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【選挙ウォッチャー】 六ヶ所村長選2022・分析レポート。

 6月7日告示、6月12日投票で、青森県の六ヶ所村長選が行われ、現職と新人の一騎打ちとなりました。ご存知の通り、六ヶ所村は放射性廃棄物の中間貯蔵施設や核燃料サイクルの工場や研究機関などが建ち並ぶ、言うなれば「原子力ムラ」です。全国で頻繁に大地震が起こる日本で、事故を起こさずに原発を稼働させることはできないことは、2011年の福島第一原発事故を見れば明らかですが、「負け」を認めれると巨大な損失が確定してしまうため、引くに引けずにお金を注ぎ込むギャンブラーのようになっているのです。
 北朝鮮にも選挙があって、金正恩将軍様が「得票率100%」で選ばれ続けているように、日本でも似たような構造の選挙が行われ、ここでは原子力産業に反対する者は勝てません。非常に特殊な事情を抱える村であることを知っていただきたく、このレポートは「無料」でお届けいたします。

戸田 衛  75 現 原子力推進
山田 清彦 65 新 原子力反対

 この六ヶ所村長選は、皆様からクラウドファンディングでご支援をいただいたおかげで、見ることができました。一応、地元の新聞が結果ぐらいは報じてくれると思いますが、この大切な選挙を報じるジャーナリストは、めっきりいなくなってしまったのが現実です。福島第一原発事故の後に、あれだけ「脱原発が必要だ!」と言っていた人たちでさえ、それぞれの事情で、今回の選挙を追いかけることはできていないのです。
 なので、このレポートは、脱原発に取り組む人たちが、確かに今も存在することを示す貴重な資料になったと思います。今年も六ヶ所村に行くことができたことを心から感謝いたします。


■ 戸田衛候補の主張

 戸田衛さんは、今年で3期目を目指す75歳です。村の助役や副村長などを経て村長になり、村民からの信頼も厚い人物です。4年前に会ったことがありますが、「人の良さそうな小さなおじいちゃん」という感じです。しかし、引き続き核燃料サイクルの研究開発施設などを誘致し、村の発展を目指していくことを公約に掲げています。ただし、これは戸田衛さんが一人で考えていることではなく、もはや「村全体でそう考えている」と言ってもいいと思います。原子力とともに生きてきた六ヶ所村で、今さら「原発反対」なんてことを言う人間はいないのです。
 そして、まさにここからが北朝鮮に似ているところですが、村役場の選挙管理委員会で現職の選挙事務所の場所を聞いたのですが、担当の方は「私の口からは教えられない」と発言。村一番の美女の自宅の場所を聞いているんじゃないので、「選挙事務所」というオフィシャルな場所を教えられないということはないはずですが、何かトラブルがあって責任を取らされることになると困るので、場所は教えられないというわけです。「場所を教えるとトラブルが起こりそうだ」と考えてしまうのは、それだけ問題を抱えていることを自覚しているのだということでもあります。ただ、最終的に僕が「選挙ウォッチャー」で、気持ちとしては破綻している核燃料サイクルなんて実現性ゼロの夢物語にアホみたいに税金を投じるのはやめてほしいと思っているものの、現職の事務所に突撃して「脱・原・発!」と叫びたいわけではないことはわかったようで、RPGゲームに登場する村人のように「ここから北に歩くと何かがあるらしい」というヒントをくれました。

プレハブで建てられた戸田衛さんの選挙事務所

 三脚の剣、布の服、幸せの万歩計を装備した勇者・ちだい。村人が教えてくれた場所に行ってみると、戸田衛さんの選挙事務所がありました。この日の街頭演説のスケジュールを教えてもらいたくて、事務所のスタッフに話を聞いてみたのですが、こちらもまた警戒心バリバリ。ぶっちゃけ、選挙をやる前から結果が決まっているようなものなので、今さら僕が何かをしたところで選挙の結果が変わることはないと思いますが、やっぱり街頭演説の会場で「脱・原・発!」と言われてしまうことを警戒しているようで、ゴニョゴニョしていました。
 しかし、ここでも日本全国の選挙を見ていて、明らかに特殊である六ヶ所村長選を見に来ただけだということが伝わると、街頭演説の日時を教えてくれました。が、非常にタイミングが悪いことに、5日間ある選挙期間中で唯一、この日だけは公務があるので、選挙をお休みしている日でした。逆に言えば、5日間しかないのに「選挙をお休みできる日がある」という時点で選挙の結果がどれだけ固いのかを表していると思います。翌日の街頭演説の予定は教えてくれて、三沢市のホテルに泊まって現職の写真を撮ることも考えてはみたのですが、兵庫県加古川市の選挙も見たかったので、現職のお爺ちゃんのサムネイルと、加古川市議選の狂気を天秤にかけ、現職の写真撮影は諦めることにしました。

