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桃ちゃんは辛いのがお好き

桃ちゃんと私たちが一緒に暮らすようになったのは10年前。
その前は実家でぽっぽじいちゃんと桃ちゃんは2人で暮らしていました。
ぽっぽじいちゃんは、昭和一桁生まれでしたが
ぽっぽじいちゃんが寝たきりになったときに
私たち兄弟で話し合いをして、私がぽっぽじいちゃんと桃ちゃんの夫婦を
引き取ることにしました。

それまでずっと老夫婦2人の生活から一変。
私には娘(大人)がいて、夫はいません。(はいシングルバレマシタ)
なので、私はフルタイムで会社員として働いています。
外で働く実子と孫との同居。
桃ちゃん、若い家族ができたから一家の主婦としての
やりがいを見出しました。
若い2人を飢えさせないために
喜んでご飯を食べてもらうために
クックパッドをみて、新しい料理雑誌を買って
毎日おいしいご飯を作るのが桃ちゃんのお仕事です。

「桃ちゃん、私が外で働いてお金を稼いでくるからね
 桃ちゃんはこのおうちの主婦だからね。」
桃ちゃんは張り切っていました。
今まで老夫婦で夫はほぼ寝たきり。
自分が作るご飯を自分が食べるだけ。

その生活から、
自分が作るものを娘と孫が毎日食べるんです。
それはそれは張り切って作ってくれました。

でも最近の桃ちゃんは、
何をつくっていいのか時々わからなくなるそうです。
すると洋風、和風などの大きな括りで作るようになりました。
先日は「洋風」と決めたようで、ナポリタンと野菜スープを
作ってくれました。
ナポリタンは麺はちゃんと圧力鍋でゆでてアルデンテ。
とてもおいしいです、いつもの桃ちゃんの味。
野菜スープ。
私が飲んだ瞬間、、、ホワイトペッパー入れすぎだわ、これ。。。。
娘が飲むと、、、、
「桃ちゃん~これ辛い辛い。味見した??」
「したよ、ぜーんぜん辛くなかったよ」
「えー桃ちゃん飲んでみてよー辛いよ、これ」
「そうかなー味見したけど全然辛くなかったよー」と桃ちゃん

そういいながら、一口スープを飲んだ桃ちゃん。
「かっらーーーーーコレ何コレなんでこんなに辛いの?
  さっき飲んだとき全然辛くなかったのに???」

だよね、きっと、、、、だよね。。とふと思いついた私
「桃ちゃん、味見した後に胡椒いれた?」
「うん入れたよ、味が全然しなかったからたくさん入れた」
娘、爆笑。

「桃ちゃん、味見の後に入れたらそりゃ気づかないよね」と娘。

スープ皿の底には、うっすらと残ったスープと
底を覆いつくす胡椒。

桃ちゃんは辛いのがお好き?
いえいえ、私たち若者に合わせていれてくれただけでした。

【今日の教訓】
調味料を足すときは少しずつ。
そして味見は最後にもしましょうね。


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