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リハビリ中

去年の今日はまだ入院中。

予想より大きく取ったこと、他の臓器も少し。そのため出血が多かったそう。そのせいか、貧血気味となる。歩くの困難で少ししか歩けない。こんなになるんだ・・・と驚いた。

予定退院日は23か24日だったかと思うが延びた。

帰りたかったわけでも、帰りたくないわけでもなく、ただこの状態で日常生活を送れる気はしなかったので入院している方がいいのかも、と思った。

術後は食欲がなくなり、食べられる量は減り、動くのもキツくて、ようやく?病人になったようだった・・・変な話だが・・・

私は他のフロアーなどに行くのを禁止されていた。入院した6Fのフロアーのみ自由に歩ける(たいして広くないけれど)。部屋は6人部屋で両脇も入院患者さんがいらしたので広い空間にいきたくてちょいちょいデイルームで過ごした。

あるとき、デイルームの窓が換気のため少しだけ開いているときがあった。外の空気を久しぶりに吸った。引き寄せられるようにその窓に近づき、開いているところに顔を寄せた。

カラスの声が聞こえて、爽やかな風が顔に当たった。

ただそれだけだったが泣けた。

ありがたく感じたのだ。

これだけで十分じゃないか、なんて思って泣けた。

ただそれだけだけど、豊かだ、そこに全てがある、そんな感覚になった。

いろいろ足りないと無意識に感じていたのだろう。もっともっとと自分をかき立てたり、鼓舞したりしていたのだろう。

本当はそんなに求めているわけじゃないのに。

疲れたな〜

もういいな〜

そんなところに着地した気がする。

何気なく、さりげないけど、ひとつのリセットだったのだろうと思う。

それも含めて下界に、現実に戻るためのリハビリだったのかもしれない。

そんなことをふと思い出す。

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