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HPVが見つかって、悔しかったりめんどくさくなったりした話

結論から先に書くと、「まじで婦人科検診に、健康な人も今すぐ行ってください」、この一点に尽きます。そして間に合う方はとりあえず予防接種受けた方が良い、その方がトータルしてコスパが良い。

検査結果が出てまず最初に思ったのは、似た状況でブログを書かれている他の方も言っていたのですが「まじかよ、めんどくせー!」でした。ただ、自分ごとと思う前に感じた「うわぁ、めんどくさそう」の15倍くらいは、まじでめんどくさいです。だから15倍増しで想像してみてください。

私としてはなるべく手っ取り早く免疫力を上げたい!という結論に至り、4月から自分キャンペーンをスタートしました。今日はそのキャンペーンに至るきっかけ部分を書いてみます。

私は医療関係者ではないので、検索したり本を読んで調べたことや、その中で自分が理解できた範囲で知識を得ています。お医者さんから聞いた話も、あくまで私個人のケースです。

ハイリスクHPVが見つかると何なのか

HPV=ヒトパピローマウイルス。「Hito」だけ日本語の頭文字とるんだ、と思ったけど「Human」のHでした。
今でこそ時世的にウイルス対策のことをちゃんと考えるようになりましたがHPVは“ありふれたウイルス”と言われているらしく、日常生活していて割と出会いやすいウイルスだそうです。

HPVの中でもいっぱい種類(番号が振られている)がある中で、進行が早く悪性腫瘍の原因になり得るやつのことを「ハイリスクHPV」というらしく、私の場合はハイリスクの中の18番が見つかりました。こいつは一体何なのかというと、子宮頸がんの原因になるウイルスだそうです。

女性であれば80%以上、男性は90%以上が生涯で一度は何らかのHPVに感染すると言われています。また、ハイリスクHPVには50%の女性が感染すると言われています。しかし、ハイリスクHPVに感染したとしても、90%の女性は、自己の免疫力で数年以内にHPVウィルスを撃退(自然排除)すると言われています。

自然排除されなかったHPVが原因となって、体内に居着いてしまう&そのまま異形成が進んでしまった後にがん化すると子宮頸がんになるとのこと。
私の場合、現在のステータスはざっくりいうと「なんもない→軽度異形成→中等度異形成→高度異形成→がん」のレベルのうち「中等度」でした。

「HPVが見つかる」という表現が正しいのかどうか分からないけど、ここまでをお医者さんから説明受けて、そのあと更にググったりして理解したタイミングで思ったことをまとめると以下。

・大人はほぼ全員HPVと出会っている前提で生きたほうが良い。
・その中でハイリスクだったのも、五分五分の確率の問題だからまあしょうがない。
・HPVに触れても罹らないためのワクチンが存在するのに、何故打ってなかったんだ?俄然当事者だったはずなのに?
・体感では抜群に健康なのに、なんで自然排除されてないんだ?

知っていれば軽減できたリスク=子宮頸がんワクチン

「子宮頸がんワクチン」って言葉はなんとなく聞いたことがあって、「子宮頸がん」のかかりやすい世代(20代〜40代)に自分が入っているのも分かっていて、だけど特に詳しく知ろうと思っていなかった。毎年健康診断で子宮頸がん検診のオプションつけててA判定だし。ワクチンって子どもの頃に予防接種してるんじゃないの?くらいの認識だった。

先進国どころか、アジアの発展途上国ですら接種率が7割程度で普通です。
日本は0.6%。

???なんで???

2013年にワクチンが打てるようになってから副反応が出たことにより「薬害被害」の報道が出たらしいのですね。で、積極的に摂取推奨されないことになった。でもその後、副反応にはワクチンとの科学的な因果関係がないと分かってきた、のがイマココ。
ちなみにHPVはさっき書いたとおり種類がたくさんあるので、何種類のHPVに対応しているワクチンかでこれまたワクチン自体の種類も違うらしい。まとめてなるべくたくさんのハイリスクHPVに対応している方が手っ取り早いに決まっているのだけど、9種類のHPVに対応している「9価ワクチン」は、やっと2020年のこの春承認の審議入りしたと。

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「えー・・・、じゃあ今からでもいいんでワクチン打てますか?」

「打ってもいいけど、、もうHPV罹っちゃってるから既に罹った番号のHPVには意味ないのと(まだの番号には有効)、自費だと5〜6万します。」

・・・!

