失敗しないパソコンの選び方

新入生の皆さん、こんにちは。
工学部総合工学科建築学コース2年の白井保です。

今日は、題名のとおり、パソコンの選び方を紹介します。ここでは、ノートパソコンに限って話を進めますので、その点はご了承ください。
一口にパソコンといってもそのかたち・スペックはさまざまであり、いざ買おうとしても選択肢の多さに戸惑うことでしょう。
パソコンは高価です。高スペックなモデルとなると、その値段は天井知らず。おいそれと買い換えもできません。だから、パソコンを選ぶときはよく考える必要があります。

まず、大学生活におけるパソコンの必要性について説明します。
大学ではオンラインの講義が多く、対面の講義であっても、課題の提出や授業連絡はMoodleやGoogle Classroomといったウェブシステムで行われます。また、課題提出では、Microsoft WordやPDFなど、ファイル形式の指定があり、スマートフォンだけでは、対応できません。パソコンは大学生活において必要不可欠なものとなっています。
大学では、パソコンが設置された教室で、授業時以外でも、パソコンを使うことができますが、開放されている時間が限られており、やはり自前のパソコンが必要となります。

さて、ここからはパソコンの選び方を考えていきたいと思います。

まず、どのくらいの期間、使うつもりなのか、大学に持参するのか、どのようなアプリケーションを使うのかという点を考えてみましょう。入学と同時に購入し、卒業まで使うつもりがあるのかどうか、これは判断ができると思います。しかし、毎日、大学に持ってくるのか、どのようなアプリケーションを使うのかということは、今の時点で判断ができないと思います。上級生には、ノートパソコンを持参している学生もいれば、大学にiPadだけを持ってくるものもいます。
使用するアプリケーションは、学部・学科に応じてかなり異なっています。学科のオリエンテーションなどで、先生・先輩からいろいろと聞いてみてください。

仕様・スペック
ウェブを一瞥すればわかりますが、パソコンのスペックの項目は非常に多岐にわたります。
まずは以下の二つのサイトを見てみましょう。
千葉大学「学生生活で用いるパソコンの推奨仕様について」
https://www.chiba-u.ac.jp/students/files/pdf/2024%E5%B9%B4%E5%BA%A6_%E5%AD%A6%E7%94%9F%E7%94%9F%E6%B4%BB%E3%81%A7%E7%94%A8%E3%81%84%E3%82%8B%E3%83%91%E3%82%BD%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%81%AE%E6%8E%A8%E5%A5%A8%E4%BB%95%E6%A7%98%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%EF%BC%88%E4%BF%AE%E6%AD%A3%EF%BC%89.pdf
千葉大学生協「学部別に生協がおすすめするパソコン・教材のご紹介」
https://text.univ.coop/puk/START/chiba-u/news/news_detail_162.html
仕様・スペックを考える出発点は両サイトに記載されている水準となります。

OS
WindowsかMacOSがあります。Microsoft Officeを構成するMicrosoft WordやMicrosoft PowerPointなどのアプリケーションはどちらのOSでも使えますが、進級し専門性が高くなるとWindowsでしか動かないソフト、MacOSでしか動かないソフトもあります。皆さんの学科がどちらのOSを推奨しているのか、確認してみてください。
Windowsパソコンは各社から販売されていますが、MacOSのパソコンは基本的にMacintoshだけ、ノートパソコンはMacBookとなります。ちなみに、MacBookは、価格に比してスペックが高く、学科でOSの指定がなければ、個人的には、文系・理系を問わずにお薦めです。スターバックスで作業をするときはMacintoshでなければいけないようですし(笑)、iPadやiPhoneとのデータ共有がスムーズという利点もあります。

CPU
人間の頭脳にあたります。CPUの性能が良いほどパソコンの処理速度が高くなります。Windowsを搭載したパソコンでは、IntelかAMDのものになります。大学の公式アナウンスでは、第10世代以降のCore i5以上が推奨されています。もちろん、Core i7の方が性能はよいのですが、値段も高額になるので、どのくらいの性能が必要なのか、見極めが必要です。アタマはよすぎても持て余すということです。
Macでは、M1・M2・M3というアップルのCPUが使われています。

メインメモリ(主記憶装置)
CPUが頭脳であることに対して、メモリは作業机の広さにたとえられます。複数のアプリケーションを起動するときなど、メインメモリが大きいほど余裕をもって作業ができます。
8ギガバイトが最低限、16ギガバイトがお薦めで、32ギガバイトあれば、まったく問題ありません。

