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強運体質の秘訣【創作大賞2023エッセイ】 

「あの人は、わたしと違って、運がいいから、、」とか、
「あの人は、ついてるのよ。でも、わたしは運に見放されてるから、、、」と言ってしまう人がいる。

そう言ってしまうことは、とてつもなく残念なことだと気づいて欲しい。

人生は色々。
確かに生まれた時から、裕福な家で育つ人もいれば、貧乏な人もいる。

五体満足で健康に生まれる人もいれば、障害を抱えて生まれてくる人もいる。

優しい両親に育てられた人もいれば、DVの親の元で育った人もいる。

この世は不公平だと嘆かざるを得ない人がいる。

わたしもそんなふうに思っていた時期があったかも知れない。

(割と人生波瀾万丈だったので、それはまた後日)

あと、こんなことを言っていた友だちもいる。

「わたし同じ誕生日の人と知り合ったんだけど、全く違う運命を歩んでるの。性格も違うわ。

生年月日で占ってもらったこともあるけど、当てにならないわね。

だって、その人は、成功してて、お金持ちで、素敵な家族を持ってて、おおらかな性格で、器が広そうで、幸せそうだった。

でも、わたしは、お金にいつも追われてるし、結婚も出来てないし、細かいこと気になるし、ネガティブな性格だから、本当、その人とは真逆よ。

おんなじ日に生まれたのに、不公平だと思わない?」

それは、何の違いなのか?

ツキがある人、運の強い人は確かにいる。
それは生まれ持ったものなのか?
環境のせいなのか?

わたしの祖父は、資産家のうちで生まれ育ったけれど、戦後、没落の一途をたどり、財産も家も全てなくなってしまった。

かと言って、不幸を嘆いて死んではいない。
胃がんだったけれど、苦しまず、死の直前まで、好物を食べれたから、
「わたしは運がいい。」と言っていた。

かの松下幸之助さんは、ものすごく貧しい家に生まれ、結婚当初もすごく貧しかったそうだ。
今では知らない人がいない、世界の松下電機、世界のPanasonicへと大成功するグローバルマンモス企業の創始者となられた。

幸せになるには、
成功するには、
そして、それらを引き寄せるには、
「どうやら秘訣があるに違いない。」ということに気付ける機会があった。
わたしが24歳の時だった。

ある成功者に出会った。
そこから、また、その人を通じて、さらに成功してる方達と知り合えた。

そして、わたしはその時を境に人生を激変させていくこととなった。

こんな風にいう人がいるかも知れない。

「あなたは、ついてるからそういう出会いがあるのよ。」

そう、確かにそんな人たちに出会えた私はラッキーだ。

でも、そのラッキーは、私が引き寄せたことを今は分かっている。

運とツキを引き寄せられる自分になれたキッカケのストーリーをここで話しておきたい。

わたしは、大学生の頃までは、日本の子どもらしい普通のレールに乗って生きていた。

大学生になって、熱中していたのは、ジャズダンスで、ダンススクールに行くのが楽しすぎて、厳しい練習も夢中だったからこそ、必死についていって、どんどん上級クラスに上がっていった。

そんな時、ジャズダンスの先生が、ドイツで、ダンス公演をするイベントを企画した。
先生は、ドイツ、ケルンの体育大学で、ダンスを専攻されていて、そのご主人が、同じ大学で器械体操を専攻されていたそうだ。

そのイベント企画というのは、その大学のOB,OGの有志たちと一緒に、体操とダンスのショーをドイツのいくつかの都市で、公演して廻るというものだった。

当時のドイツへの渡航費は、とても高く、もちろん有志の参加を募られた。

まだ20歳だったわたしは、すごくワクワクしたけれど、お金の心配もあったし、たくさんのナンバーの振り付けを今から覚えて、魅せられるところまで踊りこなせるだろうかという不安もあった。

でも、はじめての海外旅行が、そんな企画にのって体験出来るのなら、最高の思い出になるだろうからと思い、後先考えずに手を挙げた。

お金のことは、両親に熱意を話すと、あっさり解決した。
「小さい頃からのお年玉をずっと預かってて、貯金しておいてあげたから、結構貯まってるわよ。」
と、母が通帳を渡してくれた。

ナンバーの練習がすぐに始まったけれど、先生のとっておきの曲ばかりでとても難しかったし、期日もあるから、それはそれは厳しい練習が続いた。

でも、参加を決めたからこそ、あんなに練習したし、集中したから、実力が一気に上がった。

それまでの数年間の伸びと、その3〜4ヶ月の伸びは、雲泥の差だった。 

渡航の日が来た。

初めての海外。
初めてのヨーロッパ。
初めて見るドイツの街並み。

全てがわたしの脳と身体と魂を刺激して、
カルチャーショックを受けた。

約1ヶ月の公演旅行は、最高の経験で、言葉で言い表すのが難しい。
とにかく、わたしの瞳孔は、見開いたままだった。

その時に知り合ったドイツ人の友だちと、ほんの数日過ごしただけだけれど、とても心が繋がった旅でもあった。
一緒に公演をしたドイツの仲間たちの家に、ホームステイをさせてもらっていたので、そのご家族にもとても良くしてもらった。