私この世で一番嫌いなのって「無知によって搾取されること」なのですよね。国の制度/法律も、最新科学やテクノロジーも、好奇心だけじゃなくて「知らなかったから損した」が一番許せない。今回、私はこの話を知らなかった(関心を持たなかった)という一点だけのせいで、少なくともベースの健康にリスクを抱えてしまったわけです。
情報を知っている上で自分考えてワクチン打たない判断をしたならこういう悔しさはなかった。だからこそ、友人たち、女性でも男性でも一回ちゃんと調べてそれで判断して欲しい。めっちゃ悔しい。

ちなみに、検査したきっかけと経緯について

体感では抜群に健康なのに、何故検診に行って発見したのか。
昨年の3月に少し不正出血があって「卵巣が腫れていますねー自律神経ですかねー」っていう事があったのです。本当は昨年のうちに不調の経過を診せに検診に行かなきゃいけなかったのですが、去年一年ばたばたしていてすっかり病院に行くのを忘れていて。今年の年明けにふと思い出して、検診にだけ行ってみたのでした。

1回目:視診。なんか異形成っぽいのあるかも?
2回目:細胞診。少し細胞をとってHPVがいるかどうか調べる。この時はまだ番号は特定しないがハイリスクHPVがいるかどうかは分かるっぽい。
3回目:コルポ診。組織をちょっと切ってとって精密検査。異形成の進行度を見る。と同時に、HPVの番号を特定する。私は検査後にちょっと不正出血あり。

そもそも10年前に卵巣のう腫の手術したこともあって、ちょっと不調があったら婦人科行くことに抵抗はなかったのですが(宇多田ヒカルも言ってる)

こう検査が続くのは正直ちょっとしんどい。自費負担分もそこそこあって、細胞診とコルポ診合計で1万以上かかりました。ちなみに健康診断のオプションでつける簡易検査キットみたいなやつは、もちろん意味はあるけど、あくまで簡易なので婦人科で視診した方がちゃんと分かるとのこと。

で、この検査を3ヶ月に一回受けて経過観察。3ヶ月目に細胞診、6ヶ月目にコルポ診、というペースとのこと。1年以内に中等度から高度に進行する確率が40%。40%ってそれほぼ五分五分だから、進んだ時にすぐ気付けるようにマメに検査するしかないのは分かるけど。

これが続くのなら、5−6万かかってもワクチン打っておいたほうが絶対コスパ良かったじゃん!検査費用だけで上回るわ。

何がそんなにめんどくさいのか

1.何か判断をする時に多かれ少なかれ「考慮すべき要素」として乗っかってくる。
目に見えないし自覚症状もない、直球の対処方法も具体的には無いときた(経過観察)。気にはなるけどいつ終わるのかわからないタスクを抱えたまま、なんとなくソレ用の脳のメモリを空けておかなきゃいけないという状況は、PM職業病的にはスケジュールがひけない上に終わらないタスクみたいなもので、気持ち悪くてしょうがない。そして、何かエンジン踏み込みたい時に自分の100%のリソースをぶっこむことができないというストレス。

2.何をどうしたら免疫力が上がるのか具体的な数値指標がない。
痛風→尿酸値みたいに、何の検査でこの数値が下がったらクリア!みたいな指標がないのがまたやりづらい。免疫の大まかな仕組みは「はたらく細胞」で履修済みだったので、複合的な要素なのは知っていました。

キラーT細胞さんやマクロファージさんがはたらき易くなればよいはず、なのですが。免疫システムって複合的すぎて、アクションプランにすると「全体的に健康っぽいことする」ということになっちゃうのですよね。漠然と健康を気にしすぎると逆にノイローゼになりそう。もっと何も考えずに生きたい。

3.情報が錯綜しすぎ。
そういう漠然とした状況だからか、「正解が欲しい」人のためのそれっぽい情報が多すぎる。しかもジャンル的に子宮スピリチュアルとかサプリアフィとかもたくさんあり、情報が錯綜しすぎ。
免疫の前に前がん病変の件をセカンドオピニオン受けたり、もしかしたらそもそも前がん病変に向けての抗ウイルス薬の治験も進むかも?とか

自分の専門外の領域でアジェンダ抱えると、張らなきゃいけない情報のアンテナが散漫になって困る。

実はこのnoteを書いた一番の目的は、情報収集のため。「知りたいと思っている」ということを発信したら、知の集合が集まりやすくなるかなぁと思って書いてみたのです。

自分キャンペーンの方針とゴール設定

・1年で異形成が高度に進行する確率が40%なら、数年をかけて免疫力上げるのではなく1年以内で身体のバランスが変わる即効性が必要。
・健康に毎日意識向けるほど時間がないし、もっとリソース向けたいことがある。ので、いちいち考えずとも実践できる行動変容にしたい。

これらを踏まえて、「現在の生活の延長で習慣を変える」かつ「半年以内(9月まで)にその新しい習慣を確立して、半年後以降も継続できる型を見つける」というゴール設定をしてみました。

自分の体のことは自分にしかわからないし、なんなら自分にもわからない。だけど無闇やたらに心配がったり不安になるのはエネルギーがもったいない。情報収集して、検証して、適宜プロに頼って変化をコントロールすることで、漠然とした課題をToDoにブレイクダウンできる。そうすれば他のタスクや生活と両立することも出来るのではないかと思っています。

まずはこの思考実験における、「ゴール設定」までの考えの整理の過程の記録でした。同じ課題に直面している方、私より先にいろいろ実践している方からのコメントもお待ちしています。

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