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久しぶりのお出かけ Cafe1894&大津絵

10月の寒い雨降りの日。久しぶりに美術館へ行くことにした。以前行った展覧会で初めて知った大津絵。今回は大津絵だけの展示で、東京ステーションギャラリーへ。せっかく東京駅に行くんだからと、前から行きたかったCafe1894にも行くことにした。

三菱一号館美術館のところにあるカフェ。友だちからもいいよーって聞いた所。階段を上って傘をビニールに入れて中に入ると、室内はほわっと暖かくてカラダの緊張もちょっと緩む。たぶん、一番の冷え込みだったはず。ほっとしたのも束の間、中を見て、はっとする。こげ茶色の内装で、薄暗い室内の奥に待合椅子があって、そこにたくさんの人が座っていた。気配を全然感じなかったから驚いた。こんなに人が待っているとは。「30分位待ちます」って言われる。名前を告げて、待合椅子に腰かけて待つ。きょろきょろと室内の観察。

ここのCafeは明治に作られた建物を復元したものだそう。そのまま残されていれば良かったのにね。こげ茶色の柱や天井はシックな感じ。木彫りや組み方がステキだ。今はなるべく柱をなくそうとしているけど、昔は見えてしまう柱をこうやって飾っていたのだよな。その時代は当たり前のことと思いを馳せてみる。

窓際にあるオレンジや赤の大きな飾りのもみじに照明があたり、鮮やかな色が暗い室内にはとても映えていた。でも私は生のものがいいな。ちょっとでもいいから生のものが飾ってある方が好き。そんなことを思っていると、名前を呼ばれ、席へ。30分も待たずに席へ案内される。

メニューを見てどのデザートにするか迷い、私はチーズケーキとコーヒーにする。連れはチョコレートケーキとコーヒー。室内をキョロキョロしているうちにケーキ登場。青いお皿に、白いケーキが映える。ぽてっとしたおいしそうなアイスが乗っていて、フルーツとソースのデコレーションもかわいく、ステキ!とテンションが上がる。濃厚なチーズ。口の中のしっかりチーズを味わう。でも人のものは良く見える。連れのチョコケーキも一口いただく。おぅ、チーズケーキよりも濃厚だ。こっちも良かったなぁ。コーヒーを一口。酸味が強い・・・。私の好みの味ではなかった。残念だなぁと思ったけど、ケーキとは相性が良く、美味しくいただく。

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窓の外は雨。窓から見える緑のイチョウがしっとり。これから色づいてきて、太陽に照らされたら、室内の暗さとイチョウの明るさで、ステキなコントラストが見られるのだろうなぁ。外や室内をぼーっと眺めながら、ちょこちょこ大切に食べたデザートを食べ終えて、カフェを出る。今日のもう一つの目的の場所へ向かう。

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東京ステーションミュージアムへ。大津絵展。美術館は東京駅の改札の横に、おしゃれな感じでそろっとあった。チケットは事前に買っておくシステム。チケットを財布から出して中へ。

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大津絵は、旅人相手のお土産の絵だったそう。大津宿近辺で売られていたんだって。教訓やお守り旅の安全を守る仏画からスタートしたとのこと。あたしだったらどんな絵を飾っただろうな。教訓・・・なんだろう。あたしは塔の絵が気に入った。なんかかわいくて。女性の着物の柄がかわいかった。

美術館のなかは駅舎のレンガが残されてて、重要文化財になっている。残ってるのすごい。でもレンガ作りの壁が暗くてちょっと怖い。大津絵を集めていたコレクターの方の説明があったけど、私はそれより絵のかわいらしさの方に興味があり、途中から説明は流し読み。『傘をさす女』っていうタイトルの女の人が茶髪。昔、そんな感じの人もいたのかしら?

狐と馬の教訓は、狐が鍵を持ってて、その穴から空を覗いてて、狭い見方で物事を判断してはいけないってことなんだって。ほほぅ、とおもしろく見る。『阿弥陀三尊来迎』の絵は、阿弥陀様のお顔が優しく、かわいらしく、守ってくれているように感じた。そういえば、長野の善光寺に行ったとき、大きな大きな仏像様があり、(どなたか忘れてしまったが)半眼で私のことを見降ろしていて、その優しい目に泣いたことがあったのを思いだした。

相撲の絵は、陽気で見ていて楽しくなる絵だった。大津絵で描かれている女性は目が細く、こんな人が好まれてたのかな。鷲の顔が青に塗られていて、なんとも顔色が悪く怖かった。

久しぶりの美術鑑賞。いろんなことを感じたり、思ったり、ココロと向き合う時間を持てて良かった。早く空気を気にせずに歩き回れるようになるといいな。





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