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【選挙ウォッチャー】 NHKから国民を守る党・動向チェック(#259)。

 10本にわたってお届けしてきた「N国マガジン・1月号」であるが、これが最後のレポートとなる。この後、送り付けられたパンフレットをまとめた「1月増刊号」が5本495円で発売し、裁判に関する情報をまとめた2月号は10本4450円で発売される見込みだ。
 弁護士費用のみならず、レンタル倉庫代やN国専用ダイヤルの維持費など細かい経費がかかっており、クラウドファンディングだけでは足りない分をこちらの売上から捻出している。立て続けに裁判を起こされていることもあって、この数ヶ月で400万円以上の経費がかかっており、これらを回収できるのは、まだまだ先である。


■ 立花孝志による二瓶文徳脅迫事件について

 立花孝志は、1月18日に不正競争防止法違反、威力業務妨害、脅迫罪の3つの容疑で刑事裁判を控えている。このうち、不正競争防止法違反と威力業務妨害については、NHKやNHK会長に対するものだが、脅迫罪はN国党を離党した二瓶文徳氏を脅迫したものである。


▼二瓶文隆氏との和解の話し合いが決裂した時の話

 二瓶文徳氏を脅迫した際、なぜ二瓶文徳氏を脅迫したのかについて、父である文隆氏が最も嫌がる行動として、一番弱いところである二瓶文徳氏を攻めたと話している。弱い者イジメをするのが立花孝志のやり方だと宣言。合法的な脅しであるとも宣言している。また、二瓶文隆氏に対しては、議員辞職をしたり、議員1人分の報酬(約1000万円)を支払うのを拒むのであれば、「奥さんと離婚しろ」というメチャクチャな要求もしている。
 パンフレット事件にも関連するが、「YouTubeはエグい」と話し、これまでもYouTubeを使って、自分が直接的に犯行をするのではなく、動画を見ている人たちに犯罪に手を染めさせている。NHKに対して不正競争防止法違反や威力業務妨害に問われてしまった共犯者は、立花孝志の呼びかけに応じてしまったために人生を狂わされている。


▼矢内東紀さんの妻子を狙うことについての発言

 立花孝志は、志木市議の与儀大介氏との対談で、N国党を批判した「えらいてんちょう」こと矢内東紀さんの妻子を狙うと発言したことについて、与儀大介氏から「奥さんや子供を狙うのはおかしい」と指摘を受け、「攻撃してきたら、相手の家族も攻撃するのは普通」「一番そこが弱いから攻撃している」と発言している。


■ えらてんさんの妻子に対する脅しを検証する

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 現在は削除、もしくは非公開になっていると思われるが、立花孝志が党員に「えらいてんちょう」(矢内東紀氏)の住所を教えるので、妻子に対して嫌がらせをするように話をする動画が存在する。矢内東紀氏がYouTubeにアップし続けているので、ここで動画の発言を確認することができる。

立花「あの、逆にカラんでやったらいい。えらてん、オマエって言って、呼び捨てにしてさ、家の前とか、だって嫁も子供もおるのやろ、あいつ

党員「あ、そうなんすか。それは知らなかったです」

立花「だからもう、住所教えてやるから。あれ、あいつの家の前でやってやったらいい。べつに、その、ね、あの『汚い』と俺は思っているからね。自分の、その、俺はもう家族を曝け出してやってるから。やり返されることは覚悟しておけよと思ってるわけ」

 この動画に対して、矢内東紀氏は「立花孝志が私の妻子に脅迫をしています。刑事告訴します」という動画をアップしている。そして、この動画の中で、当然のことながら、以下のようなリアクションをしている。

「おぅ、立花。なんだ、俺ん家来て、嫁と子供を脅すのか、おまえ。卑怯者。卑怯者。何が、なんだ、おまえは。俺とおまえの話だろ、これは。おまえが下劣な男なことぐらいは知ってるけどな、おまえ、薬剤師の娘は就職できたのか、息子、就職できたか、なぁ。俺はそんなことしたくねぇんだよ。俺とおまえの話だろ。この件に関しては明日被害届提出と、刑事告訴、これは受理されるか分からんけど、行ってくるから。既に弁護士も手配して。明日、行きますんで。卑怯者、おまえ。若造に文句、若造にさ、論破されたからってさ、家族に手出しにかかるとか、本当に卑怯者だよな。なあ、卑怯者。しかもさ、自分で行かねぇでさ、『行ってやったらええねん』とか、おまえが来いや、なあ。一人で来いよ、おまえが、なぁ。ふざけんなよ、いい加減にしろよ、なぁ。この立花に凸とかでね、『えらてんさん、こう家族が心配』とかね、『刺されないか心配です、命は大丈夫です』かとかね、言われることがあるんだけど、俺、立花の言動を14年分追ってるんだよ、うん。その結果ね、こいつは小物。うん。実際に手出しできねぇし。今日ね、かかってこいやとか言ってね、言ってさ、殴りかかってこいやとか言って全然俺に手出しできなかっただろ。だから小市民なんだよ、こいつは」