新人の山田清彦さんの選挙事務所前で戸田衛さんの選挙カーとすれ違った

 偶然にも、戸田衛さんの選挙カーとすれ違ったのですが、すれ違った場所は山田清彦さんの選挙事務所の前でした。助手席に戸田衛さんの姿はありませんでしたが、山田清彦さんの選挙事務所の付近は、多少なりとも山田清彦さんに同情して票を入れてしまう人がいるかもしれないので、殲滅するためにも重点的に回っているのではないかと思っています。
 とにかく、この村では「核燃料サイクル事業」に問題があることは、村人たちも薄々知っているものの、「そんなのはダメだ」と言ってしまうと村八分にされてしまうため、誰も口にしません。村の中心地にはコンビニが数軒と郵便局があるくらいの、本当に何もないところなので、どれだけ核燃料サイクル事業の研究施設を誘致したところで、それで村が劇的に発展することはないし、なんなら米軍基地のある三沢市の方が裕福な暮らしができているような気がしますが、今さら後戻りはできません。もう既にたくさんのお金をギャンブルにつぎ込んで溶かしてしまっていますが、「負け」を認めない限り、負けたことにはなりません。だから、ここいらで「負け」を認めて止めることが大切ですが、まだまだギャンブルにお金を投じようとしているのが、日本の現状です。核燃料サイクルに限らず、年金にしろ、少子高齢化にしろ、ありとあらゆる愚策のツケが後世に残されているのです。


■ 山田清彦候補の主張

 山田清彦さんは、元三沢市議で「核再処理施設を止める」を公約に立候補してくれた人物です。この村で「脱原発」「核再処理施設の停止」を訴えることはタブーとされているため、山田清彦さんが立候補しなければ、核再処理施設を推進する現職が無投票当選するだけです。もちろん、山田清彦さんが立候補したところで、「脱原発」なんてことを口にした瞬間に村八分にされてしまう六ヶ所村では、山田清彦さんに投票する人はいません。金正恩将軍様の得票率が100%である自称・民主主義国家の北朝鮮ほどではないにしても、日本でも似たような構図が出来上がっている特殊な村です。

4年前に訪れた、あの家が今年も選挙事務所として使われた

 山田清彦さんの選挙事務所になっていたのは、4年前と同じ家でした。ここにはお爺ちゃんが住んでいて、この村でひっそりと核燃料サイクル事業なんてできないんだということを訴えていました。まさに「賢者」です。日頃から「核燃から漁場を守る会事務所」にもなっているそうですが、もし六ヶ所村の再処理工場が稼働するようになると、大量の放射性トリチウムで海が汚染され、地元の魚を食べてくれる人はいなくなるし、地元の魚を食べる人たちにも健康被害が出る恐れがあります。

具体的な数字を出して警鐘を鳴らす山田清彦さんだが、話を聞いてくれる村民はいない

 かねてから福島第一原発でも問題になっている「処理水」と呼ばれる放射性物質を取り除いた後とされる水ですが、それでも放射性トリチウムだけは取り除くことはできず、結局、放射性物質を海に垂れ流すことには変わりがありません。セシウムやストロンチウムといった核種であれば、ある程度は取り除けるのに、なぜトリチウムだけは取り除けないのかと言えば、トリチウムのことは「放射性水素」という言葉で置き換えてもよく、水素は酸素と結合して水になるように、水から放射性物質を取り除くというのは極めて困難だからです。ただ、トリチウムが放つベータ線は、他の核種と比べるとエネルギー量が少ないことから、原子力ムラ特有の大丈夫大丈夫作戦で、トリチウムは海に流しても大丈夫だということになっています。ただ、どこも放射性トリチウムを取り除くことはできないので、世界中のあらゆる原子力関連施設がトリチウムを海などに流しているのですが、その沿岸で暮らす人たちの平均寿命が総じて短くなっていることは疫学調査でもわかっていることです。そして、大事なのはここからで、福島第一原発で管理されている大量のトリチウム汚染水は「事故でできてしまったものだから仕方がない」ということにできたとしても、核再処理施設から流されるトリチウムは「事故が起こっているわけでもないのに大量に流される」という性質のものです。ましてや、トリチウムの半減期は12年なので、福島第一原発事故で管理されているタンクの水は、貯蔵されているだけでトリチウムの量はほぼ半分になりつつありますが、核再処理施設から流されるトリチウムは福島第一原発よりもはるかに多く、さらにはフレッシュな状態のトリチウム汚染水ということになります。トリチウムを処理する方法がないので、「トリチウムは大丈夫なんだ」という理屈で、どれだけ垂れ流しても大丈夫というルールになっているので、ただでも海の資源が乏しくなる中で、青森周辺の魚や貝などが汚染されるという現象が起こると、ますます僕たちは食べるものがなくなってしまうというわけです。

