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【選挙ウォッチャー】 ゆっくり政治チャンネルのYouTubeに対する反論(#2)。

 先日、オタクとネトウヨをこじらせた「ゆっくり政治チャンネル」というYouTubeに対する反論記事を書いたところ、アホの子たちが凪のように静かになってしまい、本人も含め、完全なノーリアクションをキメ込むことになりました。
 なので、これ以上の反論は必要ないかもしれないのですが、同じ周波数のアホの子たちの間で、間違った知識が広がってしまうのもどうかと思いますので、最後までしっかりと反論記事を書きたいと思います。


■ 「ゆっくり政治チャンネル」への反論

 先日は、動画のイントロ部分を中心に、ネトウヨや表現の自由戦士になってしまうぐらいのアホの子たちが、どれくらいツッコミどころ満載なのかをご紹介しましたが、今日はさっそく核心部分に触れたいと思います。

海の水の量とタンクの水の量を比較するアホの子たち(引用元リンク

 まず、アホの子たちは「海水の量」「処理水の量」を比べ、「お風呂で実験するのはおかしい!」などとホザいていますが、実は、アホの子たちはまったく気づいていませんが、「海水の量と処理水の量の比」を語ることには、なーんの意味もありません!
 というのも、大切なのは「有害物質の量」であって、処理水そのものの量ではないからです。具体的に置き換えて考えてみましょう。今、アホの子たちは、海水が13.8億立方キロメートルに対し、処理水は1345万立方メートルしかないのだから、「お風呂の量に対して、本来入れるべき入浴剤の量はもっと小さいはずで、まったく問題ないものを、あたかも問題があるかのように言っている!」と主張しています。
 では、もしタンクで保管されていた水が、まったく処理されていない、デブリを通ってズブズブに汚染されたままの水だったとして、それを海に流すと言い出したらどうでしょうか。それでも同じように「海水が13.8億立方キロメートルに対し、処理水は1345万立方メートルしかないので、まったく問題がない」と言えるでしょうか。
 つまり、処理水の量がどうであるか以前に、ちゃんと処理されているのかどうかが大切であり、「海水の量と処理水の量の比」には、ほとんど意味がなくなってしまいます。
 オレンジジュースを1リットル捨てるのと、カドミウムを10グラム捨てるのだったら、カドミウムを10gグラム捨てた方が人体に悪影響を及ぶ可能性が高いのと同じように、処理水の全体量だけで語れるものではなく、大前提として「汚染物質の量」で語ることが大切になります。その上で、「ヨウ素129」が1リットルあたり2ベクレル出ている状態を30年以上も続けた場合に、果たして、それは安全なのかということを問うているのです。
 ちなみに、アホの子が最高にアホなのは、「何度も言うが、数弱の言っていることなので、話半分に、ちだいの言っていることよりかは根拠あるなあと思いながら聞いてほしい」とホザいてしまうところです。オマエのどこに根拠があんねん!

コップ1杯に必要な量は「東京ドーム16杯分だ!」とホザいてしまうアホ(引用元リンク

 しかも、アホの子たちは「海水すべての量で割る」という斬新すぎる計算式を立ててくるので、ほぼ無敵になります。言っておきますが、我らがプラネット・アースは「水の惑星」なので、どんな物質だって、海水すべての量と比べてしまえば、何だって小さなものに見えてしまいます。水銀も、カドミウムも、ヒ素も、ダイオキシンも、どんな有害物質も、海水すべてで割る計算式にすれば、何だって無限に捨てられることになってしまいます。つまり、「海水全体で割る」という発想そのものが「アホの子がやること」なのです。
 今回も、比率にして「1026億:1」だと言って安全を語る。ちょっと考えれば、めっちゃアホなことを言っていると気づきそうなものなのに、アホの子たちは、めっちゃドヤ顔で語ってきます。勘弁してくだしぇえ!

