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【災害情報】 令和2年台風10号・最新情報まとめ。

近年稀に見る勢力で、高波と合わさって津波のような現象が起こるかもしれないと言われている台風10号。特別警報が出るのはほぼ確実で、沖縄をかすめ、九州地方をほぼ丸飲みする形の進路を取ると見られています。JR九州では7日の全列車の運転取りやめを表明していて、6日には多くの線区で計画運休を予定しています。普段は選挙レポートをお届けしていますが、少しでも情報が伝わるように、今日と明日は台風10号の災害情報をまとめてお届けいたします。


【9/7 04:48】九州全域で約46万戸が停電

九州電力によると、7日午前5時現在で、鹿児島県で約21万4920戸、長崎県で約15万6780戸、宮崎県で約2万4025戸など、九州全域で約45万7570戸が停電。四国電力によると、7日午前4時現在、四国各地で約1万5400戸が停電。[FNN]


■ 国土交通省がリスクの高まっている川を発表

まだ台風が来る前から、国土交通省が氾濫のリスクが高まっている川を発表しました。九州では、国が管理する大きな河川を含む多くの河川で整備水準を超える規模の雨量が予測されているため、氾濫の危険性が高まっているといいます。特にリスクの高い6河川は、以下の通り。

▽川内(せんだい)川
▽肝属(きもつき)川
▽五ヶ瀬(ごかせ)川
▽小丸(おまる)川
▽大淀(おおよど)川
▽球磨(くま)川

これらの河川では、100年に1度の雨量を想定した河川整備計画を進めていますが、7日正午までの24時間の雨量の見通しでは、多いところで、この計画を上回る雨量が予想されています。氾濫の可能性があると考え、早めの避難が必要になりそうです。ご注意ください。


【9/6 21:39】中心気圧が945ヘクトパスカルに

気象庁によると、台風10号は6日午後8時現在、鹿児島県枕崎市の西南西約90キロを時速35キロで北北西に進んでいます。中心気圧は945ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は60メートルで、中心の東側330キロ以内と西側165キロ以内は風速25メートル以上の暴風となっています。[毎日新聞]


【9/6 21:26】北大東村で通信環境が悪化

北大東村の島内全域で5日から発生していた停電は、6日午前から復旧作業が行われ、役場庁舎は6日午後1時すぎに復旧。しかし、午後8時現在、まだ復旧していない地域もあるといいます。通信環境も悪化しています。[沖縄タイムス]


【9/6 21:09】五ヶ瀬川で氾濫危険水位

宮崎県によると、6日午後9時時点で、高千穂町を流れる五ケ瀬川の音の谷吊橋の水位観測所で氾濫危険水位を超えました。[宮崎日日新聞]


【9/6 16:13】九州で9万戸が停電

台風10号の影響で、九州では鹿児島県などで午後7時現在、およそ9万戸が停電しています。台風10号の影響で午後7時現在、鹿児島県内では鹿児島市でおよそ3500戸、鹿屋市でおよそ1万5900戸、奄美市でおよそ9500戸など、8万5000戸が停電となっています。[TBS]


■ 6日20時現在、857万人に避難勧告

台風10号の影響による九州や四国、中国の各地に出された避難指示・勧告の対象が計約400万5000世帯、約857万7000人に上ることが共同通信の6日午後8時現在のまとめで分かりました。


■ 鹿児島の被害は重軽症2名

鹿児島県によると、奄美・加計呂麻島では、70代男性が避難所の設営作業中に転倒し、肋骨を骨折。喜界島でも80代女性が雨戸に手を挟んで軽傷を負いました。


■ 宮崎県の被害は軽症4名

宮崎県によると、6日午後7時50分時点で、台風10号の影響により、県内で4人がけがをした。4人は延岡市の60、90代女性と宮崎市の80代女性、串間市の1人でいずれも軽症。


■ 沖縄県の被害はそれほど多くなさそう

沖縄電力によると、沖縄県内で6日午後5時時点で計1270戸が停電しています。南大東村では住宅や倉庫のトタン屋根計4件が破損、北大東村は木造倉庫が全壊するなど計4件の被害が出ました。今のところ、けが人の情報はないそうです。南大東島では6日午前3時32分に最大瞬間風速50.7メートル、うるま市宮城島で同午前5時41分に34.1メートル、南城市で午前6時22分に同29.4メートルを観測。南大東島で24時間で171ミリの降水量を観測しました。


■ 6日19時現在、711万人に避難勧告

総務省消防庁のまとめによると、台風の接近に伴い6日午後7時現在、76万世帯の158万人に避難指示が発令されています。避難勧告も330万世帯の711万人に出されています。


■ 屋久島ではほぼ停電

大型で非常に強い台風10号は、奄美大島の東を抜けて、北上を続けています。屋久島内のほぼ全域で停電が発生。エアコンなどが使えず、蒸し暑くなっていますが、暑いからと窓を開けることは大変危険です。決して気を緩めることなく最大限の警戒をして、命を守る行動をとってください。


