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夏の騎士

こんにちはchibirukuです。

最近、大好きな百田尚樹氏の新刊を読みました。今まで読んだ百田氏の本が、どれも自分の中で高評価なだけに、期待して手に取りました。

私は特に、百田氏の書く時代小説系「影法師」「海賊と呼ばれた男」「永遠の0」「幻庵」など、ずっしりとしたストーリーのものが気に入っているのですが、今回の本はもっと軽く読めるタイプです。

百田氏の人物の描き方や、伏線を上手く散りばめ、感動的なクライマックスへと美しくまとめ上げる手法には毎回、脱帽です。最初はストーリーが軌道に乗るまで、読み進めるのに時間がかかっても、いつの間にか引き込まれます。

簡単に言うと、この本はスタンドバイミー百田ver.です。思春期の少年達の、ひと夏の冒険を描いています。

女性の私からすると、男子の小学校の頃の青春というのは想像するしかないのですが、思春期の男子の目線や思考ってこんな風なんだ〜と面白かったです。序盤は自分の思春期を思い出しながら、男性だったらもっと共感するんだろうなぁ、という感じでゆっくり読み進めていました。

基本的には男子の友情と、好奇心溢れる冒険ストーリーなのですが、途中から事件も絡んだり恋愛要素も加わり、中盤以降からストーリーにぐいぐい引き込まれました。

最後に進むにつれてスピード感も増していき、話も大きく展開していきます。そして、圧巻のフィニッシュは流石、百田氏の手腕と言ったところ。鮮やかで感動的、読み終わりも爽やかです。

文章も難しくなく、ページ数も200ちょっとで読み易い量です。なので、若い子達も手に取りやすいのではと思います。でもやっぱり回顧録の様な感じの文体なので、今中年位の男性が、1番共感し易く、心を掴まれるのではと感じました。

#読書の秋2021

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