映画の独り言

どんなことなら、またはどんな形式ならば、ポンポンと文章を書けるだろうか、と、ここ最近ずっと考えていた。本業の音楽の話は、書き出すとなんだか辛気臭い話になってしまうのだ。それにそんなの書くのが気重だ。時間もかかってしまう。
だから、あっけらかんと書ける、完全に趣味についての話題に絞るのがいいと思った。

映画はさすがに毎日は観れないし、年々集中力も落ちてきてしまっている気がするが、やはり自分の根っこにある「趣味」と呼べるものになっているな、と日々感じる。何かあるたびに映画やドラマ、漫画のことを思い出したりしてしまう。

しかし、他人を捕まえてくどくどと僕の話を聞いてもらえるようなチャンスはなかなか無い。妻は僕が映画の話をすると、また始まったとばかりに無の表情で僕を見つめ(「ゼロの顔」と呼んでいる)「オダくんはほんとにいつでも映画だね。いいね、遊んでられて。」と言う。だからなるべく話さないように我慢している。

そんな聞く相手のいない独り言のようなことなら、ポンポンと書けちゃいそうな気がした。作品紹介とか立派なものに昇華しようとすると、途端に書けなくなるから、あくまで独り言にせねばと思う。独り言。戯言。戯言。あ、「たわごと」と「ざれごと」は同じ字なんだ。ほらもう勉強になった。歌詞を書くのとは違う文章を書くこと、何かしらインプットになりそうじゃあないか。
いいねだとか、PV数だとか、そういうものに心蝕まれないことも大事だろう。無愛想、不親切なくらいが丁度いい。推敲とかしないのだ。

そんなわけで、映画(および漫画とかゲームもあるかも)にまつわる頭の中のことをなるべくこまめにカチャカチャと書こうと思う。身近に仲間のいないホラーの好みの話とか、気になっちゃう表現とか、木曜洋画のCMが好きだったとか、「映画例え」のこととか。居場所の無い趣味話の物置みたいな感じを想像した。
しかし、書いてるうちに、何かの間違いで面白いと言い出す人が現れる可能性も無いとも言い切れない。そうなれば妻のゼロの顔の鼻をあかしてやれるかもしれない。俄然やる気が出てきた。さあポンポンと書いてやるぞ。

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