家族でディズニーランドへ行く。

妻と2歳の息子を連れてディズニーランドへ。

行列するアトラクションには無理して乗らず、メインの目的であるパレードまで園内をぶらつくことにしたのだけれど、息子は上空を通りすぎる飛行機ばかりに夢中になっている。息子よ、それはどこでも見られるやつだ。

いざ、パレードがはじまると、そこまでディズニーに詳しくない妻もこちらに手を振る王子様のことを「王子さん、イケメン!」とまるで近所の知り合いかのように呼んで興奮している。

一方の息子はというと、ギュッと目をつぶったままだ。パレードがすこし怖いのだろうか。実はこれまで欠かすことなく泣いてしまっているのだ。

慣れさせるためにと懲りずに連れてきてはいるのだけれど今回もきびしいかな。泣きだしてしまったら場所を移さなきゃ。

そう諦めかけたとき、息子の顔をよく見ると、薄目をあけていることに気づく。なんと、隙間から負けじと覗いているじゃないか。しばらくすると薄目のまま『美女と野獣』の野獣を指さして「あれは?」と自分から聞いたりもしはじめる。

そんな息子の成長した姿に、不覚にもこぼれ落ちそうになるものを薄目にしてこらえながら、にじんでぼやけていくパレードの光を眺める。「あれはライオンだよ!」と本気でまちがえている妻の声を聴きながら。

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