核再処理施設に抗議するために立候補してくれた山田清彦さん

 今年も山田清彦さんが六ヶ所村長選に立候補してくれたことは、「脱原発の火を消さない」という意味で、とても重要で、こうしてやり続けてくれている人がいることが、どれだけ頼もしいかという話でしかありません。しかし、福島第一原発事故の直後にあれだけ盛り上がった脱原発のムーブも、今ではすっかり風前の灯火で、あの時に声高に脱原発を叫んだジャーナリストたちでさえ、この日、六ヶ所村長選が行われていることを知らず、核再処理施設の稼働を止めるべきだと訴えている人がいることを忘れているのではないかと思うほどです。
 まだ福島第一原発事故から10年ほどしか経っていませんが、同じことを10年訴え続けることが、「いかに難しいことなのか」という話でもあります。そういう意味では、今もこうして六ヶ所村長選に立候補し、脱原発の火を消さないように努力している人たちの姿に胸を打たれるし、頭が下がる思いです。いつもだったら猫の着ぐるみが登場した瞬間に「票が取れると思っているのか!」と吠えるところですが、この選挙ではそれを言うつもりはありません。仮に着ぐるみが登場しなかったところで、選挙の結果が変わるわけでもありません。こうして立候補してくれるだけで感謝です。

ガッツリと公選法的にアウトなタスキをかけてしまう猫

 厳密に言うと、候補者以外の人がタスキをつけるのは公職選挙法違反になりますので、もし敵方の陣営から攻め込まれた時にはアウトになってしまいますが、特に大きなトラブルに至らなかったのは、現職が既にガチガチに票を固めており、山田清彦さんが今さら街頭で何を訴えたところで選挙の情勢に変化がないので、いちいち山田清彦さん陣営の選挙運動をチェックして通報する必要もなかったのだろうと思います。相手にされていなかったことが功を奏した形です。
 ちなみに、最近は「荻津組」のように、細かい公選法違反をいちいち通報することを生き甲斐にしているような集団もいるので、くれぐれもお気をつけいただきたいと思います。えぇ、僕は着ぐるみの中に人が入っているはずはないと思っていますので、どこからどう見ても猫にしか見えません。ミッキーマウスの中にも人は入っていませんし。

「海に放射能を流すのは『小〇』」の幟を持つ山田清彦さんの陣営

 何度も言いますが、僕はこの人たちのおかげで、少しだけ原発の再稼働が止められていると思っています。一部の原発は再稼働されてしまっていますが、東海第二原発や柏崎刈羽原発、浜岡原発などが福島第一原発事故から10年以上経っても再稼働の目途が立たず、「もんじゅ」などが稼働しなくなっているのは、こういう人たちが全国にいて、今でもコツコツと小さな運動をしているからに他ならないと思っています。
 しかし、賢者たちの笑いのツボというのは独特で、手作りのボロボロの幟を立て、何が書いてあるのかと思えば「海に放射能を流すのは『小〇』」です。「小〇」と書いて「こまる」と読む、なぞなぞみたいな話。どちらかと言えば、海に放射能を流すのは「大きなバツ」だと思いますが、人々に「どういう意味なんだろう」と考えさせ、「『困る』という意味なんですよ」でワッハッハーの幟です。すみません、世知辛い現代社会を生きる僕たちにはどこが面白いのか全然わかりません。あと、フォントが怖い!

それでも「脱原発」の火を守ってくれて、ありがとうございます!

 もはや「選挙戦略」という観点だけで見れば、地獄絵図でしかありませんが、それでも、この方々がやっていることは、とても尊いです。世の中のおかしなことに「おかしい」と言えなくなった瞬間から、その国の崩壊は始まるのです。
 何より僕たちは福島第一原発事故を経験し、もっと言えば、今度は六ヶ所村を巨大な地震や津波が襲わないとは限りません。さらに、六ヶ所村はあくまで「中間貯蔵施設」であって、最終処分場はまだ決まっておらず、仮に最終処分場が決まったとしても、数千年単位で管理していかなければならないので、数千年先の人類に「ここが放射性物質の最終処分場だ」ということをちゃんと伝えられるかどうかは、かなり怪しいです。なにしろ、すべてがデジタル化され、最終的にそのデジタル化されたサーバーがなくなってしまうと、現代の記録というのはほとんど後世に残りません。今、僕たちが奈良時代や平安時代のことを知られるのは書物が残っているからですが、これからの時代は書物も残らない時代になってしまうかもしれないのです。本当はこの記録も、書物で残さなければならないのかもしれません。


