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海外で働く;お客さんに教えてもらったこと

私はヨーロッパ人のお客様に、
日本の情報を提供する仕事をしています。
(詳しくは書きませんが、ある分野に特化した、日本の情報を伝えています。)

今週の一つの出来事から、
沢山学んだことがあったので書き留めておきたいと思いました。

🌟🌟🌟
あるお客様から質問をいただき、
日本にいる専門家にそれについて聞いて調べた後に、
お客様に説明するために電話をしました。

一通り話した後に、このお客様から、

「こんなことは、僕でも、
関連のレポートや書いてある数字を読めばわかる。
僕が欲しいのはもっと、
日本(現地)に住んでいる人でないとわからないような、
ヨーロッパにいては触ることが出来ない情報だ。
この電車の乗り心地がいい、
このビールが美味しい、
日本の今の化粧品のトレンドはこう変わって来た、
この役員のキャラクターはこうだ・・
もし調べてわかる数字の話しかもらえないなら、そこに付加価値はない」

私ははっとしました。
読めばわかるような情報、数字、
どこかに書かれたレポートや記事の要約のような説明では、
大した付加価値がないという当たり前のことを、
すっかり忘れていたと気づきました。

私だから届けられる独自の情報、
話を聞いた専門家だからわかる独自の視点や面白いエピソード、
現地にいるから感じられる感覚、トレンド、

こうしたことに気をつけず、

ただ書かれたものを読んで、
それをかいつまんで話しても、
この方には役に立たない。
(※こうしたことが役に立つと言ってくださる方もいると思います)
なぜなら、
この方が自分でアクセスできるような情報だったら、
私が持って来ても付加価値がないのです。

自分や、
自分の会社だから提供出来る独自さをきちんと理解して、
一味違うものを持ってくる、

そういう当たり前のことの大切さを
すっかり忘れていたと気づかされました。

また、私たちは毎日、
沢山の頼まれごとや、
他の沢山のお客さんの対応、
自分の追及したい調べ物、
締め切りのある仕事に忙殺され、
とにかく目の前の仕事を終わらせることに精一杯、

その結果、
一人一人のお客様の本当に欲しいものを、
きちんと理解しようとしていなかった、
ということにも気づきました。

お客様にサービスを提供する立場でありながら、
本当に相手が欲しいものを、深く理解していなかったら、
どうやって欲しいものを届けられるのでしょうか?
頼まれたことをやってハイ終わり、
でも、実はそれが本当に相手の求めているものではなかったら?

こう書くと、
とっても月並みなことでふーんそりゃそうだよね
という感じに見えるのですが、
私がガツンと気づかされたのは、

質問をもらい、
それを調べ、
少し周辺情報を交えて、
お答えする、

という当たり前のことだけでは、
あまり付加価値がないということに気づいた経験であり、
(※誰かがそうしてまとめてくれるのが便利と思ってくださる方もいると思います)

また、このお客様は特別「現地ならではのカラー」がほしい人である、
ということにきちんと気を配っていなかったので、
満足させることが出来なかった、

つまり、それぞれの大事なお客様や、
取引先の人物のキャラを理解し、
その人が本当に価値があると思える種類の情報を提供する、
ということの大事さなのです。


その二日後、
その時にもらった別の質問について、
改めて調べ、
専門家に聞き、
私が話すことが出来た専門家ならではのユニークな視点、
現実にあったエピソードや、
ある会社が実際に取った面白い施策の例、
などを交えて、
また同じお客様にお話ししました。

すると、今度は
「そのエピソードは本当に面白い。
視点もユニークで独自性がある、
こういう情報が欲しかった」
と、喜んでいただくことが出来ました。

仕事上で、
相手が本当に欲しいサービスを深くきちんと理解していたら、
それを調べて、
手に入れて、
提供することは、
(時間が足りない、他に優先順位があって手が回らないということはあると思いますが、本気を出せば)
大抵の人にとって、大体の場合、出来ると思います。

問題は、
相手の本当に欲しいものを、
もしかしたら理解していないかもしれない。
ということなのかな、と思いました。

色々なことを一気に感じたのでまとまりがないのですが、
もし今回の件で学んだことを自分なりにまとめると、

◆一人一人の(大事な)お客様の欲しいものをきちんと正確に理解することが、とっても大事。
→ そして理解するためには、やはり何度も電話や実際に会って話す必要があると思います。
相手の人となりを理解するためには
何度も話すことが大事と思います。
◆今の時代、どこからでもアクセス出来るようなありきたりの情報や事実を並べただけの情報は、
付加価値が限られている。
本当に付加価値を出したいならば「私ならでは(私の会社ならでは)」が必要。私ならでは、は、
例えば私が日本人だからかもしれないし、私がこの歳で、この街に住んでいて、こういう人と良く話しているからかもしれないし、相手にとって、自分のプロフィールの中で付加価値を見出してもらえる点は異なると思いますが、それでも、どこかに自分色を出すのは大事と思いました。
◆何かを人に聞いて調べる時、その人の感じたフィーリング、面白いエピソード、具体例をもらうと、情報に深みが出る。ただ事実を聞くだけでなく。

毎日毎日色々感じる事や学ぶことがあり、
気づいたことを忘れずに、
今後に役立てていきたいと思います。

全ての経験を、再利用することを徹底したい2022年です。

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