■ 6日に予想される雨

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大東島地方や沖縄本島地方では、1時間に60ミリの非常に激しい雨が降る見込みとなっています。6日の24時間に予想される雨量は、沖縄本島地方で180ミリ、大東島地方で150ミリ。沖縄方面に向かう前に進路を北に変えているため、九州のリスクがさらに高まっていると思います。


■ 台風10号は東海地方でも警戒が必要

東海地方は7日にかけて雷を伴う大雨になる見込みで、6日午前6時からの24時間雨量は、いずれも多いところで三重県で400ミリ、愛知県で100ミリ、岐阜県で80ミリと予想されています。


■ 台風10号で予想される風速70mとは?

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今回の台風10号は、各地で風速70mに達する可能性があると警戒を呼び掛けています。風速70mとは、道路のアスファルトが剥がれて周辺に飛んだり、木造住宅には倒壊の可能性があり、電柱が倒壊する、ブロック塀が倒壊する、幹の太い広葉樹が折れるなど、外に出ることが大変危険な状態になる可能性があります。古い家屋に住んでいて、避難に時間のかかる高齢者などは、なるべく早めに避難所に身を寄せるなど、命を守る行動を最優先に考えることを強くオススメします。


■ 今回の台風で避難所の在り方が変わった

今回の台風10号は、あれだけ大きな台風だったにもかかわらず、みんなが警戒したこともあり、多くの死者を出したりすることもなく、なんとか無事に過ぎ去った印象があります。台風が過ぎ去ったとはいえ、もう少し警戒が必要だと思いますので油断は禁物ですが、それでも想像したほどの被害ではなかったことは幸いです。さて、今回の台風10号は、避難所の在り方を大きく変えた台風だったと考えられるのではないかと思います。狙ったわけではありませんが、政府の「GoToトラベルキャンペーン」の影響で、ホテルに安く宿泊できたこともあり、避難所で密になるのを避けたい人々がホテルに宿泊することで、安全に避難ができました。九州の各地のホテルで今年初めて満室になったという声を聞きますし、このところ閑古鳥が鳴いて困っていたホテルにとっては思わぬボーナスだったかもしれません。今回の避難によって、台風のような「事前に予測できる災害」では、密になることを避けてホテルに宿泊した方が良いということがわかりました。小学校の体育館と違って有料ではあるものの、例えば、国や自治体から半分くらい補助してもらえるのであれば、ホテルに避難したいという人は多くいるのではないでしょうか。特に、高齢者などは体育館のような環境で雑魚寝をするのは負担が大きいでしょうし、オストメイトをつけているなど何らかの事情でプライベートな空間を必要とする人もいることでしょう。ホテルを無料で開放するというのは難しいかもしれませんが、一部有料であっても良いというのであればホテルに宿泊する人はいるでしょうし、ホテルに宿泊してくれる人が多くなれば、体育館を定員オーバーで追い出されるような心配もなくなってくるのではないかと思うのです。何度も災害を経験している熊本市では、ペットと一緒に避難できる避難所というものが初めて開設され、ペットを家に置き去りにしなければならないことがなくなりました。僕のツイキャスのリスナーさんでも「ペットがいるから避難するのを躊躇する」と言っている人がいましたが、今後はこうしたケースにも対応していくことが行政の仕事になると思います。ご存知の通り、日本はまだまだ「スフィア基準」を満たしていないところがたくさんあります。「スフィア基準」とは、避難所のおける人権や人間らしい生活を確保するための避難所における国際的な基準のことで、日本の避難所は海外に比べて「人権が守られていない」と考えられているのです。日本は「災害大国」にもかかわらず、こうした避難所での快適性が一切無視されてきたというのは、これもまた行政の怠慢であると言えるのではないでしょうか。要するに、今日の今日まで政治家がろくすっぽ仕事をしてこなかった証拠でもあるということになります。みんなで仕事をしないポンコツを議員にし続けた結果、いざとなった時に、密になって感染症にかかってしまうような環境がそのまま放置され続けてきたというわけです。こうした問題も、本来は「選挙」によって変えられるはずです。なるべくポンコツではない人を選ぶ、ポンコツしかいない場合には一肌脱いで自分が立候補するということです。最近は「防災士」の資格を持った人も多く立候補するようになってきましたが、地球温暖化に伴い、これから同様の被害はどんどん増えていくことが予想されます。「ホテルも避難所にできる」ということがわかってきた今、ただ小学校の体育館に集まるだけが避難ではないことを知ったのですから、新型コロナウイルスが終息してもインフルエンザなどのリスクは引き続き残るわけですから、政治家が考えるべきことはまだまだたくさんあるような気がします。


※各地で台風の被害が予想されますので、最新情報を常に更新してまいります。

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