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【選挙ウォッチャー】 NHKから国民を守る党・動向チェック(#475)。

 連日、東京都知事選のポスターの話ばかりをお届けしていますが、東京都知事選が終わった後は、間違いなく大きな社会問題として扱われ、ようやく来るべき日が来ると思っておりますので、こんなネタを熱心に追いかけるのは僕しかいませんし、記事を読めば、その他の説明が必要ないぐらいまでにはまとめておきたいと思います。
 マスコミの皆さんも、警察の皆さんも、僕の無料記事を自由に使っていただいて構いませんので、一体、何が起こっているのかを粒度の細かい状態で知っていただきたいと思います。


■ 他の枠にも貼りまくる「ポーカー党」

杉並第三小学校に設置されているポスター掲示板

 今回の東京都知事選には「ポーカー党」から尾関亜弓という女性が立候補しています。「ポーカー党」の尾関亜弓は、尊師・立花孝志と知り合った直後に「都知事選に出ないか?」と口説かれ、何も考えずに即答で「出る」と答えてしまったばっかりに、このたび「NHKから国民を守る党」の公認ではなく、「ポーカー党」を設立して立候補することになりました。
 立候補の目的は「東京都知事になること」ではなく、「ポーカーの魅力を多くの人に伝えたい」で、ポスター掲示板では28番を割り当てられています。ただ、「NHKから国民を守る党」とは別団体であっても、他の掲示板を見ても分かるように、尾関亜弓の場所は「ポスター掲示板ジャック」なる企画に使われており、立花孝志が宣伝する「24枚のポスターを貼れる」という中の1つは、尾関亜弓の場所になっています。

「ポーカー党」の尾関亜弓のポスターが24枚貼られた状態になっている

 実は、杉並第三小学校に設置されているポスター掲示板では、尾関亜弓が設立した「ポーカー党」と書かれたポスターが24枚並んでいます。これは公選法違反に問われる可能性があります。
 というのは、今回、「ポーカー党」から立候補しているのは尾関亜弓だけで、ポスターには「ポーカー党」しか書かれていませんが、この「ポーカー党」なるものが、尾関亜弓の「ポーカー党」を指していることは間違いありません。通報によって駆け付けた刑事さんは「ポーカー党」と書いてあるからと言って、尾関亜弓の「ポーカー党」を示しているとは限らないので、ただちに違反しているとは言えないとの見解を示しましたが、そんなはずはありません。

新宿都庁前で街頭演説をしていた「ポーカー党」の尾関亜弓

 尾関亜弓が「ポーカー党」として立候補している以上、ただの文字列としての「ポーカー党」と解釈するのは、あまりにも無理があります。なにしろ政治団体として既に届けられているわけで、仮にまったく異なる「ポーカー党」を示しているとしても、「ポーカー党」の奴が立候補してしまっている以上、それは候補者の「ポーカー党」のことを示します。「自民党」「立憲民主党」と書かれているのを見て、「他の自民党かもしれない」とか「他の立憲民主党かもしれない」と考える人がいないように、政治団体として届け出済の「ポーカー党」の人間が立候補しているのに、「他のポーカー党かもしれない」にはなりません。
 また、この掲示責任者は「立花孝志」になっています。立花孝志と関係のある「ポーカー党」は、尾関亜弓しかいません。証拠資料をつけておきましょう。

「ポーカー党」から立候補することが決まった際の立花孝志の動画(引用元リンク

 政治団体「ポーカー党」の尾関亜弓が、独立した存在ではなく、立花孝志の関係者であることは、これまでの動画や街頭演説から明らかです。なにより、このポスターの刑事責任者は「立花孝志」です。

