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左手は恋人つなぎのままで。【プレゼント】


1/25(月)


AM5:30 うーん、寝ちゃってた。君はまだ寝てるみたい。

なにか、私がいたっていうことが分かるものを残したいな。


キスマークなんかつけたら、困らせちゃうかな・・。


そうだ、柔らかくてふわふわな赤い毛糸、彼の右手小指に結んでおこう。いつでも外せるように、蝶々結びで。

・・じゃあ、先に帰るね。



AM6:30 朝食の準備中、後ろから抱きしめられる感覚。

「おはよ、まち」

お、おはよう・・。



「なんだよ~コレ?」

そういって小指をみせる。


あぁ、可愛いかな?と思って結んじゃった。ちょうど都合よくふわふわな赤い毛糸があったので・・

「どんなご都合主義だよww5次元てホント便利だな」



AM8:00 出勤時。そういえば、本当に京都に来たら私に分かるようにプレゼントをくれるって言ってたけど、何だろう・・楽しみ😌💓

もし、参拝した神社の絵馬に二人のことが書いてあったらマジで凄いな。


「いいねー、それやろうか?」

え!何かこわくなってきたからやめて・・
((((;゜Д゜)))

「えー、そう?😓」



PM7:00 子供達をお風呂に入れる。服を脱いでいるとふと鏡に自分の姿が写った。

「・・ちょっと待って!今のもう一回見せて!」

・・え?何?上は白のブラウス、下は黒のストッキング姿。

「うーん・・ブラウスの下はブラだけにしてみて」

へいへい。

「うわー、ヤバいこれは///・・エロすぎる・・ストッキング破りてぇぇーーー」

あのー・・あなたの性癖だだ漏れなんですが、大丈夫ですか・・?(;・∀・)

「え?まちもそうだけど?」

・・ふぇっ!!((((;゜Д゜)))

「スーツ&メガネ男子、好きでしょ?」

うぐぐぐ・・これまではっきりと認めていなかったが、言われるとその通りだ・・。


「まちの同僚で可愛い子、いるでしょ?眼鏡の男の子」

あぁ、後輩の男の子のことか。確かに、愛されキャラだよね、みんなに可愛いがられてる。

「それだけ?」

え、なに?何か聞き出そうとしてる?特に何もないって💦ただ、可愛い後輩ってだけ!彼は妻子ありだし!

それから、うつで辛いときに、最初に話を聞いてくれたすごく穏やかな人だから、感謝してる。

「・・ふーん」



深夜、はぁちゃんに会いに行く。

「・・それじゃ、今夜はスーツで会おっか♪」

どこに行けばいい?


「そうだな~仕事場に来る?」


え・・はぁちゃんのお仕事場・・どんなとこだろう。

ドラえもんのひみつ道具、抜け穴ボールペンのような感じで大きな円を描く。通り抜けて京都駅前へ。そこからはぁちゃんのナビゲートで彼が待っている場所へ。


住宅街の交差点の角、小さな白いビル。ここかな?

「僕のイメージがちゃんと届いてるかわからないけど、違っても気にしないで」


左側にドアがある。入ってみよう。すぐ2階への階段があって、登りきるとドアがある。


はぁちゃん、来たよ。

「おっ、来たね」

はぁちゃんが迎えてくれた。ビシッとチャコールグレーの細身スーツに黒縁メガネっ!うぅ、悔しいがカッコいい・・。


「さ、入って」

事務所の横を通りさらに上へ階段を昇る。


「ここが社長室。俺の部屋。だれも来ないから、安心していいよ。そこのソファーにでも座って」


へぇー。

凄いね・・はぁちゃん、経営者なんだ・・。


「まーね。小さい会社だけど自分の好きなこと出来てるから、やりがいは大きいよね」

・・そっかあ。いいね😌


「まち、スーツ似合ってんじゃん。3次元では見たことないから、なんか新鮮」

はぁちゃんも、すごく似合ってるよ。普段、眼鏡ってかけるの?

「そんなに目は悪くないから普段かけないけど、まちがかけて欲しそうだったからかけてみた」

あ、ありがとう・・😅



なんか、はぁちゃん、この格好だと、すごくいじめっこな雰囲気ある・・。

「なんだよ、いじめて欲しいの?」

・・ふえっ💦

「まち、言葉責め好きだよね」

きゃーー😵💦

「めっちゃ可愛いから、いじめたくなるよ・・」

うー(;>_<;)・・わ、私もしたいこと、ある。

ネクタイ引っ張ってちゅーしていい・・?それから、ほっぺたとか、首とか、口紅でキスマーク、いっぱいつけたい・・。


「・・いーよ。まちだけの俺にしてよ」




別れ際、ビルの前で別れを惜しんでいると、一台の車がすごいスピードで向かってくる。きゃあ、こわい。何だろう?今度は誰か走って来てぶつかられた。これまでここには私達の他にだれもいなかったのに、急になんだろう。

「まち、早く帰ったほうがいい」

う、うん。じゃあね。

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