ストレージ(補助記憶装置)
パソコンのOS・アプリケーションソフトウェアや作成したファイルなどを保存する装置です。HDDとSSDがありますが、動作速度が速く、可動部分がなく、持ち運びに安心なSSDが必須です。容量は、256ギガバイト、512ギガバイト、1テラバイトといったところが一般的ですが、512ギガバイトぐらいがよいと思います。
講義のレポートなど、自分が作成したファイルの分量は多くないと思っているかもしれませんが、画像や動画など、学生生活にかかわるコンテンツはすべて保存しておく心積もりをしておいてください。就職活動の際、自分の「ガクチカ」を効果的にプレゼンテーションしたり、学習活動のポートフォリオを作ったりするときに、そういった素材が必要となるからです。

周辺機器
Zoomミーティングなどを利用したオンライン講義があるので、Webカメラが必須です。現在のノートパソコンにはついていることが多いので、とりあえずは気にすることはありません。もし、映りを気にするのであれば、リング型の照明を用意しましょう。就職活動で使う学生もいます。また、イヤホンとマイクも必要です。
レポートの提出はオンラインが大半なので、プリントアウトすることはめったにありませんが、プリンタもあった方がよいでしょう。しかし、一人暮らしだと、用意することが難しいかもしれません。なお、学生は、大学のプリンタで年間(モノクロ・A4)500頁、無料で印刷することができます。500枚を超えた場合は、きちんと埋め合わせをして、友達に代わりに印刷してもらうこともできます。

重量
2kgのパソコンを毎日運ぶのは相当ハードルが高いので、1.5kg以内を目安に選んでみてください。ただし、自宅にデスクトップパソコンがなく、ノートパソコンのみの予定で、できるだけ高スペックのものを購入する場合には、ある程度の大きさのものになり、重量が2kgを超えることもあるでしょう。その場合は、大学にタブレットを持参するなど、IT機器を使うのか考えてみてください。

キーボード
キーボードの打ち心地はとても重要です。キーの深さや機構によっても打ちやすさが変わり、人によって最適なキーボードが異なります。購入前に実物の打鍵感を確かめてください。

バッテリー
駆動時間が8時間以上のものがお薦めです。コンセントがない教室も多いので、長持ちするものを選んでください。また、スマートフォンの充電用も兼ね、モバイルバッテリーの用意も選択肢の一つです。

GPU
CPUは汎用的な処理、GPUは画像処理・映像処理に特化した演算装置です。建築や造園などの画像処理・映像処理が必要となる学科であればGPUを搭載したパソコンがよいのですが、高額となるので、考えてください。
ちなみに、建築学コースの私は、GPU搭載のノートパソコンは高額なので購入できず、ある程度のCPUスペックの軽量のノートを使っています。大学には、このノートパソコンとiPadをもっていっています。CADソフトは、そこそこのCPU・GPUを積んだ中古のデスクトップパソコンを購入し、メインに使っています。

購入先
生協、家電量販店、ネットストアなどで条件を満たすものを探してみてください。
生協のパソコンはスペックが良いものが多いですが、その分、値段が高くなります。生協が薦めているからと鵜呑みにせず、選択肢の一つとして捉えてください。とはいえ、生協は保証が充実しており、4年間、使い続けられそうであれば、購入先の第一候補となるでしょうか。
家電量販店の方がより安く、ネット通販の方がさらに安く買えることもあります。その場合、長期保証はどうか、初期不良の対応はどうかなど、価格以外の点もしっかり確認してください。何かトラブルがあったときに対応できる知識・スキルをもった人間が身近にいるならば、低価格を追求して、購入先を選ぶこともありです。

購入の決定
かならず保護者・保証人と相談して決めてください。建築学コースでいえば、生協の推奨パソコンの基本セットは357,090円にもなります。授業料の半分弱、かなりの買い物です。
当面はおさがりのパソコンを使い、大学生活に慣れてから購入する手もありますが、その場合は、かならず自分一人で使うことができるように、「所有権」を譲ってもらってください。パソコンを共有することは、セキュリティ、OSの仕様、後述のMicrosoft 365のアカウントなどの観点からお薦めしません。

iPad
大学ではiPadでノートを取る人もいます。しかし、iPadは入学時にかならず必要だというわけではありません。ノートをどのようにとるか、好みの問題になります。

Microsoft 365
今の時代、どの大学でも、学生にMicrosoft 365を利用するアカウントを配付しています。家電量販店でパソコンを購入する場合、Microsoft 365が搭載されているものを選ぶ必要はありません。むしろ搭載されているものを買っても無駄になるだけです。

パソコンの選び方の紹介はこれで終わりです。大分長々と書いた気がしますが、この記事が皆さんの役に立てば幸いです!
_(:3」∠)_

最後まで読んでくださりありがとうございました。
次回の記事もお楽しみに!!
春からの大学生活、楽しんでください!!


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