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あの夏に乾杯

私たち家族は、父方の祖父母と同居だったので、お盆に行く幼い頃の母方のおばあちゃんの家(愛知県西尾市)ってなんか特別だった。
蝉の声や提灯持ってのお墓参り、何故か墓場での花火(そのあたりの文化みたい)。アイスを買いに行ったのに、母と長話になってしまうスーパーのレジのおばさん。ふかしたサツマイモをくれて走って逃げて行った近所に住む男の子。矢作川でのシジミ取り、シャチホコの形をした船で行ったうさぎ島。海水浴とセットで行った碧南の水族館。当時東京にいたお兄ちゃん(おじさん)の部屋のソファと勉強机。時々、帰省の一緒になる弟(おじさん)とそのお嫁さん。チンという中国の犬種のラムちゃんとヘスくん。いつも下を向いているので「哲学者」と名づけられた頭の大きな金魚。畑で野菜や不思議なハーブを育てているいつも割烹着を着た一度も怒ったところを見たことのない優しいおばあちゃん。夕方に帰ってくる陽気でダンディーなおじいちゃん。
やたらに濃い赤味噌の味付け。台所の開きにいつもあるあんこの缶詰め。使い古したユキヒラ鍋。台風が来たら吹き飛びそうな家。夜には絶対一人では行けなかった外にある汲み取り式のトイレ。ポンプ井戸もあった古い家。
今は、もう壊してしまって、少し離れた場所におじいちゃんとおばあちゃんが存命の時に建てた家に今はお兄ちゃんが1人で住んでるけど。
夏休みといえば、私にとって、西尾(名古屋から名鉄で約1時間)だった。
蝉の声がだんだんツクツクボウシの声になり、日が短くなって、夏の終わりを告げる。
千遥にとって、ママの実家である私の家はそんな趣のある特別な場所だっただろうか?
……もしわかるとしたら、もっとだいぶ大きくなってからかな(^^)
パパとママの愛情に包まれて、今日も淡路島の波打ち際で遊んでいます。またいつでもおいでね(^^)

#あの夏に乾杯  #夏休み #おばあちゃん #おじいちゃん

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