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【選挙ウォッチャー】 佐野市議選2021・分析レポート。

4月4日告示、4月11日投開票で、栃木県の佐野市議選が行われることになりました。こちらは定数24に対して25人しか立候補しておらず、しかも、そのうちの1名は初日のうちにポスターを貼りきれていませんでしたので、ほぼ無投票当選と言ってもいいのではないかと思うような環境です。先に答えを言ってしまうと、このポスターを貼っていない人物が、たった1人しか落選しない選挙の落選者です。ものすごくハードルの低い選挙になってしまいました。

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ほぼ無投票当選なので、何一つ刺激のない選挙になってしまい、多少のアホやポンコツが余裕で当選できる環境になっていましたので、特に書くことがありません。佐野市長選はそこそこ面白かったのですが、こちらは何一つ面白くありません。これから読もうっていうのに「面白くない」とか言うんじゃないと怒られるかもしれませんが、やはり選挙というのは誰が当選し、誰が落選するのかが分からないから面白いのであって、ほぼ無投票当選になっているようなものは選挙ではないのです。ということで、このレポートは100円に決まっているのですが、どうせだったらなまはげパックで他のレポートと合わせて読むと面白いと思いますので、ぜひご活用ください。


■ 「私もショックです」という無責任

僕の選挙レポートは、原則として5000文字以上を約束しているため、佐野市議選のように、ほぼ無投票当選で決まってしまうような選挙だと、ほとんど書くことがありません。なので、こんな時には新型コロナウイルスに関する最新情報をお届けしようと思うのですが、このレポートを書いている時の菅義偉政権の支持率は、5月7日~10日に実施した時事通信の世論調査で、支持率32.2%(▲4.4%)、不支持率44.6%(+6.9%)となりました。支持率は政権発足後最低となり、不支持率は最も高いという結果です。これだけ無責任な対応を続けてくれば、もっと早く支持率が下がってもおかしくありませんが、出口の見えない「緊急事態宣言」が発令されているばかりか、大阪や兵庫などでは医療崩壊が起こっており、ワクチン戦略は非常に遅れている。いくら国民をごまかすためにポジティブな発言を続けても、現実が現実なもので、さすがの国民も菅義偉総理大臣に愛想を尽かしているというのが数字から見えてきます。特に、新型コロナウイルスに対する対応への評価では「支持しない」が64.6%(+11.6%)となっており、評価するは17.6%(▲8.9%)でした。僕は当初からずっと評価しておりませんが、国民の多くは「悲惨な現実を目の当たりにして初めて評価しないと答えるもの」だということです。さらに、海外と比べてワクチン戦略が遅れていることについて聞かれると、7割以上の人が「不満である」と答えているということです。この状態で、高齢者向けのワクチン接種が7月末までに終わらない自治体があるということを報告された菅義偉総理大臣は「報告を受けた時、私も実はショックだった」と言いました。こうなることは目に見えているだろうし、これはあくまで想定であって、実際にやったら物流もオペレーションも破綻しているので、1箱や2箱という単位であれば問題がなくても、大規模に接種しようと思ったら予定通りに行かないとみられます。つまり、実際は想定よりも厳しい。日本のワクチン接種が遅れれば遅れるほど経済へのダメージが大きくなる上、ワクチンを回避するタイプの変異株が蔓延し、ワクチンの効果が非常に薄くなってしまうことが予想されるため、他人事のように「私もショックだった」と語るアホの総理大臣では、日本の将来はますます地獄だということです。


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