その後も連絡をずっと取り合う仲になった人もいる。

当時はメールも、SNSもなかったから、手紙やハガキで文通していた。

ドイツの色々なステキな場所の写真を送ってくれた。
わたしも、負けずに、日本の美しい写真を送ったりした。

わたしは、再度ドイツに行きたい!
またあの空気を吸いたい!
と思っていた。

ドイツ人の文通友だちのマークは、もとより日本に憧れがあったらしく、「日本に行ってみたい!」と良く手紙に書かれていた。

そして、ある日、マークはサプライズで我が家に訪れた。

それは、わたしの誕生日で、家族を代表してプレゼントを持って来てくれたのだ。

本当にビックリしたし、そんなラッキーな話ってあるのかと、信じられない気持ちだった。

マークが言うには、その当時日本にはなかった格安エアチケットを手に入れるチャンスがあったし、マークの家族も、わたしに会いたいと言っていたと。

エアチケットのプレゼントを持って行くという口実も出来たから、訪れてみたかった日本にやって来たのだと、嬉しそうにプレゼントエアチケットを手渡してくれた。

ここで、ツキを呼ぶ秘訣をまとめてみよう!

①夢中になれることを、夢中でやる!(今ここに集中。)

②声がかかったら、手を挙げる!(ただし、ワクワクする内容なら。ちょっとドキドキする勇気のいることもワクワクなのだと理解する。)

③期日が決まる!(決める。)

そしたら、運命が良い回転を始める。

手を挙げた時には、状況が整っていなくても、辻褄がちゃんと合ってくる。(合うように動くことになる。)

そこから起こること、行動することは、全てツキを運んでくれる。


わたしは、マークからプレゼントされたエアチケットで、再びドイツに渡航した。

そのドイツステイは、さらにわたしの運命を動かす大きな転機となった。


二度目のドイツステイは、大学生活最後の年だった。
卒論を急いで仕上げて、
年末年始を挟んで3ヶ月ほど、マークの家にホームステイすることを決めた。

その頃は、日本経済は、バブル期でもあった。
就活も早々に終わって、内定をもらってる会社もあったので、わたしは、学生生活最後の思い出として、お気楽な長旅を楽しみにして渡独した。

約1年ぶりのケルン大聖堂は、荘厳で、美しく、またわたしの心は大きく揺れた。

「感動」と言う言葉では、足りないものが、胸の内を打っていた。

ドイツで再会した友だち、そして、また新しく繋がった友だちと毎日過ごしているうちに、
今までのわたしの考え方や常識が、いい意味で崩壊した。

彼らとの日常は、こんな感じだ。
アフターファイブを楽しみ、有意義な自分のための時間。
残業なんてしない。
毎日、友だちとクラブへ行ったり、
カフェやバーで語ったり、
夜の街を散歩したり、
わたしにとって毎日はキラキラした日々だった。

ある日、こんなことをマークに聞いてみた。

「みんな明日も朝から仕事なのに、こんなに遅くまで遊んでて、大丈夫?」

するとマークは「明日のことを気にして、今を楽しまないなんて、ナンセンスさ!」と大笑いした。


今を楽しむ!



そう、この出来そうで、多くの日本人が出来ていないのがこの感覚だ。


多くの日本人は、先の心配をして、手を打つために、何をするかを選択する。

また、過去の過ちを悔やみ、また失敗しないように今の行動を決めている。


わたしが出会ったドイツ人たちは、これとは違っていた。

例えば、マークはこんな話をしてくれた。

「歯科衛生士という仕事と今の毎日は楽しんでいる。
でも、将来、父のように家族との時間をたくさん持てる状態にするには、歯科クリニックの店舗付き住宅に住みながら経営出来るとすごく幸せだと思う。
そのために、歯科医になるための勉強を通信教育でしているんだ。」

