Phare Ponleu Selpakの卒業制作に行ってきた話
去る七月末にカンボジアの地方都市であるバッタンバンに行ってきた。
当地にはフランスのNGOが設立した総合的な学校で、特にアート系の専門学校も併設しており、この学校を母体としたサーカスはカンボジア国内外で有名だ。
美術にも力を入れており、特にアニメーションコースはカンボジア国内で屈指の授業内容を誇り、毎年レベルの高いアニメーターを輩出している。
自分はSocialCompassの中村さんの口利きで、そのアニメーションコースの卒業制作の審査員として招かれたのだ。
自分はほぼ毎年、TVK(カンボジア国営放送)のアニメーションコンテストで審査員をしており、コンテストにはPhareの生徒たちも出品しているので、基本レベルの高さは重々承知している。
過去のPhareの生徒(当時)の受賞作品
今回は卒業制作展なので一部の出品作品だけではなく、いろんな作品をみれることに期待してた。
それぞれの作品は半年前から準備して作られているので、全ての作品は最低限のクオリティをクリアしており、その中でも期待した通りの素晴らしい作品に出会えたことは、素直に嬉しく楽しませてもらった。
作品紹介はまた次回。
ただ、問題もなくはない。半分以上の作品が未完成だったことだ。
理由を聞くと、ほとんどが背景の制作に時間がかかったからだと。
確かに、背景は綺麗。下記はそれぞれ今回の作品のスクリーンショットだ
しかし、一般的にはカンボジアの人は、タイムマネジメントが苦手な人が多く、Yamada School of Artの生徒たちでも作品全体を見渡さずに好きな部分に熱中してしまう生徒が多いのだが、それはこの学校でも同じく難しいようだった。
また、ストーリーもテンプレ的な悲劇の話が多く、同じテンプレならもっと楽しい話が多いといいのにな。
ここの作品はそれぞれいいところもあるので、作品自体にはそれぞれ絶対的な評価をしたが、学校側には上記のことを結構キツく伝えた。
自分の意見が、少しでも来年に向けて生かされると嬉しいな。
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