【選挙ウォッチャー】 泊原発再稼働論が出回った結果、「柏原発」が完成した話。
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【選挙ウォッチャー】 泊原発再稼働論が出回った結果、「柏原発」が完成した話。

チダイズム

9月6日の「北海道胆振東部地震」で、北海道のほぼ全域が停電になる「ブラックアウト」と呼ばれる現象が起こった件について、宇宙開発事業の関係者を中心に「泊原発を再稼働するべきだ」という意見が出回り、これに頭の悪いネトウヨが乗っかったため、Twitterのトレンドに乗るほど一気に「泊原発再稼働論」が溢れるようになってしまったのですが、どれもこれも論理は破綻しているため、一つ一つ丁寧に説明してまいりたいと思います。なお、「どこの馬の骨が書いたのか分からない記事を信用できない」とおっしゃる方も現れました。なんだか偉そうな人が言っているなら信用するけど、「選挙ウォッチャー」なるものを名乗っている怪しいライターのオジサンの言っていることは信用しないという人もいることでしょう。小さな女の子が知らないオジサンの車に乗らないのと同じなので、それもそれで仕方がないと思いますが、まもなく大学教授が丁寧に説明してくれると思いますので、どうして泊原発の再稼働がアホアホ理論なのかを知りたい方は、明日、ハーバービジネスオンラインを読んでみてください。


■ 北海道電力が供給している電力はギリギリではない

まず、ネトウヨの皆さんは「泊原発が動かないせいで電力供給量がギリギリになっている」と思っているのですが、電力供給量はギリギリではありません。そもそも電力というのは停電しないくらいの余裕は必要ですが、基本的に無駄のないように計算されて供給されているものです。みんなが寝ていて、あんまり電気が使われない時間にバンバン発電するのは効率が悪いので、みんなが電気を使わない時間はあまり発電せず、みんなが電気を使う時間にはたくさん発電をするのです。そうやって供給する電力量は調整されています。地震が起こった9月6日の深夜3時頃というのは、そもそも冬ではないので、みんながガンガンに暖房をつけるわけではなく、深夜3時という時間に電気を煌々とつけて作業している人も少ないので、最も発電量が抑えられる時間帯です。だから、苫東厚真火力発電が発電の半分くらいを担う程度で良かったのです。まさか大地震が苫東厚真火力発電を襲うなんてことを想定していなかったわけです。

原発というのは火力発電所のように発電量の調整をすることができません。つまり、時間帯によって発電量を増やしたり減らしたりすることができないということです。こまめに発電したり発電しなかったりができないため、常に「0」「100」かという話になります。日本政府は「原発をベースロード電源にする」みたいな話をしますが、どうして「ベースロード電源」という言い方をするのかと言うと、「0」「100」しかできない頭の悪い発電方法なので、ベースに敷くことしかできないからです。例えば、ゴハンを食べる時に、おなかが空いていればステーキを食べるけれど、おなかが空いていなかったらサラダを食べるみたいに、みんな、自分の腹加減で調整をしていると思います。原発は「絶対に食べなければならないステーキ」みたいなもので、腹が減っている時はステーキを食べた後にアイスを食べたりパフェを食ったりできますが、おなかいっぱいの時にはステーキだけで十分です。絶対にステーキを食べなければならないと言われたら、大抵の場合にはステーキを食べた後の腹具合でもう少し食べるかどうかを決めるということになろうかと思います。これがベースロード電源です。ラーメンや寿司を食った後にステーキを食べるのは「大食いクイーン」ぐらいなもので、凡人には無理です。深夜の電気料金が安いのは、ほとんどの人が電気を使わない時間だからって原発を止めることができないので、無駄にいっぱい発電することになり、それではもったいないので、でんこちゃん(東京電力のマスコットキャラクター)が「電気を大切にね!」とか言いながらも電気を使ってほしいので、深夜の電気代を安くして、自動販売機などが「深夜の安い時間を利用して冷やしています」みたいなことをするのです。いずれ原発がなくなれば、電気の使用量に応じて計画的に発電できるようになるため、「深夜の安い電気」というものはなくなるかもしれません。と、このような仕組みになっているので、電気というのは一定の余裕を持たせながら、常に使用量に応じた発電をしているので、ギリギリの発電をしているように思えるかもしれませんが、それが当たり前なのです。つまり、北海道電力に発電能力がないのではなく、みんながあんまり電気を使わない季節と時間帯だったために、あまりたくさん発電する必要がなく、苫東厚真火力発電所が稼働していれば十分だったというわけです。供給量が足らないから泊原発を動かすべきだと言っている奴は、ろくに調べもしないで発言しているアホのネトウヨということになります。


