chibatomo【千葉智之】

キャリア未来地図研究所 共同所長/人生100年時代キャリアのヒント発信/団塊ジュニア・…

chibatomo【千葉智之】

キャリア未来地図研究所 共同所長/人生100年時代キャリアのヒント発信/団塊ジュニア・サバイバル/「ホットペッパービューティーアカデミー」アカデミー長/鹿島建設→現リクルート/著作『「キャリア未来地図」の描き方』ダイヤモンド社『出逢いの大学』『やる気の大学』東洋経済新報社/

最近の記事

賢い親の、古くて底の浅い考え

うちの6歳の息子は、とても落ち着きがない。 後先考えず行動して怪我をする。「やるな」ということを必ずやる。ちょっと変わったものを見ると必ずいじくって多くの場合壊す。友達に「いやだ、やめて」と言われてもやめられなくてしつこく絡んで嫌われる。一回やりたいことを始めるとどんなに大事な用事があってもやめられない。 いやはや、なかなか厄介な性格だなと思いながら、ふと昔の自分のことを思い出した。 自分が物心ついてからの朧げな記憶が次々と浮かんできた。 何も考えずに車の影から飛び出

    • 街中華屋のご主人の最高に素敵な返答

      GW初日、あいにくの雨の中、6歳の息子と近所の街中華屋さんに昼ご飯を食べにいった。 とても歴史のある味のある外観で、期待を裏切らない正統派の街の中華屋さんだ。 ラーメンとチャーハンと餃子、野菜炒めという王道メニューを食べて満腹になって大満足。会計を済ましてお店を出ようとした時のこと。息子がカウンターの向こうにいたお店のご主人におもむろに質問をした。 「おじさんはなんでラーメン屋さんになったの?」 いきなりそんなことを聞かれても返答に困るだろうと思って聞いたいたら、

      • 魔術師のようなサッカーコーチの指導法

        息子が小学生になり、地元の少年サッカーチームに入った。 よくあるボランティアのコーチがやっている小学生向けのサッカーチームと思っていたら、その本格度において想像と全然違った。 なんとメンバー数170人以上、コーチ、監督もボランティアではなくスポーツで生計を立てているプロのコーチが10人以上。前回指導してくれたコーチはなんとセリエAの2部リーグでプレーしていたと聞いてビックリ。「おいおい、こりゃJリーガーユース養成チームじゃないか?!」と思ってうちの子大丈夫かなと思ったが、

        • 糸井重里さんから貰ったパワーの話

          とってもとっても幸運なことに、仕事で糸井重里さんにインタビューする機会をもらいました。 20年前から糸井さんが立ち上げたWEBサイト「ほぼ日」を毎日読んでいた僕にとって夢のような仕事でした。 お会いしたらどうしてもお聞きしたかったことがあります。それは糸井さんは日本の高度成長期からバブルまでの資本主義のど真ん中で最も成功したクリエイターだと思いますが、にも関わらずその資本主義とは真反対に見えるやり方でいつも上手くいってるのは何故なんだろうか? この質問への糸井さんの返事

        賢い親の、古くて底の浅い考え

          なんだか、どうしたことか、とにかく、無性に、”今”を大切にしようと思ったのだ。

          特段何かあった訳じゃないが、人生にとって大事な節目になりそうな心境の変化だと思ったので、書き残しておこうと思う。 ここ2年ほどリモートワークが定番になり、通勤がほとんど無くなった分、仕事前に5キロ程度のジョギングをするようになった。もともと走るのは大好きで、ランナーズハイの原料であるベータエンドルフィンも分泌されてるようで、最近は走らないと気持ち悪くなってきた。 先日も晴天の空の下、早朝から走っていたら、ふと「ああ、これは何か大事な気持ちが湧き上がってきたな〜」という気分

          なんだか、どうしたことか、とにかく、無性に、”今”を大切にしようと思ったのだ。

          分かったつもりで全く分かってなかった子育ての大切な気づき

          6歳になる息子は僕に似て非常に落ち着きがない。いきなり物を投げたりパンチしたりしてくる。なるべくやりたいようにさせてやろうと思いながら、「物を投げない!」とかどうしても注意することが多くなる。 そんな日常の中、先日も息子はいきなりブロックをテレビ画面に投げつけた。いつもなら怒るところだが、なぜだかその時は「ブロック投げるの楽しいの?」と質問してみた。すると息子は「ブロックが画面に当たったらどんな方向に飛ぶかと思って。」と予想外の返事が返ってきた。 その時僕は正直とても意外

          分かったつもりで全く分かってなかった子育ての大切な気づき

          松田代表に聴く、ヘラルボニー的キャリアの創り方

          「福祉✖️アート」の世界で今最も注目を浴びている、「異彩を、放て。」をミッションに掲げる福祉実験ユニット・ヘラルボニーの双子の代表のお二人に会ったのはちょうど1年半ぐらい前だった。友人の高橋龍くんが主催した色んな業界の人たちが集まった飲み会だった。(龍くん、良い出会いをありがとう!) 自閉症のお兄さんがきっかけとなり、双子の兄弟の弟2人で立ち上げたヘラルボニーという会社は、知的障害のあるアーティストとライセンス契約を結び、彼らが描くアート作品をさまざまな事業に展開している。

          松田代表に聴く、ヘラルボニー的キャリアの創り方

          「オンライン信頼力(仮)」

          約1年ぶりのブログ。 コロナで色んなことが激変する中で、久々に最近注目していることを書いてみようと思い立った。 4、5月の緊急事態宣言下に世の中のかなりの割合のビジネスマンが強制的にリモートワークになった。 11月28日現在、また予断を許さない状況になって来ているが、リモートワークの割合は一時期に比べると大きく減っている。一部のIT企業では「もう一生リモートワークにします!」なんて言ってるとこもあるが、中小企業を中心にもうすっかり元に戻っている会社が多いらしい。ある調査に

