【エッセイ】ちょっと疲れてしまった私へ


私は、何を信じて生きていけばいいのだろう。

ころころと表情を変え続ける私の気持ちに、気まぐれでものを言う心に、疲れてしまった。

何か大切なことを伝えられているような気がしてならない。見逃したことはないか、と少し前の自分を睨みつけるように思い出そうとする。

あの時感じた新鮮さを、繊細な光をまとったときめきを、楽しさを、何度、私は信じようとしただろうか。それらは今、私の頭の隅に、薄く埃をかぶったまま、ぽん、と放り出されている。たまにカタカタと音を鳴らして、動いている、それは分かってる。

もういらないよ、何も返してくれないなら。そう言ってしまいそうになる。本当は、そんなこと思いたくなんて、ないのに。

本当に、求められなければ生きていけない社会なのだろうか。

一瞬の自分を、その一瞬だけ強く信じ切ることで、許してくれないだろうか。例え何度揺らいだとしても、やっぱり戻ってきてしまうこの場所は、受け入れ続けてくれるだろうか。
どうだろう、私。

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