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【体験談】小3でオルソケラトロジー始めます

長女(小3)がオルソケラトロジー(※)を始めるため、その体験談です。
オルソケラトロジーを始める経緯から初回診察を終えるまでの様子を今回、ご紹介します。
眼科医に勧められたけれど、始めようか悩んでいる方の参考になれば幸いです。

※オルソケラトロジーとは
「オルソケラトロジー」という言葉はギリシャ語で「オルソ」=「矯正」、「ケラト」=「角膜」、「ロジー」=「療法」を表し、その語源の通り「角膜矯正療法」を意味する屈折矯正法です。
「オルソケラトロジーレンズ」というハードコンタクトレンズを寝る前に装用し、そのまま就寝します。
就寝中にレンズが角膜を圧迫し、角膜の形状を正常な屈折状態に矯正します。

https://ortholens.jp/faq1-a/

【注意】
オルソケラトロジーは全額自費の自由診療です。
そのため医療機関により金額や検査の手順、治療計画に違いがあるかと思います。
正確な内容は担当の眼科医にご確認くださいますよう、お願いします。


長女の視力

裸眼視力は、2024年1月時点で両目とも0.1です。

2022年、小2の4月に学校の視力検査で引っかかり、目薬やワック(※)で経過観察。
しかし効果が得られず、小2の1月からメガネをかけ始めました。
小2の1月時点での裸眼視力は、0.4ぐらいだったかと思います。

※ワック(D7000)とは
わずか5分間(6シーン)立体風景を見るだけで長時間遠くを見つめる代わりを致します。以下の三つの理論がそれを可能にしています。
■フリッカー(点滅効果)
点滅する立体風景を眺めることによって、瞳孔の散瞳・縮瞳を促し、毛様筋を運動させます。イナイイナイ・バー効果(滅から明になるたびに脳が無意識にピント合わせを行います)によって、自然に「見る」効果を高めます。
■雲霧効果
立体視標は+3.0D(雲霧)から±0.0D(無限) ~ -1.0D(調節安静位)の間を往復移動しますので、近くに順応した調節を効率よく遠くに順応させます。
■平行視
右目用の画像、左目用の画像が、各々の目の正面にあります。よって両眼が遠くを見ているのと同じ視線の「平行視線」となり、長時間のPC作業やスマホ等で内寄せになった視線をまっすぐに促します。

http://www.woc.co.jp/product/d7000.html

2023年、小3の4月の視力検査でまた引っかかり、メガネを作り直しました。
メガネをかけ始めたころは授業中だけの使用でしたが、小3からは1日中かけています。

眼科医からの提案

2023年12月。
4月にメガネを作り直して半年以上経ち、念のため視力検査をしに眼科へ。
結果は、4月よりも視力が下がっていました。

そのときに「全額自費になるけれど、オルソケラトロジーという治療方法があるよ」と担当医から教えてもらいました。
提案されたオルソケラトロジーには、メリットが3つあります。

・治療用の特殊なレンズを目につけて就寝するだけ
・個人差はあるものの、日中はメガネなしで過ごせる可能性あり
・万が一合わないときは、治療を止められる
(ただし治療を止めた場合、元の近視状態に戻る)

運動が好きな長女の場合は、メガネがないほうが自由に動けそうな気がしました。
デメリットを挙げるとすれば、3つ。

・レンズに慣れるまでが目を開けづらい
・コンタクトレンズと同じように日々のレンズケアが必要になる
・いつまで続けるのかは個人差がある

しかし、デメリットよりも視力低下を抑えるメリットのほうが何倍も大きく感じました。

私は視力がとても悪く、小学校入学前からメガネをかけています。
成長ともにどんどん低下し、小学校卒業する頃には視力が0.01にまで下がっていました。
視力低下に歯止めが効かないことで不安いっぱいになり、泣いた日もあります。

視力低下で悩んでほしくない。
長女もこれから視力がもっと下がる恐れがあるからこそ、少しでも抑える治療があれば受けさせたい。
そう思い、オルソケラトロジーを受けようと決めました。

オルソケラトロジーは始めようと思っても、即スタートできるものではありません。
「そもそもオルソケラトロジーができる目なのか?」をチェックする必要があります。
すぐには検査ができないため、来院予約を2024年1月9日に入れて帰宅しました。

初回診察

2024年1月9日。
受付〜会計まではなんと2時間かかりました。
予約時に「時間がかかりますよ」と説明を受けていましたが、本当に時間がかかるものなんですね。
待合コーナーと診察室を何回、行ったり来たりしたことか。

わが家の場合、初回診察は以下の通りに進んでいきました。

①気球を見る機械の検査
②目の写真撮影
③眼圧検査
④メガネ着用時と裸眼の視力検査
⑤診察
⑥瞳孔を開く目薬(10分待機)
⑦瞳孔を開く目薬(10分待機)
⑧気球を見る機械の検査
⑨角膜の距離を測定
⑩診察
⑪レンズを目につける(試験装用)
⑫看護師による説明
⑬診察
⑭レンズを外す
⑮会計

