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【選挙ウォッチャー】 境港市長選2020・分析レポート。

鳥取県境港市は、メシはうまいし、妖怪は可愛いし、親子連れで旅行するには絶好の場所だと思うのですが、今年は新型コロナウイルスの流行で、街を歩く観光客の姿はほとんどありませんでした。このままだと「水木しげるロード」さえもシャッター商店街になってしまいそうで、観光業で生きている人たちが、こんな状態にあっても「GoToトラベルキャンペーン」をやってほしいと願う気持ちも分からなくもないのですが、結局、感染が広がれば広がるほど、流行が長引けば長引くほど、経済的なダメージは大きくなるばかりなので、メリハリをつけて自粛をして、PCR検査や抗原検査をフル稼働させ、制圧する以外に方法がないのではないかと思います。ということで、今日は境港市長選の話はそこそこに、新型コロナウイルスと経済について考えてみたいと思います。

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伊達 憲太郎 61 新 元境港市総務課長
佐名木 知信 57 新 元境港市議

ぶっちゃけた話、この選挙は「親戚とコネクションの数」で決まると言っても過言ではありません。それぞれに政策を掲げていますが、政策よりも選対スタッフがどれくらい地域に人脈を持っているのかで決まるのです。伊達健太郎さんも佐名木知信さんも、両方とも「自民党推薦」となっており、まさに保守分裂選挙だと言っても過言ではありません。


■ 「GoToトラベル」で客は増えていない

かなり興味深いデータです。今年の8月7日から17日までのお盆期間中に新幹線を利用した人は、東海道新幹線で前年比24%となる105万人、秋田・山形新幹線では前年比16%を記録。東京駅を発車した時点の自由席の乗車率が5%という列車もあり、「GoToトラベルキャンペーン」をやっていても、今年の夏は外出や旅行に出かける人はあまりいなかったことが明らかになりました。新幹線だけでなく、飛行機も低調で、特に苦しんでいるのがLCCです。僕がよく利用しているジェットスターは、9月の運航便数を計画の47%まで減らすと発表。8月には計画の83%にまで戻していましたが、国内23路線のうち19路線で減便。ピーチ・アビエーションはなるべく減便をせずに来ましたが、今後はどんどん減便していきそうです。ちなみに、ANAが計画の55%、JALが計画の68%にまで減便しており、これからますます減便が続いていくと思われます。業者に巨額の中抜きさせる権利を与えながら、実際にはほとんど経済効果がなかったのですから、政府の責任は重大です。例年、夏は多くの観光客で賑わう飛騨高山も「週末はまだしも平日は厳しい状況」だといい、「宿泊客が増えるなどの恩恵を受けているという声はあまり聞かない」と厳しい状況。群馬県の草津温泉も「例年なら多くの旅館が満室となるお盆期間も今年は空室が目立つ」と話し、思うような効果が出ていない状況。唯一、大分県別府市のホテルでは「9割近く客足が戻ったホテルもあり、GoToトラベルが大きな下支えになっている」と話すところもあるそうですが、もう少し効果のある方法を考えてもいいのではないでしょうか。どうせだったら、政府が半分お金を出してくれるという条件で、新型コロナウイルス終息後に利用できる宿泊券みたいなものを購入できたら良いと思います。


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