■ 前回(2018年)の選挙結果

 実は、4年前も六ヶ所村長選の取材をしました。当時は、たびたび一緒にイベントをしている横川圭希さんと見に行ったのですが、まだコロナ禍ではありませんでしたので、みんなで居酒屋に行って、めちゃくちゃ美味しい酒と料理を味わい、代行タクシーで泊めてもらう家に行ったのでした。あの時に、十和田の居酒屋がめちゃくちゃ盛り上がっていて、みんながとても幸せそうだったのを今でも覚えています。都会より田舎で暮らす方が幸せなのではないかと、つくづく考えさせられたのでした。

[当]戸田 衛  71 現 5021票
[落]遠藤 順子 58 新  323票

 投票率は62.28%でした。4年前に立候補した遠藤順子さんも、核燃料サイクルが破綻している現実を訴えていました。しかし、どれだけ真面目に正しいことを言っていても、この六ヶ所村では供託金を没収されるくらいにしか票を取れませんでした。投票に行かなかった4割の人たちの中には最初から諦めている人たちもいるのかもしれませんが、どこからどう見ても破綻しているようにしか見えない核燃料サイクル事業を、それでも推し進めるために、村人たちの民意は固められているのです。


■ 今回(2022年)の選挙結果

 残念ながら、今年も六ヶ所村長選の結果は、例年と変わらないような結果になりました。今回も50万円の供託金を没収され、ポスター代なども自腹になるため、選挙に出るたびに「大赤字」です。選挙を見るだけの僕が、クラウドファンディングというシステムを使って、全国の皆さんからご支援をいただくことに成功していますので、きっと高い志を持って六ヶ所村長選に立候補されている方々であれば、選挙に必要なお金くらいはクラウドファンディングで集まるのではないかと思っております。とても大切なことを訴えてくださっていると思いますので、せめて選挙にかかった費用分ぐらいは全国からの支えがあったらいいのではないかと、僕は思っております。
 僕がカスみたいな奴らにガタガタ言われながらも、あえてクラウドファンディングを実施する理由は、こうした方々にも利用してもらい、せめて訴えたばっかりに賢者たちの生活が困窮することのないようにしていただきたいと思っているからです。クラウドファンディングには宣伝効果もありますので、こうした取り組みを知ってもらうキッカケにもなります。こうした活動が継続できるように、ぜひご検討いただければと思います。

[当]戸田 衛  75 現 4773票
[落]山田 清彦 65 新  246票

 投票率は60.05%でした。前回、遠藤順子さんが獲得したのが323票で、今回、山田清彦さんが獲得したのが246票。これは単純に選挙戦略に問題があったのだろうと思います。なかなか難しいとは思いますが、もし供託金を含め、選挙費用の大半が戻って来るようなことであれば、4年後や8年後にも継続ができるし、何より難しい「継続性」を担保できるようになると思います。そろそろ、これを引き継いでくれそうな若者を見つけることにも力を入れなければなりません。
 なので、まずは当面の目標として供託金没収ラインを超えることを目指していくことも大切です。そのためには「選挙事務所の周辺が賑わっていること」が大切になりますので、全国から多くの方に参加してもらう必要があります。このレポートがその一助になるかどうかはわかりませんが、この火が消えることがないように、また4年後も見守ることができればと思っております。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

青森県六ヶ所村で日常的に広がる景色

 選挙を見るようになって、つくづく思うことは「人は愚かである」ということです。新型コロナウイルス対策がうまくいかないことも、庶民の暮らしがどんどん苦しくなっているのに税金ばっかり高くなっているのも、福島第一原発事故が起こってなお原発を推進してしまうのも、N国党があれだけの反社会的カルト集団であると訴えても投票する人が絶えないのも、すべての根底には「人は愚かである」ということがあるのかもしれません。
 六ヶ所村に限らず、だいたいの選挙では「こんな奴を議員にしたらダメだろう」と思うような人たちが勝っています。ダメな公約を堂々と掲げていても、まったく問題なく勝ってしまいます。これは単純に、人々が誰に投票するのかを「公約」ではなく「人付き合い」「雰囲気」だけで決めているからです。どうせ公約を掲げたところで、議会が反対をすれば何も進まなくなってしまうわけで、なかなか難しいところはあるのかもしれませんが、それでも「NHKから国民を守る党」が議席を獲得するぐらいには愚かな選択をし続けているのが、今の日本なのです。ですから、何かを学び、知識を持つ者たちからすると、とても生きづらい社会が出来上がってしまっているのかもしれませんが、それでもコツコツとやれることをやり続け、世の中を変えるための努力を「継続」しなければならないのだと思います。コツコツやり続ければ、N国党だって滅びるのだし、ほんの少しは変わります。
 だから、僕はこうした選挙も、けっして無駄に終わっているわけではないのではないかと思っています。明日の日本のために、できることを小さなことからコツコツと積み重ねてまいりましょう。

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