「総量が変わらない」という話は、学があるかないかに関係なく、誰でもわかる(引用元リンク

 アホの子というのは、「前提となる話」をまったく理解していません。
 確かに、僕は「なぜ薄めるのか」と言いました。そして、どうして薄めるのかという理由は、今でもまったく理解できません。大前提として、もし濃度が濃くなってしまうと危険があるというなら、確かに薄める必要はあるでしょう。
 しかし、我が大日本帝国の末裔が暮らす日本という国では、「トリチウム処理水」と名付けたこの水は、原液の状態で「飲めるほど安全だ」と言いながら、実際に官僚のオッサンが飲んでみせたシロモノです。そんな水道水とほとんど変わらないぐらいに安心・安全な美味しいトリチウム処理水を、わざわざ薄める理由ってあるのでしょうか。
 原液の状態で飲めるくらい安全なものを、なぜ必死こいて薄めているのでしょうか。キリッとした顔で、まるで真実を知る者かのように「放出直後に濃度が高くなるのを防いでいる」とホザいていますが、それは逆に、原液の状態では危険だと言っているようなもので、もう既に矛盾が生じています。
 あと、これだけは言っておきたいのですが、「濃度を薄めたところで、海に捨てる汚染物質の総量が変わらない」という話は、小学生でも見れば分かるので、義務教育を終えていない人間でも理解ができます。なので、こんなものは「発見」でも何でもなく、「ごく当たり前の常識」です。

「高い濃度で放出しては、放出した直後に影響がある」と言い出すアホ(引用元リンク

 原液の状態で「飲めるくらい安全だ」と言いながら、コップで飲み干すパフォーマンスをしているぐらいなのに、「高い濃度で放出しては、放出した直後に影響がある可能性がある」とは、一体、どういうことでしょうか。
 これはすなわち、皆さんには「安全だ」と言っているけれど、本当は安全ではない証拠です。原液の状態で安全ならば、薄める工程を挟むだけ無駄なコストがかかっていることになるので。

トリチウムを使って「総量」の話をするのが既に論点ずらし(引用元リンク

 確かに、僕は「総量」が大事だと言っています。
 ただし、トリチウムは「水素」であり、酸素と結合して「水」になってしまうため、海底の土や泥に堆積する可能性が低く、あまり「総量」を考える必要がない特殊な核種です。
 これが世界各国の原発でトリチウムだけは海洋放出できている「根拠」になっていて、汚染水の海洋放出を推進する人たちが「そんなこと言ったら中国や韓国の原発なんて、トリチウムをいっぱい流しているじゃないか!」のロジックにつながっています。
 しかし、トリチウム以外のヨウ素129、セシウム137、ストロンチウム90といった核種は、海底の土や泥に堆積する性質を持っているため、トリチウムのように「水で希釈される」という概念を持たない核種であることから、「総量」が大切になります。
 アホの子たちは「トリチウム以外の核種は、IAEAが大丈夫だと言っているから完全に無視できる」と考えていますが、そもそもIAEAは今日の今日まで「低線量被曝や内部被曝の影響を考慮すると、原発そのものが否定されてしまうため、とにかく無視し続けてきた機関」であるため、僅かな汚染が生態系にどのような影響を与え、長期的に人体にどのような影響を及ぼすのかを考えたことなんて、おそらく一度もありません。
 IAEAは、もともと「核兵器の抑止」のために設立されましたが、そうなると「核の平和利用」が求められます。「核の平和利用」とは何かと言えば、それすなわち「原子力発電」であり、IAEAは「核の平和利用」の観点から原発を推進することになります。ところが、原発というのは、事故を起こさず、正しく運転しても、運転作業員は「被曝」をします。
 今、こうしてタンクの水を海洋放出している間にも、タンクの中には必ず数センチ単位で水が残るわけですが、麦茶が入ったポットと違って傾けることができないので、その水は作業員が拭き取ることになります。こうした拭き取る作業をしても、「被曝」が必ずついてくるわけですが、「被曝をしても大丈夫なんですか?」と聞かれた時に、「ちょっとなら大丈夫」と言わないと誰も作業をしてくれません。いちいち低線量被曝や内部被曝の影響を真剣に考えてしまうと、回さなければならないオペレーションが回らなくなるので、そこはなるべく無視して「大丈夫」と言わなければならない。そういう役割がIAEAなので、あれやこれやのロジックを立て、「大丈夫だから心配するな」と言っているのですが、プルトニウム238なんて1ベクレルでも肺に入れようものならとんでもないことになるし、「ちょっとなら大丈夫」というロジックには無理があります。
 これは陰謀論でも何でもなく、政府によって集められた科学者が、必ずしも科学的で正しいことを言うとは限りません。実際、新型コロナウイルスの対応をめぐっては、「医クラ」と呼ばれるデマ医師たちが「たくさんの感染者が見つかるのはPCR検査をするからだ!」と言い出し、「PCR検査の3割は偽陽性である」というデマを拡散しまくった結果、今でもそう信じられてしまい、PCR検査よりも精度の低い抗原検査が多用される始末です。
 まさに、ネトウヨになってしまうアホの子たちは、「問題はトリチウムだけなんだ」と言われて、それをそのまま鵜呑みにして「そうなのか!」になった末に、海洋放出されるトリチウムを、地球上の全トリチウムの数と比べて「大丈夫だ!」と言い出しています。