かなり見にくい仕様だが、掲示責任者は立花孝志、印刷者はネット選挙株式会社である

 そして、この「ポーカー党」のポスターは、他のポスター掲示板と同じように、24枚貼られているのですが、貼られている番号は、他のポスター掲示板と同様、立花孝志の「ポスター掲示板ジャック」なる企画に参加している25番から48番までです。QRコード等がなく、ただ「ポーカー党」と書かれているだけなので、「これが尾関亜弓のものとは限らない」という解釈が可能ではないかとビビっているようですが、「ポーカー党の尾関亜弓が立候補しているところにポーカー党のポスターを貼ってはいけない」と思いますし、何よりも「ポーカー党」の尾関亜弓の番号(28番)にも貼られているのです。百歩譲って、28番に貼られていないのであれば「自分は関係ない」というロジックが成り立つかもしれませんが、自分の番号にも思いっきり貼られているのです。それはさすがにアウトになる可能性が高いのではないでしょうか。


■ 公選法違反を指摘のポスターは貼り替え

 立候補しているはずの舟橋夢人のポスターが24枚貼られていて、公選法違反の疑いのあった日比谷公園のポスター掲示板は、ひっそり他のポスターに貼り替えられていたことがわかりました。
 剥がされているのではなく、別のポスターに貼り替えられていることから分かることは、舟橋夢人のポスターを貼ることにこだわっておらず、何でもいいからポスターを貼っているに過ぎないということです。もし、最初から舟橋夢人のポスターを貼りたいのであれば、舟橋夢人が貼ることのできる1枚を残して、他の場所を別のものに貼り替える。もしくは、舟橋夢人の1枚を残して、他をすべて剥がすと思いますが、すべてが「有料交流サイト」にリンクするポスターに替わっていることからして、「ポスターを貼れれば何でもいい」と考えているということでしょう。

今後、この有料SNSサイトにリンクするものが増えると考えられる

 なお、このポスターの女性たちは、見れば見るほど細部が不自然です。この美女たちが本当に存在するのかどうかは、極めて怪しいと言わざるを得ません。この話は、時間がある時にじっくりしたいと思います。
 何はともあれ、現在、有料SNSにアクセスされてしまうポスターが各地に貼られており、増加傾向にあります。この有料SNSの会社から、それなりの金額をスポンサードされているのではないかと見ており、今後、さらに設置箇所を増やしていく可能性があります。


■ 格闘家としてのキャリアに泥を塗る女

「生活困窮者をなくせ!」というキャッチコピーで大量に貼られているポスター

 今回の「ポスター掲示板ショバ代ビジネス」には、美人格闘家として人気の「ぱんちゃん璃奈」選手が、立花孝志に写真の使用許可を出してしまったため、各地に「ぱんちゃん璃奈」選手のポスターが使われています。
 せっかく強くて美しいのに、那須川天心選手のサインを捏造して転売していたことが発覚し、キャリアに傷がついてしまったことがある「ぱんちゃん璃奈」選手ですが、今回、「民主主義に対する挑戦」だと受け止められている反社会的カルト集団「NHKから国民を守る党」の迷惑行為に、写真だけでも加担してしまったことは、またしても格闘家としてのキャリアに傷がつく結果となってしまったのではないでしょうか。

また「ぱんちゃん璃奈」選手は、自分の格闘家キャリアに泥を塗ってしまった

 格闘家の世界は、「強さ」こそ最大の正義です。
 どんな人間であっても、とにかく強ければ文句がなく、強ければ認められる世界ですが、「NHKから国民を守る党」のような反社会的カルト集団と付き合うことは、またしても格闘家のキャリアに傷がつきます。
 格闘家もスポンサービジネスの側面がありますが、「N国党」に顔や名前を貸してしまうような人に巨額のお金を払う気になるでしょうか。そこはもう少し慎重に考えていただきたかったですが、もうやってしまったことは仕方がありません。とにかく「強さ」を求めて邁進していってもらいたいと思います。


