ペアレントメンターの記事をよんで

金子書房さんの「気になる子」を持つ親や家族への支援(ズバッと解決ファイルV3より)の記事を少し読んでみた。

星槎大学の阿部利彦先生と、鳥取大学の井上雅彦先生の対談の内容で、ペアレントメンターについて書かれてあった。


私も過去にペアレントメンター養成のお誘いを受けたけれども、断ったのを思い出した。

阿部先生の言う、客観性の部分、まさしく自分にも当てはまると思った。当事者の経験がある故、もしメンターになっても感情移入は避けられない。距離感がとれないというのは、そういう心配があるから。

そして井上先生の言う、フラッシュバック。一番こわいのは、自分のメンタルが崩壊するのではないかという事、辛い時の気持ちが呼び戻される。

実際、相談を受ける側の人が過去の感情を思い出し、泣いてしまったという話を聞いた。

ピアカウンセラー資格の講座を受けた際に、傾聴のロールプレイをしたことがあるが、本当に難しかった。耳を傾けて、心で聞くって簡単じゃない。

それでいて、ペアレントメンターはボランティアの領域。

とても専門的なことを求められていて、メンターの心のケアの保証はされない。


井上先生が指摘していた、親の会の話。これは本当にどこでも起きた話。「知的障害がなくてしゃべれるだけあなたのところはましだよ」という言葉は刃のように傷つく。が、よく聞いたし、実際使われている。

相手の為を思った言葉が、相手を傷つける。当時の親の会は本当にひどかった。はっきり言ってない方が良かったくらい。

だから、ペアレントメンターに慎重になる。とてもボランティアでできる仕事ではない。

記事を読んでいて、改めて障害児の親へのサポートは、まず支援側が万全でないと難しいと思った。

ペアレントメンターは、相談者が障害を受容しているかによっても対応が違ってくること、傾聴の難しさ、相談者とメンターの相性の問題など、マッチングの重要性も大きく、課題が多い。

けれども、ペアレントメンターを必要している人は沢山いる。

決してボランティアで済ませるのではなく、メンター側の支援も忘れてほしくない。そんな事を今一度思った。





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