マガジンのカバー画像

読書感想文

12
上田吉一フェアリー作品集『極光Ⅱ』、『チェスプロブレム入門』を読んだ感想記事です。その先は未定。
運営しているクリエイター

2022年7月の記事一覧

『チェス・プロブレム入門』感想③

『チェス・プロブレム入門』感想③

【ダイレクトメイト(Directmate)】

執筆者は若島正さん。

ここでは作品を紹介しながら前提となる知識を解説している。特に重要なことを書いておこう。白の初手(key move)には大概threatが付いていて、黒の初手はそれを受ける手だと言うこと。threatが付いていない場合というのは、例えばD01のような限られた場合のみである。また、長編以外のダイレクトメイトで作意となる本手順が1通

もっとみる
『チェス・プロブレム入門』感想②

『チェス・プロブレム入門』感想②

前回の続き、P33から読んでいこう。

H11:作意自体は面白い。 b)の最終手だけが駒取りになっている点やツイン設定の大きさは多少の減点である。ちなみに、2枚の駒を2パターンでunpinするシステムを詰将棋で使ってプロパラで発表したことがあるが、プロブレム向きのテーマだと実感させられただけだった。

H12:ツイン設定に無理があるが、H#2でこのテーマを実現したのは本作が初めてなのかもしれない(

もっとみる