■ 宇宙開発系のオジサンたちが原発再稼働論を訴える不思議

僕たちは7年前に福島第一原発事故を経験し、もう二度と原発事故を起こしてはいけないことを学びました。だから、何があっても泊原発が事故を起こすようなことがあってはならないのです。今回、泊原発が偶然にも原子力規制委員会から合格を出してもらえずに停止していたことは不幸中の幸いで、北海道に人が住めなくなってしまうことはありませんでした。しかし、停電が起こったことで堀江貴文さんをはじめ、宇宙開発事業に関わる人たちが次々と「泊原発を再稼働させるべきだ」と言い出しました。堀江貴文さんに至っては、泊原発を心配する人たちに「放射脳」と侮蔑するような言葉を投げかける始末です。堀江貴文さんほどの頭の良い人が泊原発のリスクを理解できないはずがありませんので、どうしてこんなことをやっているかと言ったら「大人の事情」です。政治家が自分の意見を曲げて党の方針に従った発言をするのと同じで、宇宙開発に関わっているオジサンたちは、原発を推進する発言の一つもしないと国からの補助金をいただけないシステムになっているのでしょう。福島第一原発事故が起こる前だったら、何も知らない人たちが「さすがホリエモン!」と言っちゃったのかもしれませんが、福島第一原発事故をキッカケに、多くの人が原発がどれだけクソなのかに気付いてしまい、熱心に勉強してしまいました。僕も原発事故が起こるまでは核と核がぶつかり合うと電気が起こるのだと思っていましたが、原発事故が起こってからは、核と核をぶつかり合う時に発生する熱を利用して、ただお湯を沸かしているだけだということを知ってしまいました。ただお湯を沸かすだけだったら、わざわざ核燃料なんて危険でややこしいものを使わなくても地熱で十分です。でも、どうして地熱発電が進まなくて原子力発電を推進しようとするのかと言ったら、原子力発電の方が圧倒的に手間とお金がかかるからです。手間とお金がかかれば、それにあやかってビジネスできる人がたくさん生まれるわけで、わざわざ危険で面倒臭くて頭の悪い発電を好きで選んでいるのです。宇宙には放射線がたくさんあるので、宇宙開発の研究費をいただくためには原発系の学会と切っては切り離せない関係にあります。だから宇宙系ビジネスのオジサンたちがこぞって「泊原発は必要だ」と言い出したのではないかと推測しています。つまり、ビジネス上のポジショントークに大量のネトウヨが乗せられて、アホみたいに「泊原発の再稼働が必要だ!」と言い出しているというわけです。


■ 対案を出さないのはネトウヨよりも低いという意見に対して

先日の北海道胆振東部地震のブラックアウトとハッタリの数々という記事に対し、yukinonという方から以下のようなコメントをいただきました。

東日本大震災からの一連の流れで原発が停止した事によって慢性的な送電網の問題についての分かりやすい解説ありがとうございます。さて、チダイズムさんがわざと言及しなかったのか苫東厚真火力発電所が停止した時の対処法が示されていませんね。あなたが「ネトウヨ」と蔑称している人たちの「原発を再稼働しろ」という論説を批判だけして、自分は対案を出さないのは議論のレベルとしては「ネトウヨ」よりも低いと断じざるを得ないです。より論点を明確にした記事を心待ちにしています。