 立花孝志は、いつも他人を巻き込む。自分では直接手を下さず、「住所を教えてやるからやってくればいい」と言って、信者にやらせようとするのである。今回のパンフレット問題も、立花孝志はあくまで住所を公開しただけであり、立花孝志自身がセコセコと登録しているわけではない。立花孝志を尊師と崇めるN国党員やN国信者たちがノウハウを習得し、年末年始返上でセコセコとパンフレットを送っているのである。


■ 相変わらず続けられている沓澤亮治氏への攻撃

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 2019年4月の統一地方選の直後、N国党を離党し、現在は「テレビ改革党」なるものを立ち上げている沓澤亮治氏が、私に送り付けられているパンフレットに関連して、同様の嫌がらせを受けている。沓澤亮治氏は、離党直後からN国党を批判しており、これが立花孝志やN国信者の反感を買うことになり、現在も嫌がらせが続けられているのである。

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 沓澤亮治氏は「NHKから国民を守る党」を批判し、N国党と同様に「NHK解体」を公約に掲げている。そのため、落ち目のN国党ではなく、沓澤亮治氏に期待する動きが加速しており、N国党関係者にとっては面白くない相手であることは間違いない。
 沓澤亮治氏に対しては、これまでもパンフレット送り付けの際に電話番号が使われてきたのだが、今年に入ってから沓澤亮治氏の電話番号を使った登録が頻発。沓澤亮治氏はTwitterで何度も「N国党関係者の仕業だ」と断言している。
 現役の豊島区議である沓澤亮治氏は、2020年10月にも動画をアップしており、パンフレット事件に関して、以下のような見解を述べている。

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「3日連続でですね、宅配便から『石渡様ですか? 代引のお荷物が』って電話がありまして、『いいえ、沓澤ですけど』って言うとキョトンとしてですね、『あ、間違えました』なんて言って帰っていくんですけども、えー、これはあの石渡って、あの、『ちだい』っていう人がいるんですけども、N国党、NHKから国民を守る党と何かであの、裁判やってんですよ。その、ちだいさんっていう人がね。それが、本名が石渡、苗字ね。私とちだいさんに両方同時に嫌がらせしたいですね、N国党関係者の仕業と思われるんですけど、どう考えてもね。これあの住所は、あの、石渡さん、ちだいさんみたいなんですよ、書いてあんのは。で、名前とあの住所は石渡さんで、電話番号は私というので、嘘の注文をする、代引で。電話はね、私に対する電話はどうでもいいけれども、金銭的な損害が発生する業者さんたちが気の毒ですよね。これ、代引で発送して相手が受け取り拒否するとですね、戻り、戻りの送料も取られるんですよ。知ってました? えー、あとですね、金額的に高いもんなんかだと、売れたと思って喜んでたら売れなかったらガッカリしちゃうよね。あの、業者さん。あとは食べ物とかだと、ほら、日にちかかってね、3日経ったら3日分さ、賞味期限減っちゃうし、けっこう金額的な損害が発生してますよ。で、連中がやってることは、何の罪もない業者さんからですね、お金を損させる。まるで強盗ですよ。立派な犯罪ですよ、これ。資料請求とか、そういうのだったら、まあ、あの、それだってね、資料だってタダじゃないからね。印刷代とかかかるからね。代引で3日連続で電話かかってきて、嘘注文って立派な犯罪ですよね。まったく見ず知らずの業者さん複数に迷惑かけるのやめろっつーの。三郷とですね、八潮とですね、葛飾区の支部長を発表した途端、これですよ。しばらく止んでたのに、嫌がらせ。そのあの嘘注文。嫌がらせ。まったくねぇ、呆れちゃいますよね。税金から政党助成金もらってる、れっきとした党が、参院議員も1人いる党が、公党って言うんですか、が、こんなマネをして、目障りなんでしょうけど、テレビ改革党が。それにしたって、犯罪で嫌がらせするんじゃなくて、支持者獲得で競争したらどうなのっていう話なんですけど、まったく呆れちゃいますよね」

 離党者はたくさんいるものの、相変わらず、沓澤亮治氏に対する嫌がらせが止まらないのは、NHKから国民を守る党に代わる「テレビ改革党」が目障りだからだろう。
 大量に送り付けられるパンフレットの送り付けに、沓澤亮治氏の電話番号が使われることは今に始まったことではないが、「テレビ改革党」に動きがあるたびに沓澤亮治氏の電話番号が使われるようになっているようで、連動性の面からも、パンフレットの送り付け犯が「NHKから国民を守る党」に関係する人物であることは濃厚である。