ここでは、「レンズを目につける(試験装用)」と「看護師による説明」、「レンズを外す」、「会計」の4つの工程をご紹介します。
私自身、事前に何をするのか分からず、不安だったものをピックアップしました。

レンズを目につける(試験装用)

オルソケラトロジーで使うレンズを目につける工程です。
レンズはハードタイプなので、目につけると違和感があります。
まずは、違和感を減らすための目薬を両目に。
目薬は少ししみるようで、長女は少し嫌そうな顔をしました。
看護師がレンズを指に乗せ、長女の目にレンズをつけます。

実際に治療が始まったらレンズの着脱は親がする(!!)ので、つけ方のコツを教えてもらいました。
レンズをつけると痛がるお子さんもいるそうですが、長女は特に痛がる様子はなかったです。
ただ、かなり違和感があるようで長女は目を開けられません。
「目を開けると何か(レンズ)が動くから、コロコロして変な感じ」と話していました。

レンズをつけた状態で、待合コーナーで15分ほど様子を見ます。
長女は目を開けていられないので、抱きかかえて移動しました。

看護師による説明・治療計画

待合コーナーで少し待っていると、看護師から声がかかりました。
試験装用で目を開けられない長女を抱きかかえて、待合コーナーから説明を受けるためのスペースへ移動。
看護師から今後の治療計画の説明を受けます。

①1/9:初回診察・レンズ注文
②1/15:レンズ受け取り・着脱練習
③1/16:翌日に診察
④1/23:1週間後に診察
⑤1/30:1週間後に診察
⑥2/13:2週間後に診察・オルソケラトロジーを継続か中止を判断
⑦(継続の場合)3カ月後に診察

※医療機関により、治療計画や料金、支払時期が異なる可能性があります。

②で50,000円、⑥で80,000円支払います。
オルソケラトロジーを中止する場合は、⑥の80,000円は不要と説明を受けました。

看護師による説明・レンズのケア方法

年齢的に長女がレンズのケアをするのは難しいため、親が洗浄や管理をします。
レンズの洗い方やケースの使い方を看護師に教えてもらいました。

【使用するアイテム】

【レンズのケア方法】

レンズを外す

試験装用をして医師の診察が終わったら、レンズを外します。
外すときに使うアイテムは、スポイトです。

【スポイトの使い方】

取る様子は見ているだけで怖いのですが、意外にも長女は怖がる素振りが一切ありません。
怖がる怖がらないは、個人差がかなりありそうです。

長女は怖がる素振りは見せませんでしたが、実際は少し怖かったようです。
ただ、「つけたものは出さないとダメでしょ?」「毎日頑張ったらメガネなしになるんでしょ?」と自分で自分を納得させていたように見えました。
実際に治療が始まったら、親がこれ(取り外し作業)をするんですよね…。

会計

すべての検査工程を終えたら会計です。
自費治療なので、診察代を支払います。

支払:5,000円

※医療機関により診察代の金額は異なります。

長女の感想

レンズをつけるのと外すのはちょっと怖いけど、それをすると昼間はメガネが要らないんでしょ?
じゃあ、やる。
目に入っているのは何か変な感じはするけど、夜寝るときだけだからできる。
でも、レンズをつけたら目が開けられないから、抱っこしてベッドまで連れて行ってほしい。

なかなか頼もしい感想をもらえたと思ったら、最後に少しだけ長女の本音が聞けました。

オルソケラトロジーの初回診察を終えて

眼科医は、長女が小2の時点では「オルソケラトロジーっていうのがあるんだけど…今だとちょっと早いかも。もし始めるなら小3か小4かなぁ」と積極的には勧めようとしませんでした。
全額自費の自由診療だからこそ、先生の方針が出やすいかもしれません。

長女の場合、小2でメガネをかけ始めたばかり。
どれくらいのスピードで近視が進むのかは分からない状態です。
視力低下の度合いが分からず、「もしかしたら急には下がらないかも」と期待していた私は、全額自費の治療をしたいとまでは思いませんでした。

私の期待とは裏腹に、徐々に下がる長女の視力…。
小3の12月の診察で「あぁ、どうしよう」と焦る私の表情を見て、眼科医からオルソケラトロジーの提案がありました。
「今やるならちょうど良いタイミングな感じはするけど、どうします?」の一言で背中を押されました。
自由診療なので、もちろん「絶対やりなさい」のような強要は一切ありません。
治療をするしないを決めるのは患者側です。

成長期になると、私が経験したようにどんどん視力低下が進むはずです。
おそらく、視力低下に悩む時期がいつかはやって来るでしょう。
「近視がそれほど進んでいない今」からオルソケラトロジーを始めようと決めました。

初回診察に1時間半〜2時間はかかると聞いていたものの、「そんなにもかかるの?」と半信半疑。
実際に診察を受けて、たくさんの検査や待機時間があるため、本当に2時間もかかるんだとわかりました。

次回の通院でするのは「レンズ受け取り・着脱練習」です。
「1時間半程度はかかるかも?」と看護師から説明がありました。
私が長女の目にレンズをつけたり外したりする練習をします。
これに時間がかかるそうです。

次回以降の様子も随時、ご紹介しますね。