見出し画像

【選挙ウォッチャー】 山形県知事選2021・分析レポート。

1月7日告示、1月24日投開票で、山形県知事選が行われました。知事選が女性同士の対決になったのは全国初の出来事で、僕は歴史的な瞬間を目撃していると言えます。これまでも女性が立候補することはありましたし、日本の首都である東京都は小池百合子さんが知事をしているわけですが、たくさんの男性たちの中にポツンと女性がいる感じになっており、だいたいはオッサン同士の戦いになっているという現実があります。世界の半分は女性であるにもかかわらず、女性同士の知事選が令和3年になって初めて実現するというのですから、日本の政治にどれだけ女性が少なかったのかという話です。新型コロナウイルス対策で成功している国々の首相が「女性」であることが話題になっていますが、ポンコツの男ばっかりが政治家をやっているような国では、将来の発展は見込めません。これを機に、女性たちにはどんどん政治に参加してほしいと願うところです。

画像1

吉村 美栄子 69 現 旧民主党系
大内 理加  57 新 自民党系

争点となるのは、新型コロナウイルス対策と、昨年7月の最上川氾濫からの復興です。僕の友達が山形でネギ農家をやっているのですが、まさに最上川の氾濫で6000万円ぐらいの大損害を喰らっているところです。川の氾濫に関しては「天災」だということもあり、どれだけ知事が優秀だったとしても防げるものではないし、最上川は数年に1回ペースで氾濫しており、今回の氾濫は大雨のケタが全然違ったので、氾濫しないように祈るというテンションでもなく、天気図を見た瞬間に「終わった」と実感するレベルだったと言います。山形の県民性として、特に失敗をしているわけでもないのに「変えよう」というテンションにはならないとして、この選挙は「やる前から結果が決まっているようなものだ」という声をいただいていたのですが、山形県は自民党が圧倒的に強いというわけでもなく、ここ最近の参院選では落としているので、どのような結果になるのかというのが見モノでした。


■ 山形県はコロナ対策の意識が低い

画像2

山形県は、全国と比較すると新型コロナウイルスの感染者がそれほど多い所ではないのですが、やはり新型コロナウイルスに対する意識は、かなり低いと言わざるを得ません。居酒屋では普通に会食をしているし、マスクの着用率も低く、高齢者ほどマスクをつけていません。なんとなく「新型コロナウイルスは田舎に来ない」と思っている節があり、ちゃんと対策しているかどうかは、かなり怪しいのです。ただ、それでも東京よりは感染するリスクが低いことは確かであり、変異種が山形県に届かなければ、しばらくの間は安全だと思います。本当は県境をまたぐ移動の自粛を山形県が積極的に呼びかけるべきだと考えています。


ここから先は

5,652字 / 13画像

¥ 210

いつもサポートをいただき、ありがとうございます。サポートいただいたお金は、衆院選の取材の赤字分の補填に使わせていただきます。