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FC町田ゼルビアと一緒に高みを目指したくなった話

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前回はゼルビアを応援するようになったきっかけや私なりの応援方法について触れましたが、今回はもう少し芯の部分、なんでゼルビアが私にとって特別なチームなのかを書きたいと思います。


仕事から逃げ出したかった春と、
サッカー観戦が楽しかった夏

ゼルビアの試合を見るようになった頃、私は仕事でとにかく疲弊していました。上司の考え方に疑問を持ち、ついていきたくないけど仕事はやらなくちゃいけない、という苦しい日々を送っていました。
「仕事にやりがいはないけど、楽な仕事をしている割に給料は良い」「転職しようにも今の職場で積み上げたものがないので自信がない」そう考え、不満を持っているのに行動できないでいる自分が嫌いでした。

そんなときに出会ったのがFC町田ゼルビアでした。

私にとってサッカー観戦は、それ自体が刺激的で発見の連続だったので、勝てなくてもそれなりに楽しんでいました。仕事がつまらなくてもサッカーがあるからやっていける、そう考えていました。

試合を見るたびに選手は何を考えているのか、ポジションによる役割、サッカーのルールなど、ゼルビアのことやサッカーのことを知るのが楽しくて仕方なかったです。

応援する楽しさと負ける悔しさを知った秋

10月。仕事でどうしても我慢できないことがあり、現実逃避したく急遽アウェー甲府戦へ参戦。

この日はゼルサポさんが #ゼルフレバスツアー と称して、ゼルビアのスポンサーであるプリンシプル自動車さんを利用してバスツアーを組んでくださいました(一人では到底行けなかったので感謝しかないです…!!)

楽しすぎて甲府に魂売りそうになった

秋晴れの天気が良い日、仕事のこと全部忘れてスタジアムのある運動公園を散歩したり、マスコットのヴァンくんとフォーレちゃんにはしゃいだり、おいしいスタグルを食べたり、Twitterで交流のあるゼルサポさんと初めてお話できたり。Jリーグの楽しみは試合だけではないということを身をもって経験しました。

Jリーグを好きになって、よりゼルビアというチームが特別になり、どんどん感情移入するようになりました。

そんな頃ゼルビアに、なかなか試合に勝てない低迷期が訪れました。

勝てないと選手の表情も暗く、観ていて苦しくなるようになりました。本気で悔しいと感じるようになりました。
「今日こそは…!」と意気込んでは負ける日々が続き、サポーターさんが荒れる日もありました。

そしてゼルビア公式Twitterを通じて、岡田選手よりこんなメッセージが届きました。

サポーターの皆さんにはいろんな思いを抱えさせてしまっていると思いますし、不甲斐ない試合が続いている中で、それでも選手たちスタッフ含めて着実に積み重ねているものはチームとしてあると思いますし、上に行くためには試練の時期というか難しい時期を乗り越えて、それが絶対に必要だと思いますので、それを選手たちスタッフクラブ含めて乗り越えようとしていますし、もちろんいろんな思いがある中でも、サポーターのみなさんにはその過程も含めて一緒に戦ってもらえたらなと僕自信思うので(後略)

…選手にこんなこと言われたらもう応援するしかないよね。
最初から応援する以外の選択肢はなかったけど。

そしてそこから間もなく、お気に入りの吉尾海夏選手が久しぶりのスタメン出場することを知り、興奮しながら観戦した徳島戦。しかしイエロー2枚もらってしまい退場、後半10人で戦うも惨敗……。泣きながらピッチを後にする吉尾海夏選手を見て、なんとしても前を向いてほしくて、この日の試合感想は一段と熱を込めて描きました。

でもふと思ったことがありました。

「頑張れ」って、ただ口で言うのは簡単じゃない?
「頑張れ」って言うからには私が何かを頑張ってなきゃ説得力なくない?と。

徳を積んで来世に期待みたいな、完ッ全に自己満足の精神論だけど、ポポさんも「お祈りに行きます」て言ってたし。ていうかこのときはそれしか思いつかなかった。

苦しい時期を支えてもらった冬

じゃあ何を頑張ればいいのか、色々考えて、とりあえず惰性で続けていた仕事を辞めることにしました。
選手が試合に全力をかけているように、自分も100%全力で打ち込める仕事をしたいと思い、上司に退職の意向を伝えました。

ただ、この時期はとにかくつらかったです。

次の仕事を探すために、自分のやりたいことと、自分ができることをそれぞれ洗い出して整理するって作業をひたすらしていました。が、自分ができる仕事とやりたい仕事は別。やりたいことを仕事にするのが理想だけど、今の自分では能力が足りない…。考えるたびに理想と現実のギャップに苦しくなり、自分の無能さに絶望する毎日でした。

でもそれってゼルビアの選手たちも一緒なんですよね。

J1に行くためには上位チームが相手であっても勝たなくちゃいけないのに、思うようにいかない。技術や戦力が足りない。練習通りに上手くいかない。それでも自分の無力さや不甲斐なさに向き合わないことには前に進めないんですよね。現状を受け入れて今自分にできることを積み上げていくしかないんです。上に行くにはそういう難しい時期を乗り越えることが絶対に必要。ですよね岡ちゃん!!?

何回でも貼ります

辛い状況でもひたすら頑張るゼルビアの選手やクラブの姿を見て、私も今できることを積み重ねていくしかないなと何度も励まされました。
ただ、それでも、ゼルビアがJ1を目指しているのと同じように、私も常に理想は追い続けていたいなと思いました。

ゼルビアがJ1昇格したとき、私もJ1に昇格できたよって言いたくない?


こうして、ゼルビアを応援するつもりが、私の方がゼルビアにたくさん励まされていたのでした。


精神レベルが上がった頃の試合感想


その後、転職はどうなったかというと

ゼルビア応援のために毎週絵を描き続けたおかげで、自分がやりたいことや目指したいことがはっきりと見えるようになりました。

そして幸いなことに、納得のいく転職もでき、自分がやりたいことが実現できる環境に身を置けることになりました。それまでは自分のやりたいことと仕事内容がどんどんかけ離れていくことが苦しく、キャリアも諦めそうになってたので心底ほっとした。

不満を垂れ流しながらも現状に甘んじている自分が嫌いだったので、こうして今、前向きに仕事に取り組めることが嬉しくてしょうがないのです。


つまり、私はゼルビアに励まされるどころか、私の人生を良い方向へと導いてもらえたのです。


これからも、何度も難しい時期が訪れると思います。そのたびに一つずつ乗り越えて、ぜひ一緒に上を目指しましょう。

ずっとゼルビアを応援していくので、これからもよろしくだよ。



おわり。




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