■ シバター氏に対する嫌がらせ

 2019年8月に立花孝志を批判していたプロレスラーでYouTuberのシバター氏に対しては、実家のポストに大量の「NHK撃退シール」が貼られるという嫌がらせが発生している。シバター氏は「N国信者による嫌がらせ」だと表現しているが、N国信者がこれだけ大量のNHK撃退シールを持っているのかという話になってくる。動画の書き起こしをしよう。

「どうも、こんにちは。シバターです。あのですね、えっと、連日、N国党と立花議員の話の動画をこう上げていてですね、前回でもう最後にするって言ったんですけども、最後にちょっと補足というか、こんなことありましたみたいな感じで、最後に一つだけ。おまけみたいな感じですけども、今日ね、あの、僕の実家、あの、えっと、母からね、メールが来てね、あの、なんか、おうちの爆破予告を、なんかネットか何かであったらしくて、うちのね、うちの爆破予告があったらしくて、警察が朝から来ましたって言ってて、で、こんな時代なんで、あの大きな事件も最近あったじゃないですか。なんで、警察がまあその、おうちの前に立ってくれてるみたいな。えー、ことがこう言われまして、で、そんなもん慣れてるんでね。慣れてるんだけど、そういうのは。で、えっと、あと、うちのポストが、今、こんな感じになっていると」

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「わかるかな。えーっと、N国の、要は、NHKの集金人の方が来たら、ここに電話してねっていう、この、これがポスト中ベタベタベタって貼ってあって、まあ、そういうことですわ。えー、僕、普段から家にけっこうそのイタズラとかされても、あえてそれは言ってなかったり、出してなかったりしてたんですね。っていうのは、イタズラをより助長させることになりかねないから。まあ、そういうのをされても1回1回く、SNSなり動画なりで取り上げなかったんだけども、今後僕は、まず言っておくけども、今後一切僕はこのNHKから国民を守る党の話題は一切出さないし、立花議員とも一切コラボはしないし、何かの番組で共演することも絶対にありません。はい、もうしません。こういうことをする方々というか、こういうようなことをするような人たちがファンにいる方なので、僕はもう一切関わらないです。はい、で、最後なんで言わせてもらいますけども、立花さんがね、なんだ、NHKの集金の人はヤクザまがいの人がいるだとか、どんだけ酷い目に遭ったか知らないでしょうって言うけども、要はそのN国党に投票した人たちは、こういうことをする人ですよ。ね、N国党を支持している人たちの中には、こういうことをする人たちもいますよ。どっちがヤクザですか。はい。っていう感じですね。なんか、本当にね、本人は否定していたけれども、要はふざけて投票した人なんかいないみたいな。極めて真面目に考えてるみたいに言ってたけども、僕、こういうのを見てすごい思うのが、長谷川亮太とか、岩間あいうえお(岩間好一)とかさ、あとはシャムさん、おうちに勝手に不法侵入されてiPadとか盗まれちゃったシャムさんとか、ね、インターネットの一つの対象を決めて、そいつに向けてリアルで犯罪行為みたいなのを大勢の人数でするみたいな、そういう、これも含めてね。そういう人たちが一部ファンにいて、そういう人たちを煽って、ファンとして囲ってるんだな。そうか、そっち系だったんだっていうふうに、今回ちょっと気づいたというか、似てる、すごい似てるなって思いました。はい、思っただけです。思っただけなんで、えー、いう感じですね。結局ね、俺がね、言ってね、イタズラやめてくださいって言ってもね、結局まぁ、このやる奴はやるからしょうがないからね。防犯カメラをつけるなりして、そこはちゃんとしなきゃいけないんだけど、いう感じで、まあまあ、最後に言わせてもらいますけど、N国党を支持している人たちは、こういうことをする人たちですっていうことだけ、今日はちょっと動画で伝えさせていただきました。はい、もうおしまいです。僕、一切関わらないんで。終わりにしましょう。シバターでした」

 立花孝志に対して批判をした者は、さまざまな嫌がらせをして、黙らせていくというのが、NHKから国民を守る党のやり方である。同じステッカーをポスターに何枚も貼っているところを見ても、N国信者の可能性は低いと考える。同じステッカーを何枚も持っているN国信者は、そう滅多にいるものではないので、逆に犯人が絞られるというものである。しかも、最もメジャーな立花孝志のステッカーではなく、大橋昌信がデザインされたステッカーを貼られているところもポイントである。
 そして、ネットに詳しいシバター氏らしく、岩間好一の例も挙げているのである。この動画は2019年8月21日にアップされているものであるということも付け加えておきたい。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

 NHKから国民を守る党を批判して、リアルで攻撃されるようになったのは、私だけではない。サーファーTAKASHI氏をはじめ、複数の批判者たちが犯罪と言っても良いような被害に遭っているのである。こうした客観的な事実から見ても、パンフレット攻撃はNHKから国民を守る党の関係者がやっていると見ることは自然である。

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