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【選挙ウォッチャー】 平戸市長選2021・分析レポート。

10月10日告示、10月17日投開票で、長崎県の平戸市長選が行われました。選挙が行われるのは、実に12年ぶりです。この町を牛耳るのは、ゴリゴリのネトウヨで有名な黒田成彦市長で、こんなにネトウヨをこじらせている市長も珍しいため、3年前から平戸市長選の取材をしようとマークしていました。平戸市は16年前に近隣自治体と合併し、一時は4万人以上の人口がありましたが、わずか16年で約2万8000人まで減少。これは若者たちが故郷を捨て、町から人口が流出している証拠です。その原因を生み出しているのが、12年にわたって市長であり続けている黒田成彦市長なのですが、初めて市長になった2009年以来の選挙は、どのような結果になるのか。これは非常に注目度の高い選挙となりました。

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黒田 成彦 61 現 4期目を目指す
松本 和之 67 新 行政書士

人によっては「ネトウヨ」を蔑称だという人がいるのですが、このレポートで言うところの「ネトウヨ」とは、ただ保守的な思想をしている人を指しているわけではありません。ネット上に蔓延る「デマ」を信じてしまうぐらいの情弱のことであり、「コロナはただの風邪」と言っている人たちと同レベルのところまで行っちゃっている人たちのことです。例えば、靖国神社を参拝するだけで「ネトウヨ」とは言わないし、憲法9条を改正するべきだと思っているだけで「ネトウヨ」とは言いません。まさに今、大きな問題に発展しつつありますが、「Dappi」というアカウントを信じ、デマを簡単に信じてしまい、不正確な情報を世の中に垂れ流してしまうレベルのオジサンたちのことを「ネトウヨ」と呼びます。その結果として、「朝日新聞はゴミ新聞だ!」みたいなことを言ってしまう人は、もれなく「ネトウヨ」です。朝日新聞こそ至高の新聞だと言うつもりはありませんが、朝日新聞だけが敵に見えてしまう現象は、もう「ネトウヨ」なのです。

どれくらいのネトウヨなのかは、3年前にまとめています。だいたいネトウヨになるぐらいの情弱が、政治的に正しい判断ができると思わないため、そんな町は衰退するに決まっていると思っていたのですが、見事なほど衰退していたので、これは「バカを市長にすると町が滅びる」の教科書にするべきではないかと思っています。平戸市は、これからたびたび取材してもいいぐらいに、町の衰退ぶりが半端ではありません。


■ 平戸市はポテンシャルを秘めた町である

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初めて訪れた平戸市は、あいにくの雨模様だったのですが、とてもポテンシャルを秘めた魅力的な町であると思いました。なので、今度は晴れている時にゆっくり観光したいと思っているのですが、政治を熱心にウォッチングしている人たちからすると、この町の政治は最低です。政治が最低なのと、町の魅力というのはまったく別なので、平戸市そのものをディスっているのではなく、僕はあくまで「政治」を批判しているのだということを、ご留意いただきたいと思います。ちなみに、昼ごはんも夜ごはんも海鮮丼を食べてしまい、最高のメシを堪能しました。


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