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ピエール=オーギュスト・ルノワール / メトロポリタン美術館
創作童話『はがき』 (後編)
こうみんかんの
5時の音楽がなった
そのとき 空から 大きな葉っぱが ゆらゆらおちてきて わたしの 手のひらでとまった
しかくい 切手のもようがあって はがきにみえた
◇
ななめ前のおうちに住んでいる リッくんは 中学校に行ってない
紙を折って どうぶつを作っている
見たこともない そのどうぶつには つばさがあり
「ドラゴンだよ」
と おしえてくれた
リッくんにもらった紙を はがきのかたちにきる
毎日 絵をかいて 5本ゆびの木にかくした
青い花の絵がじょうずにかけたので
マーコさんにあげた
よろこんで お店にかざってくれた
◇
ある日
「ハガキを売ってほしいという お客さんがいたのよ」
マーコさんとお母さんが うれしそうに話していた
わたしはドキッとして からだがふわっとなる
(マーコさん売るのかな お母さん助かるかな
でもおかねになるの いやだな・・・・)
こころが ぐしゃぐしゃした
「売りものじゃないんです、っておことわりしましたよ」
うれしくて 泣きそうになった
お母さんも ニコニコしてた
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