海底の土や泥に堆積しないトリチウムで大切になるのは「濃度」である

 ヨウ素129やストロンチウム90が海底の土や泥に堆積してしまうのに対し、「水」になるトリチウムは堆積しにくい特徴があるため、トリチウムだけを考えるなら「総量」よりも「濃度」の方が大事になります。
 堆積すると濃縮しますが、堆積しなければ濃縮しないので、トリチウムも危険だという前提に立つなら、「なるべく薄める」というのは科学的に正しい選択だと思います。ただ、「原液の状態で飲めるぐらい安全」が、彼らの主張ですから、薄める理由は最初からありませんし、それなら少しずつ出せば同じことであるというのは、お風呂での動画で説明したことです。

トリチウムの話ではないのに、トリチウムで説明するから話がおかしくなる(引用元リンク

 なぜ「総量」という概念が必要かと言えば、それはヨウ素129、セシウム137、ストロンチウム90といった「周辺の海底に堆積する核種」が存在するからであり、堆積しないタイプの核種を持ち出し、「総量なんて問題になり得ない」と言うのは、論点ずらしも甚だしいです。
 また、アホの子はトリチウムは自然界に「1リットルあたり1ベクレルほどである」と認めていますが、海洋放出されるトリチウムは、海水で薄めた状態で「1リットルあたり1500ベクレル未満になるようにする」としています。最終的には希釈されるとしても、やはり手元の濃度を見れば、自然界ではあり得ないほど高いので、ここで初めて「濃度」の話が出てくることになります。

アホの子は「総量」と「濃度」の考え方の使い分けができない(引用元リンク

 ということで、ここまで詳しく説明してまいりましたが、おそらくアホの子たちには、最初から最後までチンプンカンプンで、何を言っているのかが理解できないことでしょう。
 最後に、自然界にどれだけ存在するからと言って、濃度の高いトリチウムを放出しても安全だというわけではありませんし、かねてから一部の方々が懸念されている「有機結合型トリチウム」についての研究は、まだ進んでいません。
 今のところ、原発を稼働することは「お金」に結びつきますが、原発を止めることは「お金」に結び付かないどころか、原子力関連企業の収益を損なわせることになります。なので、原発にとって不利な研究に予算が注がれるとは思えないため、こうした研究にも予算が割かれるようになる日は来ないのかもしれません。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

アホの子たちがアホ特有のアホアホ理論でチンチンをシコシコしている(引用元リンク

 アホというのは、だいたいいつも敵の戦闘能力を見誤ります。これはアホ特有の現象なので、「反知性主義」の代表であるN国党もそうですし、それを支持するN国信者も同様です。
 こちとら、福島第一原発事故から今日まで、この手の議論をずっとやり続けているので、今さらオタクとネトウヨをこじらせたアホのYouTuberが出てきたところで、こちらは粛々と「大本営発表ではない数値とロジック」を示していくだけです。

 まさに今、北海道のホタテが中国に輸出できず、大量に余って困っているところですが、大日本帝国の末裔たるネトウヨのアホどもが、北海道のホタテ漁師たちに言ったことは「中国に依存するばかりで、リスクを考えてこなかったから、こんなことになるんや!」でした。
 アホというのは、円滑に進めるためのオペレーションを回すことができずに、最終的に「自己責任論」に落とし込んできます。皆さんも周りにも、こういう上司がいるのではないでしょうか。アホと一緒に仕事をするのは、生産性が下がります。ですから、僕はとことんまでにバカにして、一生に仕事をすることは永久にないのです。

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