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go to 神戸 2日目①

ホテルの朝食を済ませるとすぐ三宮から阪神電車に飛び乗った。

行き先は東灘区御影、ここは高校時代から結婚まで青春を過ごした街である。

どんなに様変わりしてしまったか覚悟を決めて阪神御影駅に降り立つと、意外に駅の佇まいや高架下の雰囲気などは変わっていなかった。

すぐ脇にあるスーパー田中屋のローカル色満載の真っ赤な看板も健在だ。

しかし駅の北側正面に目を向けると、そこには立派なショッピングモール「御影クラッセ」が立ちはだかっていた。

これではさすがに御影市場はないだろうと思いながら高架下を覗いて行くと、何と薄暗い入り口に「御影市場 旨水館」の文字が。。

旨水館の意味は良く分からなかったが恐る恐る入ってみると、何かそこだけ時が止まったような風景が広がっていた。

魚屋さん、肉屋さん、八百屋さん、パン屋さん等々、一軒一軒の記憶はもうないけれど、ただ果物店の「御影屋」さんには覚えがある。

それにここは放送作家高須光聖さんの父上が、のれん分けしてもらったと言う「御影屋」さんなのだ。

そしてさらに進むと最後に懐かしい「木戸呉服店」が現れた。

ここの番頭さんとは顔なじみだったので訪ねてみたが、当然ながら当時の番頭さんはすでに引退して店主も息子さんに代替わりしていた。

今でもこのような場所で呉服店が成り立つのか少々心配になるが、いつまでも残っていてくれるのは嬉しい限りである。

今度はそこから北へ20分ほど歩いて母校である県立御影高校に行ってみた。

門は固く閉ざされていて校内の様子は分からなかったが周囲をぐるりと回って写真だけ撮った。

そしていよいよ高校の目と鼻の先には祖母と二人で暮らしたあの家があるのだ。

もちろん家は建て替えられ今は知らない人が住んでいるが、家の前に立つと今にも祖母が出て来そうな気がして胸がいっぱいになった。

                      (2日目 ② に続く)







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