■ 警察のコスプレをしてしまったポスター

高円寺の駅前に展開されている「よしき坊・とら坊」というポスター

 高円寺の駅前に設置された掲示板には「よしき坊・とら坊」と書かれているポスターが貼られています。これもまたN国関係の候補者の枠に貼られていることから、枠を買った人が貼っているわけですが、「よしき坊」は近隣のラーメン屋さんのようで、間接的に宣伝をしているのではないかと思います。
 ただ、このポスターには「宣伝になっている」という問題のみならず、実は、警察官の格好をしていることが問題になる可能性があります。実際、このポスターに限っては、その手の通報が殺到しているようで、警察ではないのに警察と誤認する状態にあることが問題視されています。

警察のコスプレをしていることについては、何ら説明がない

 実は、パーティーグッズが揃うドンキホーテに行っても、ナースやミニスカポリスなど、さまざまなコスプレ衣装が販売されていますが、日本の警察官のコスプレだけは存在しません。これは警察官でもないのに警察官のような格好をする人がいると、警察官でもないのに警察官のような振る舞いをして、犯罪が生まれる可能性があるからです。
 この「よしき坊」は、機動隊のようなコスプレをしてポスターを撮影しており、「警察の人かな?」と誤認させます。我々は立花孝志がポスターのショバ代ビジネスをしていることを知っていて、こんなものを買う奴は「100%バカしかいない」ということが分かっているので、最初から「このレベルのバカが警察官なはずがない」と認知できますが、そんな事情を知る人はマイノリティーなので、うっかりすると、「昔、警察の方に命を助けていただいたから」みたいな理由で、このバカに投票しようと思って、投票所に行って初めて立候補していないことを知り、「誰に投票すればいいのかがわからなくなる」ということだって発生しかねません。たとえ1票でも、その人の権利が無駄にされないように、警察コスプレのバカは、警察からガッツリと取り調べを受けてほしいと思いますし、「これを貼ったのはアナタで間違いないですね?」と聞かれ、「記憶にございます」と答えてもらいたいと思います。


■ 掲示板が部落差別に使われる事件が発生

事件は、墨田区社会福祉会館に貼られていたポスターで起こった

 結局、ポスター掲示板を売るということは、こういうことです。
 僕が駆けつけた頃には撤去されており、写真に収めることはできませんでしたが、墨田区社会福祉会館の前のポスター掲示板では、「同和対策、是か非か」と4枚にわたって書かれたポスターが貼られました。選挙ポスターが差別に使われ、むやみに人を傷つける道具と化していました。
 ポスターを貼ったという投稿から1時間ほどで立花孝志の耳に入り、連続するポスターが公選法に違反することから撤去を命じ、掲載された時間は短かったとしても、ポスター掲示板に差別発言が連続したポスターによって貼られたことは事実であり、改めて掲示責任者の責任が問われます。

ポスターを雑に剥がしただけなので、画鋲や剥がした後はそのまま残っていた

 このポスタを貼ったのは、この界隈で有名なヘイターの「鳥取ループ」を名乗る人間だと思われますが、黒川敦彦と同い年です。あとで「立花さんに怒られました」などと投稿していましたが、結局、ポスター掲示板を使って民主主義を愚弄することを何とも思わないレベルの「極限のアホども」が集まってくるので、日頃から差別に明け暮れているバカまで企画に乗り、よりによって選挙のポスター掲示板で差別をかますのです。
 もちろん、「鳥取ループ」を名乗るアホにも責任がありますが、掲示責任者にして「ショバ代をもらって自由に貼らせてやる」という蛮行をしている立花孝志には、大きな責任があると思います。はよブタ箱入れ!


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

大津綾香党首の生活権に名誉毀損のポスターを貼り散らかしている尊師・立花孝志

 6月20日に東京都知事選が始まって以来、僕はずっと選挙ポスターばかりを追いかけることになっていますが、この問題を追いかけていそうな人が僕しかいないのではないかと不安になっています。
 選挙が終わった後、蓮舫さんと小池百合子さん、どちらが勝つのかという話はあれど、それと同じくらい「ポスター掲示板ショバ代ビジネス」は大きな問題になると考えています。なのに、これを追いかけていると思われる人が見当たらないのは、めちゃくちゃ不安です。日本、大丈夫でしょうか。

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