これは、多くの日本人の選択とは大きく違う。

先を心配して手を打つというのは、うまくいかないことが前提にあり、そのために今の行動を決めることになる。

マークの場合は、今の幸せを噛み締め、それが続くように、そして、より理想的な状態に発展させるために今の行動を決めている。

人は今しか感知出来ないのに、今が楽しめなかったり、
心配や懐疑心に満たされた心で何かをやってるなら、生きるっていうこと自体が苦しみになってしまう。


ドイツのホストファミリーは、わたしのその後の人生の方向性を変えるkey personsだった。

マークの姉のカーラはナースをしていた。
ドイツは医療先進国。

カーラはその中で看護師としての仕事に誇りを持っていた。

そして彼女がその時点で決めてたことは、半年後にニュージーランドに行くことだった。

ドイツでの看護経験を大好きな国で活かしたいと彼女は言っていた。

志しと使命感をハッキリと発言できる素敵な女性だった。

ただなんとなく皆んなの就活に合わせて自分も就活をはじめ、
そこそこ好きそうな職種を選び、
雰囲気だけで就職先を決めたわたしとは大違いだ。

マークとカーラのパパはガソリンスダンドの経営者だった。


欧米では、ガスステーションといえば、セルフしかないので、ガスステーションを構えていれば、人も最低限しか雇わず、自動販売機のようにお金を落としてもらえるシステムだ。

だからマークのパパ、ママは本当に24時間自由で、老後の心配もなく、豊かな心で子どもたちをおおらかに見守っていた。


この家族のみんなの共通点は、
人生の豊かさを謳歌し、
それに感謝し、
未来を明るいもので満たすためのチョイスをして、
今を愉しんでいる。



このドイツ滞在で、人生に対して全く違う考え方が出来た。

というより子どもの時の思考パターンに戻った。

小さな子どもって、今、何がしたいかが全てで、後先なく

「やってみたい!」

「それが欲しい!」 

「知りたい!」

口に出して、行動に移そうとする。

気に入った遊びは時間を忘れてやり続け、

気に入らなければ簡単にほっぽり出す。

大好きな人と一緒にいたいとはっきり表現し、
興味がないことは、目に入らないのが基本だ。


安定をもとめる?

無難に生きる?

苦労は買ってでもする?

就活する時期の社会的子どもが、
安定や無難さを求めるなんて、
その社会が、
親が、
先輩たちがそう教育しただけ。

教育というか、オリで囲む、安全という名の縛り付けかもしれない。

それも一つの洗脳なのだと、わたしは思う。

そしてその結果、心療内科が大流行りで、20代の死亡原因1位が、"自殺"という悲惨な状態の社会は、間違いなく病んでいる。

そろそろやり方を変えなければ、
考え方を変えなければ、
可能性の芽を摘むのを止めなければいけないのでは?


小さな子どもたちのように、
自分たちで考えた遊びに夢中になっていた頃のように、
やりたいことを自分で決めて、行動に移してみたらいい。
やりたいことを本気でやればいい。
失敗したっていいじゃない。
何度でもやり直せばいい。
人生は、冒険の連続の方が面白いから。


子どもたちは、かくれんぼも鬼ごっこもお絵描きも夢中になれば本気だ。

世の中の偉大なる発明家たちは、そんな感覚で生み出してくれたのだろう。
今、私たちが便利に使っている文明の力の数々を。

人はみんなそれぞれが、
クリエイティブな生き方、
好奇心が湧くようなこと、
志を持って取り組めること
を選べれば、
幸せなのでは無いだろうか。

だって、それなら、それぞれの人生を夢中で生きられるから。


このような考え方を持つわたしが出来上がったのは、この時のドイツステイが大きなキッカケだった。


わたしは帰国後、思い切って、人生の方向転換をした。

まずは、内定していた入社予定の企業に電話をして、入社をキャンセルした。

当時では、四年制大学を卒業して、フリーターをチョイスするなんていうことは、世の中的には随分変わっていて、許されない風潮さえあった。

でも、周りにどう思われるかよりも、
自分がどうしたいか
どうなりたいか、
から発信した行動をとること!
これが新しいわたしの価値基準にのっとった決断の仕方だった。
その入社キャンセルが、その後のわたしの人生のスタートだったことは間違いない。

その時点では、何をするのか、したいのかがはっきりしていた訳ではなかったけれど、新しい道を、そして、ワクワクする道を見つけるためにアンテナを張りながり、動き出した。

では、ここで、ツキを呼び込むコツをまた追加でまとめてみよう。

④先の心配をせず、今を楽しむ!

⑤失敗しても良いことを分かる!(人生は冒険の連続だから面白い。)

⑥今の現状が、過去の自分が選んだもので、それが違うと感じたなら、素早く違う路線に乗り換える!

⑦まわりからどう思われるか(他人軸)で生きない。自分がどうしたいか(自分軸)で、生き方を(行動)決める。

⑧理想の生き方に関する情報にアンテナをはって、まず一歩進む。


その後のわたしの人生の展開は、これらのことがわたしの基軸となったからこそだ。

自分の中で、理想をかかげ、アンテナをはりながら、動き出したわたしに、最高の出会いがあった。

それも、すごく身近な友だちを通じて知り合うことになった。

チャンスは、以外とそばにある。

でも、アンテナを立てていないと気付けない。

全ては自分次第。





*風乃音羽サブスクマガジン【人生に彩りを加えるコラム】より抜粋!!
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