まず「原発を再稼働しろ」の対案は「原発を再稼働するな」であり、その根拠は泊原発を動かしていたところでブラックアウトは避けられず、再びの原発事故を起こすリスクが高まるだけだからです。なので、対案を出していないのではなく、「苫東厚真火力原発が停止したら、どう対処したらいいのですか?」という自分の疑問を教えてほしいというリクエストになろうかと思いますが、教えてもらう立場の人が「議論のレベルとしてはネトウヨよりも低い」とおっしゃっているので、態度を改めていただきたいです。しかも、その答えは記事の中に書かれています。北海道電力が送電網をブロックごとに管理し、どこかが停電しても、そのブロックだけにとどまるようにするべきだということです。すべてがつながってしまっているばっかりに、どこかでトラブルが起こるとドミノ倒しのように全域で停電が起こってしまうので、ブロックごとに管理することがリスクを回避する一つの方法です。しかし、これには整備などにお金がかかるので、北海道電力がどこまでリスクを回避するための作戦を取ってもらえるのかどうかがわからず、企業や病院、各個人がそれぞれに災害に備えるしかないのではないかというのが、僕の意見でした。わざわざこのコメントを書いてきた方は、僕がネトウヨをバカにしていることが気に入らなかったのだと思いますが、僕はネトウヨがどれだけ恥ずかしいものかをネトウヨに理解してもらうために、しっかり真心を込めてバカにしています。ネトウヨがバカだということが可視化されることが、新たなネトウヨを生み出さないための第一歩だと思いますので、これからも優しく見下していきたいと思います。


■ ネトウヨが生み出してしまった「柏原発」

かねてから言っていますが、「ネトウヨはネット右翼ではなく、情弱をこじらせた末に思想が偏ったアホ」です。イデオロギーの問題ではなく、知性の問題なのです。台風21号で北海道どころの騒ぎではない深刻な停電が起こっている大阪府では、大阪府知事の松井一郎さんが沖縄県知事選を応援するために那覇入りを果たしているとの情報がありますが、その沖縄県知事選では「イデオロギーよりアイデンティティ」という故・翁長雄志さんの言葉が大切にされています。一方、ネトウヨの問題は「イデオロギーよりインテリジェンス」です。

そもそも泊原発が稼働していても停電しているし、外部電源喪失が起こって、より危機的な状況に陥っていることは避けられませんが、こうやって説明しても分からない人たちは、原発に反対する人たちをバカにするような言動をします。「どんだけバカなんだホント」と言いながら、「泊(とまり)原発」「柏(かしわ)原発」と読んでしまい、終始、「柏原発、柏原発、柏原発」と書いてしまっているのです。そもそも原発の名前も知らないくせに原発について論じているので、本当は泊原発のことなんてどうでもよく、ただ原発の再稼働について語りたいだけなので、きっと泊原発の場所すら知らないのでしょう。

こちらは「ホワイトプロパガンダ漫画家」というややこしい肩書きのオバサンのツイートです。お母さんが間違っているのか、本人が勘違いしているのか知りませんが、こちらも楽しそうに「柏原発」の話をしています。偶然にも僕は千葉県柏市に住んでいるので、これらのツイートで初めて僕の地元に原発があることを初めて知りましたが、そういえば最近、柏駅東口にある「そごう」のテッペンにある回るレストランが止まっているのは、柏原発が止まっているのかもしれません。柏原発が再稼働すれば、そごうのテッペンも回り始めるでしょうか。こんな調子で「柏(かしわ)原発」だと思っているネトウヨは意外と多く、せめて話をするなら原発の名前ぐらい覚えてほしいと思います。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

僕のことを「選挙ウォッチャー」として知った方もたくさんいらっしゃるかもしれませんが、どうして原発問題に躊躇なく切り込んでいけるかと言うと、福島第一原発事故の際に猛烈に勉強し、食品にどれだけの放射性物質が含まれているのかを調べて本を出したことがあるからです。一時はAmazonで売られている全書籍のランキングで7位まで行きました。ちなみに、その時に最も売れていた本はビッグダディの元嫁の「ハダカの美奈子」でした。福島第一原発事故以来、因果関係をはっきりしてもらえない小児甲状腺がんが急増しており、非常に深刻な健康被害が出ています。しかし、現実に向き合おうとすると、すぐに「風評被害」だと言ってしまう人たちが現れてしまいます。彼らもまた「ネトウヨ」なのですが、世の中はこうしたネトウヨが言論の中心になってしまうと、多くの人が影響を受けるようになってしまい、補償されるべき人が補償されなくなってしまうこともあるので、間違っていることには間違っていると指摘することが大切です。黙って見ているだけでは、アホの理論がまかり通るようになってしまうのです。ネトウヨのアホアホ理論を放置せず、積極的に意見を申していくことが大切です。[了]

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チダイズム

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チダイズム
選挙ウォッチャーとして日本中の選挙を追いかけ、取材しています。選挙ごとに「どんな選挙だったのか」を振り返るとともに、そこで得た選挙戦略のノウハウなどを公開中です。立候補する方、当選させたい議員がいる方は、すべてのレポートが必見です。