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フォトグラファーから巫女への転生物語③ 〜人生を変えた一本のゲーム〜

こちらの続きです👆
 
📸フォトグラファーから巫女への転生物語⛩
 
①気付いてしまった本当の気持ち
https://note.com/chiaki_photo/n/nb1c2f41333a7
②Love catch
https://note.com/chiaki_photo/n/ncdf30c6299ec



***
 
 
 
わたしの
感性の土台を
つくってくれた
ある大切なゲームがある。
 
 
『知る人ぞ知る伝説のゲーム』
と囁かれ
コアなファンが
未だにずーっといる。
そんなゲームだ。
 
 
ーー
 
 
わたしが小学校3年生の頃。
 
姉が誕生日プレゼントに
選んだ一本の
プレステソフト。
 
 
タイトルは
 
『moon』
 
 

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なんとも表現できない
深い深い夜の森色の
ジャケット。
内容も知らないのに
なぜか惹かれて
ジャケット買いしたという
姉の気持ちが
よくわかった。
 
 
どんな雰囲気のゲームなのかは
このムービーを見てもらったら
伝わると思う👏


 
 
***
 
 
moonの
キャッチフレーズは
 
 
 
『もう、勇者しない』
 
 
 
 
ゲームのオープニングは
幼い男の子が
ゲームをスタートする
ところから始まる。
 

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ゲームの中で
勇者のRPGゲームを
自分がプレイするのだ。
(わかりにくい表現!😂)
 
 
ドラクエやFFが
流行りまくっていた時代。
 
 
moonの中のゲームも
それらと似ている。
 
街の人たちは
選ばれし勇者に
憧れと称賛の声を
浴びせる。
人のおうちのタンスから
伝説の鎧をゲットしたり
モンスターを倒したりしながら
新しいエリアに
進んでいく。
 

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そして最終ステージ
月の光を食べてしまったという
悪のドラゴンを
退治する時
 
 
お母さんから
声がかかる。
 
 
 
「ゲームなんてやめて
 早く寝なさい!」
 
 
 
主人公の男の子は
仕方なく
ゲームのスイッチをOFF。
眠りにつこうとすると
なぜかテレビの画面が
ONになる。
 
 
おかしいなぁ…と
覗き込んだその瞬間
テレビの中
ゲームの世界に
吸い込まれてしまう。
 
 
 
ーー
 
 
ここからが
本当のmoonの
スタートだ。
 
 
主人公は
先ほどまでプレイしていた
ゲームの世界に入り込み
また違った視点で
物語を進めていくことになる。
 
 
勇者がモンスターとして
殺めていたのは実は
ただの可愛いアニマル。
悪いことは
何ひとつしていなかった。
 
そして伝説の鎧と思い
タンスから取って
装着していたのは
酒場のおばさんの下着😂
 
街の人は
 
「勇者は変人だよ」
 
と嫌厭している。
 
 
…先ほどまで見ていた世界と
全く別の世界。
 
どうして勇者は
選ばれし勇者なのか?
ゲームの世界に渦巻く
複雑な政治事情と思惑
個性豊かで
人間味溢れるキャラクターたち
 
 
可愛い粘土みたいな見た目なのに
相当な風刺と
問いをはらんだ
とんっでもなく
深いゲームなのだ。
 

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moonの世界には
戦いがない。
 
 
主人公は
勇者に殺された
アニマルの魂を
キャッチしたり
様々な生き物の
出来事や心に触れた時
 
 
 
『ラブ』
 
 
 
を手にする。
そのラブを
集めることによって
レベルアップしていくのだ。
 

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“ラブ” に触れることで
当時小学生だったわたしは
複雑な大人の世界のカケラを
学ばせてもらった。
 

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(ラブってなぁに?)
 

 
***
 
 
 
例えば
街のアイドルの
花屋さんの女の子。
 
実は彼女は
父ほど歳の離れた
ホームレスのおじさんと
両想いだった。
(本人たちはそのことを知らない)
 
主人公は
2人の想いを
こっそりと繋ぐべく
ゴミ箱に捨てられた
ラブレターを届ける。
 
 
すると “ラブ” を
手に入れることができるのだ。
 
 
どうしてこの2人の恋愛は
ダメなの???
好き同士だったら
何の問題もないんじゃないの?
 
