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唄
ワンフレーズシリーズ第2弾! 唄 三木露風 作詩 山田耕筰 作曲 日が光るのみ、幼き子が唄へば 「蝶々 蝶々」 かくうたへば 草の間のさやぎて出づる水 また微風(そよかぜ)の 喜悦の喉 誰かうたふ、独りならで あまねき中に そが唄を はてしなき空のきはみ 在るとなし、光る顔(かんばせ) 緑なる幻に ながるる白き野川の水 木も草も おのづからなる伴奏(ともあわせ) 日が光るのみ、幼き子が唄へば 「蝶々 蝶々」 かくうたへば 草と水と光がみんなみんなキラキラしていて、爽やかな風が吹く様子が表れていてとても素敵な詞です 小さい子が笑いながら蝶々を歌っている様子が目に浮かびます! この「蝶々 蝶々」の部分にはまさに「ちょうちょ〜ちょうちょ〜なのはに止まれ〜」という童謡、「蝶々」の旋律が使われていますが、中田喜直作曲の「ゆく春」にもアレンジされて出てきます。 ほかにも探せばありそう… 春、そして蝶々といえばこの歌!という感じですね〜 童謡も今後たくさん歌っていきたいと思っています♪
からたちの花
ワンフレーズ歌ってみようシリーズ からたちの花 童謡集「子供の村」から 北原白秋 からたちの花が咲いたよ。 白い白い花が咲いたよ。 からたちのとげはいたいよ。 青い青い針のとげだよ。 からたちは畑の垣根よ。 いつもいつもとほる道だよ。 からたちも秋はみのるよ。 まろいまろい金のたまだよ。 からたちのそばで泣いたよ。 みんなみんなやさしかったよ。 からたちの花が咲いたよ。 白い白い花が咲いたよ。 からたちの実って、柑橘なのですね。 花期は春で、秋には実が熟して金色になるけど、強い酸味と苦味のせいで食用にはならないそう。 でも果実酒になったり生薬になったりするみたいです。 白秋といえば柳川のイメージが強く、柳川にからたちの垣根があるような畑があるのかと思っていたのですが、これは山田耕筰の少年期のエピソードを白秋が詞にしたものだそうです。 しかし柳川で食べるうなぎのせいろ蒸しは本当に美味しいです。福岡に帰るたびに、夏は必ずうなぎを食べます。早く帰りたいなあ。 さて、歌うのはとても難しいこの曲ですが、私は大好きです。 静かで張り詰めた空気感と、「まろいまろい」などの柔らかい言葉が混ざり合って、なんとも洗練された雰囲気をもつ曲だと感じます。 何度も言うけどなかなか難しいこの曲、美しい演奏を聴くと本当に心が洗われるような気分になり、ほう…とため息をつきたくなります。しみじみ。