          「オンライン信頼力(仮)」

          アイデアの作り方なんてとっくに分かっている

          僕はよく人から「なんでそんなに次から次へとアイデア出てくるんですか?」と聞かれる事が多いので、ちょっと言語化してみる。 それには僕の中では明確な答えがあって、ジェームス・W・ヤングの名著「アイデアの作り方」の有名な2つのフレーズに凝縮されている。 「アイデアとは、既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」 「既存の要素を新しい組み合わせに導く才能は、物事の関連性を見つけ出す才能に依存するところが大きい」 だからポイントは2つ ①沢山のブロックを頭の中に

          アイデアの作り方なんてとっくに分かっている

          あの人がある日突然優しくなった理由

          長い会社生活を送っていると、それまでなんとなく冷たかった人が急に優しくなったりすることがある。 特に特別なことはないし思い当たる節もない。「なんでなんだろうかなあ」と思ったりする。 推測だが、自分がいないところで、その人が信頼する人から「あいつ、結構いい奴だぜ」とか聞いたとしたら見る目も変わって、自然と接する態度も変わってくる。 そういう「回り回って」がちょっとづつ積み重なって今の状況がカタチ作られている。 ミスチルの「彩り」という大好きな曲に、 “僕のした単純作業が

          あの人がある日突然優しくなった理由

          「何でも出来る」は「何にも出来ない」のジレンマ

          プライベートで本を出していたりイベントやったり大学講師してたりする関係から「千葉さん、実はサラリーマンだったんですね!?」とよく言われて久しい。気づくとサラリーマン生活が四半世紀に届こうかとしている。続けて「千葉さんは独立しても、何でも出来そうですよね。」ともよく言われる。 「じゃあ何が出来そうに見える?」と聞くと、「いや、何でも出来そうですよね。」と返ってくる。「だから何が出来そう?」と聞くと、「そう聞かれると難しいですけど、何でも出来そうじゃないですか。」と言われる。

          「何でも出来る」は「何にも出来ない」のジレンマ

          スクールカースト最上位のS君が僕にしてくれたこと

          いまだによく憶えている出来事がある。 中学生の時、クラスの人気者、今風にいうとスクールカーストの最上位のS君という子がいた。背が高くてスポーツが万能でそれでいて優しいという絵に描いたような人気者だ。僕とは普段ほとんどを話したこともなかったんだけど、ある日の学校の帰り道に偶然会ったS君から遊びに誘われた。僕が住んでいたのは広島県の山奥のど田舎で、広島市内に出るまで列車で2時間半も掛かる。そんな環境の中、S君が僕に学校が休みの日に広島市内まで行って映画を観ようと誘ってきた。中学

          スクールカースト最上位のS君が僕にしてくれたこと

          キャリアの悩める永遠の課題

          「得意なこと」と「好きなこと」、どちらを優先することが結果的に成功するキャリアなのか? これは40代半ばになっても、なかなか悩ましい問題だ。もちろん一番いいのは「得意なこと」でかつ「好きなこと」だ。ただそんなに人生は甘くは出来ていない。どちらから優先的に手をつけるかで、大きくキャリア設計が変わってくる。ましてやふた回り目のリカレントだと尚更である。 「好きなこと」であれば結果が出るまで夢中でやり続けることが出来る。「量が質に転換する」法則に従えば、苦しい時にも耐えられる「

          キャリアの悩める永遠の課題

          世界一美味しいペペロンチーノ

          僕がまだ広島に居たころ、「前菜や」というイタリアンのお店によく行っていた。僕は学生時代、流川という歓楽街の中にあるビアホールで3年間バイトしていた。毎日何百杯もビールを注いでいた。その店のシェフの繋がりで、バイト終わりの深夜からそのイタリアンのお店に行っていた。 とっても気が優しくて人のいいマスターは、若いとき東京の高田馬場の老舗イタリアンで修行をしていたらしい。その当時の僕は、東京なんてほとんど行ったこともなく高田馬場がどういう所なのかも知らなかった。 創作イタリアンの

          世界一美味しいペペロンチーノ

          今振り返ると僕の人生が決まった塾の先生の言葉

          いきなりだけど、僕のライフワークは、「教育」だと思ってる。 と言っても、教員試験を受けて学校の先生になった訳ではない。 ゼネコンで9年働いて、メディア企業に転職して13年。教育とは縁遠い仕事をやりながら、プライベートで大学の非常勤講師をやったり、ビジネス書作家を呼んでセミナーを主催したりして、間接的に教育に関わってきた。そして、今は奇跡的なタイミングと沢山の人の助けもあり、ついに本業でビジネススクールの学長をやっている。ライフワークとライスワークが融合したのだ。 なんだ

          今振り返ると僕の人生が決まった塾の先生の言葉

          おじいちゃんのとっておきのエッセンス

          僕は、小さい頃おじいちゃん子だった。父親がタンカーの船乗りで一年中家に居なかったこともあって、母方のおじいちゃんが父親代わりでもあった。 小学校の低学年の頃は、学校から帰るといつもおじいちゃんの車でドライブに連れてってくれた。自慢の車は四つ目の黒のセリカ。ライオンの立て髪のようなふかふかの茶色のシートに埋もれて、山の中や川沿いを軽快に走っていた。獣医さんであるおじいちゃんは、川縁にいる大きな白鷺を見つけると、車を止めて、その鳥が翼を広げるとどれぐらい大きいかを力説してくれた

          おじいちゃんのとっておきのエッセンス