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痛みに触れる、望みが叶う

土曜日。
夫が英語の授業へ行っている間に、電車で二駅のところにある小さな映画館へ行った。
ドキュメンタリー映画「生きて、生きて、生きろ。」は、気になりつつも、タイトルがストレート過ぎて若干この映画大丈夫かな?と不安になりポレポレ東中野での上映は見送ってしまっていた。でもやっぱり観た方がいい気がする、と東京での上映最終日に駆け込んだ。
傑作だった。
東日本大地震と福島第一原発事故から13年、PTSDで今尚苦しみながら生活している人々や、彼らを支える医療従事者を映す。話は太平洋戦争の沖縄戦まで遡り、途方もなく昔から、時の政権は様々な人々を追い込み、犠牲にしてきたのだと絶望し、怒り、そして自分もそれに加担してきた事実に頭を抱える。この映画で、実際に今も痛みを抱え苦しみながら毎日を生き延びている人を知り、ショックも受ける。でも怒りと悲しみ、絶望の中にも微かな希望が感じられるエンディングにはもう涙が止まらなかった。監督のアフタートーク中も堪えきれず、パンフレットにサインをもらって少し話をしている間も泣きそうになってしまった。
なんでもっと早く観なかったんだろう、夫にも観て欲しかった。
映画の後は近くのハンバーガー屋で、待ち合わせた夫とランチをしたが、やっぱり昨年閉店してしまった近所のハンバーガー屋が恋しい。あそこに適う店が見つかる気がしない。
その後はお決まりのコースで、好きな雑貨屋でインドネシアの手仕事の展示があり、まんまとカードを切ってしまう。この前ご褒美の買い物をしたばかりなのに…。
そして本屋で店主と少々の駄話をして文庫本を買う。ちょうどまた来月の朗読会の日程が決まったということで予約させてくれた。嬉しい、楽しみ。次は何を持っていこう。
雑貨屋と本屋の間には、先日今までで一番美味しいキャロットケーキを出すカフェを見つけたので、今回は店内でお茶をしてみた。舞い上がって桃のフロートなんてものを頼んでみたら、とても美味しかった。この街にまた新しくお気に入りの店が増えてしまった。最早住みたい。
そんなこんなで充実した一日になった。

桃の香り豊かな桃フロート
持ち帰りもしたキャロットケーキ

日曜日。
午前中は花のオンライン授業。授業前に先生がアップする動画の最後には、いつも今月のオススメ本が紹介されるのだが、今回はなんと石牟礼道子「苦海浄土」。わたしが最近読みたい、読まなきゃ、だけど分厚くて腰が引ける、と思っていた本だ。オンライン中に先生にそれを伝えて、わたしは他の水俣関連の本を買ったよと逆にオススメをした。永野三智「みな、やっとの思いで坂をのぼる」。まだ読んでいないけど。先週のTBSラジオ「荻上チキsession」でゲストに来ていた永野さんのお話が本当に素晴らしく、とんでもない回だったのだ。この本は前から気になっていたから、これはと思い買った。彼女が携わっている水俣病センター相思社に僅かばかり寄付をして、みかんジュースやほうじ茶と一緒に注文をした。

本題の花については、そこそこ。
直しは少しなので明日の朝やる予定。

アンスリウムを短くする予定
クレマチスを取って、その他少し場所と長さを整える予定

午後は満を持して、聾者との合同納涼会へ行った。
楽しめるかしらとドキドキしながら行ったら、テーブルが8つに分かれていて、席はくじ引き。そしたら、今日絶対話したいと思っていた2人と同じテーブルと言うラッキーを引き当てた。
ひとりは初級クラスの時の先生。この間、コーヒー屋で見ず知らずの若い聾の女の子の通訳をしたことを報告したかったのだ。話したらとても感心して褒めてくれて嬉しかった。
もうひとりは、先々週のサークルで久々の再会を喜んだその人。会える機会がなかなか無いから本当に嬉しい。納涼会終了後に挨拶に声を掛けたら駅まで一緒に帰ってくれて、お酒が大好きな彼女にわたしは「わたしがもっと手話が上手くなったら一緒に飲みに行きたい」と伝えたら「今でも先でもいいよ!もう友達だよ!」と言ってくれて、連絡先を交換した。うひょーーー。1年前に会った時から手話のお手本にしていて、友達になりたいと思っていた彼女の連絡先をとうとう知った!とまるで憧れの先輩と連絡先を交換したような気分だ。
飲みに行くの、実現すれば嬉しいなあ。
納涼会自体も相当に楽しんだ。いつの間にか手話を頭の中で日本語変換しなくても話せるようになっていた。わからない時は、それ何?とすぐに聞き返せるようになった。どんどん怖くなくなってきた。
ゲームではわたしのテーブルのグループが一位になり(おはじきやピンポン玉を箸で移動させたりじゃんけんしたり必死でやった)、ビンゴでも当たり、景品沢山で帰りは荷物が一杯だった。
これからも積極的にイベントに参加しよと思う。

この土日はそんな感じです。

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