こんな感じで
当時のわたしには
不思議なことだらけだった。
 
 

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***
 
 
 
とても印象深い “ラブ” がある。
 
 
moonの世界は
月曜〜日曜まで
一週間のサイクルがあり
曜日によって
キャラクターの行動が変わる。
 
 
お城の兵士さんは
毎週日曜のお休みになると
屋上でプロペラの飛行機を
飛ばしていた。
 
 
 
「離婚してもう
 会えなくなった息子がいるんだ。
 その子はプロペラが大好きだった。
 長く飛ぶエアプレーンを作る
 約束をしていたんだけど
 叶えてあげられなかったんだ」
 
 
そう言って
彼はエアプレーンを
ひたすら飛ばす。
その姿は
寂しく見えた。
 

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主人公は
毎週日曜に
彼がエアプレーンを飛ばす姿を
見にいく。
 
特に会話もなく
ただ、そこにいる。
 
すると週ごとに
少しずつ
プロペラの飛ぶ距離が
長くなっていく。
 
 
 
1ヶ月ほど通ったところで
ついに彼は
長い時間エアプレーンを
飛ばすことに成功する。 
  
 
「…飛んだ」
 
 
その一言で
主人公は “ラブ” を
キャッチする。
 
 
 
わたしは
心底ビックリした。
 
 
え?!
これでラブが
もらえるの??
ただ毎週通って
見てただけじゃん。
 
大好きな息子さんに
無事に会えてないよ?
このエアプレーンを
プレゼントして
幸せになったら
ラブがもらえるんじゃないの?
 
 
これで、
この人は幸せなの?
 
 
結局子どもに
会えないままなの?
そんなの寂しすぎるよ…。
 
 
予想外の展開に
悲しくなってしまって
その日はなんだか
眠ることができなかった。
 
 
 
そして次の日
朝起きて
ふっと、わかった。
 
 
 
どうやら、大人の世界は
わたしが思うより
はるかに複雑らしい。
 
 
一番の夢が
かなわないことも
たくさんある。
 
ハッピーエンドが
起こらないことだって
山のようにあるみたい。
 
 
でも、それぞれの場所で
それぞれの命が
確かに生きている。
 
そして
その命に
ただただ触れるだけで
一緒にいるだけで
こうやって
小さく確かに
救われることがある。
 
 
それが大人の世界なんだなぁ。
 
 
問題が解決することで
幸せになるわけじゃない。
 
見えない
小さな温もりで
人は、生きているんだなぁ。
 
 
 
***
 
 
 
moonを通してわたしは
物事を様々な角度から
見る力を学んだ。
 
 
ひとりひとりの事情に
触れれば触れるほど
そこには
絶対的な正義はなく
悪もなかった。
 
 
それぞれのキャラクターが
生きる確かな世界は
葛藤と
優しさと
醜さ
単純さと
めんどくささ
相反するもので
あふれていた。
 

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moonワールドには
ほんとーーーに
たくさんのことを
教えてもらった。
 
 
 
 
小学校3年生ながらに
 
 
「将来moonを
 好きな人と結婚する!
 この良さを
 わかってくれる人と
 人生を歩みたいから」
 
 
と決めていたほどだった😂笑
 
 
 
moonを製作した
『ラブデリック』
というチームは
数本のゲームを
生み出したあと
惜しまれながら
数年で解散してしまった。
 
 
 
それ以来
数年に1回
思い出したタイミングで
プレイしては
ますます深まり続ける
moonへの愛。
(お願い、壊れないで
 プレステ😂❤️笑)
 
 
本当に生きている
ゲームなんだよね。 
ずっとずっと、
確かに世界にリアルに
存在している。
 
 
ゲームの中に
とても頭の良い博士が
いるんだけれど
彼は自分たちが
どうやら丸い円盤の上
=ゲームのディスクの上に
存在する世界の住人だと
わかっていた。
 
机の研究ノートに
それを書いた図が出てくる。
 
自分たちは
そのプログラミングされた世界から
出ていくことはできないのか
研究を進めていた。
 
 

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現実世界と
ゲームの世界は
交差し、リンクする。
 
 
何が一体リアルなのか。
 
 
moonの住人たちは
確かにずっとあり続ける。
 
私たちが生活している
この時も
彼らの時間を
過ごし続けている。
 
 
ーー
 
 
 
moon好きの友達が欲しくて
 
「ねぇねぇ、moonって知ってる?」
 
といろんな人に聞いたけれど
プレイしたことがある人には
人生で一度も逢えなかった。
 
 
検索しても
唯一辿り着くのは
2ちゃんねるで
ずーっと静かに更新されていく
スレッド1つのみ。😂
 
 
どの書き込みも
愛に溢れていて
1年に1回は
必ず覗いていたと思う。笑
 
 
 
***
 
 
 
そして時を超えて。
2019年5月。
目に見えない世界から
キャッチしたことを
お伝えする、と決めた私。
そのプランのタイトルが
ようやく
ふってきた。
 
 
それが
 
 
 
『Love catch』
 

 
 
まさに
moonの世界から
いただいた
タイトルだったのだ。
 
 
 
・・・・
長くなったから
続く。
 
 
 
moonについて
語り出したら
マジでノンストップですよ😂💘
 
ほんとすごすぎて
もっと語りたい事
山盛りだわ。笑

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