるとは思えません。

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塩谷町の徹底抗戦は、見習うべきものがあります。町を歩けば、どこの民家にもほぼ必ず、放射性廃棄物の最終処分場に反対する貼り紙が貼ってあるほど。キリストの「悔い改めなさい」みたいな黒い看板を貼ってあるような民家でさえ、その横にしっかりと最終処分場に反対するような貼り紙が貼ってあるのですから、住民たちがどれだけ拒否しているのかは町を歩けば一目瞭然です。現職の見形和久さんはこれまで体を張って最前線でゴリゴリに反対してきた人で、その奮闘ぶりは町民が知るところ。一方、新人の福田徳弥さんは「反対」とは言っているものの、どこまで反対してくれるのかは非常に微妙なところがあり、「もし当選したら寝返るのではないか」という不安が付きまといます。福田徳弥さんが建設会社を営んでいることもあり、最終処分場の建設利権にうまくからませてもらえるとあれば、寝返る可能性があるのではないかと心配されているのです。福田徳弥さんは2017年に行われた塩谷町議選では唯一の自民党公認候補として圧倒的なトップ当選を果たしていますが、その後の評判はあまり良いものではなく、今回の選挙では黒い噂がたくさん流れるようになりました。象徴的なのは、見形和久さんが「交渉のテーブルにはつかない」と言っているのに対し、福田徳弥さんは「交渉のテーブルについて白紙撤回をする」と言っていることです。交渉のテーブルについてしまった瞬間、国の要望に一つ答えることになってしまい、白紙撤回できるかどうかがわからなくなります。交渉のテーブルにさえつかずに門前払いするのが一番良いのに、福田徳弥さんは一歩進めるような政策を掲げているのです。この時点で能力に疑いが生じます。


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選挙ウォッチャーとして日本中の選挙を追いかけ、取材しています。選挙ごとに「どんな選挙だったのか」を振り返るとともに、そこで得た選挙戦略のノウハウなどを公開中です。立候補する方、当選させたい議員がいる方は、すべてのレポートが必見です。
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