オランダでの家探し問題とアプローチ
最初に言います。この記事ではオランダに対してネガティブなことを書きます。それは家探しです。読者の方々の希望を奪う書き方に見えるかもしれません。
オランダでの家探しは大変です。シンプルに家の数が全く足りていないんです。
日本の場合には、家探しがうまくいかない理由は例えば、エリアが激選区、希望家賃が低すぎ、角部屋と希望している、見つかりにくい間取りを探している、デザイナーズ物件に絞っている、、というような要素が考えられます。オランダはどれほど条件を緩めても、家賃を1.5倍出しても、エリアを広げても、家探しが厳しいことには変わりはありません。というような状況を理解した上で、、
はい、今回の記事はオランダの家探しについてになります。オランダで賃貸用の物件を探すのは本当に大変です。特に初めての移住者にとっては、そのプロセスの難しさに驚くかもしれません。実際に私も、何度も心が折れそうになりましたが、最終的には3件の物件からオファーをもらうことができました。今回は、私の経験をもとに、オランダでの家探しのポイントや注意点についてお話しします。
オランダの賃貸住宅事情
オランダの賃貸市場は、需要が供給を大きく上回っているため、物件を見つけるのがとても難しいです。たとえオランダ人であっても、permanent contract(永久雇用契約)を持っている場合でも、家を見つけるのに3〜4ヶ月など時間がかかることがよくあります。
ということはもちろんEU市民でない日本人の場合、状況はさらに厳しくなります。個人事業主、ワーキングホリデー、学生、短期雇用などのステータスであれば、家を見つける難易度はさらに上がります。(駐在の方は会社が手配されるので、負担はそこまでないかと思います)
賃料の相場
オランダの主要都市での賃料相場を以下にまとめました。都市ごとに大きく異なるので、計画を立てる際の参考にしてください。
アムステルダム(Amsterdam): 月€1,500〜€2,500以上(1ベッドルームのアパート)
デン・ハーグ(Den Haag): 月€1,200〜€2,000
ユトレヒト(Utrecht): 月€1,300〜€2,200
ロッテルダム(Rotterdam): 月€1,200〜€2,000
一般的な応募方法
オランダで賃貸物件を探す際の一般的な方法をいくつか紹介します。これらのプラットフォームを使うことで、多くの物件情報にアクセスできます。
Funda
URL: Funda
特徴: オランダで最も人気のある物件情報サイト。住宅の売買や賃貸情報が豊富。応募をすると不動産エージェントに転送されます。SUUMO的なやつです。
Pararius
URL: Pararius
特徴: 賃貸物件に特化したサイトで、幅広いオプションがあります。応募をすると不動産エージェントに転送されます。SUUMO的なやつです。
Kamernet
URL: Kamernet
特徴: 賃貸用物件、シェアハウスやルームメイトを探すのに適したプラットフォーム。オーナーと直接やりとりが可能です。
ひとこと
Funda、ParariusがSUUMO的なサイトであることに間違いはありませんが、応募をしたところで、不動産会社から連絡がない、、ということは当たり前にあります。50件応募して、3件内覧の案内が来たらラッキーと言った感じです。また、Funda、Parariusで応募後、個別で不動産会社から自社有料サイトへの登録を依頼される、、という場合もほとんどです。体力と金銭力等、考慮しながら進めてください。
不動産詐欺の横行
オランダでは、不動産詐欺も少なくありません。物件が実在しないにもかかわらず、前金を要求する詐欺などが横行しています。必ず内見をする前にお金を振り込まないようにしましょう。また、公式な不動産会社や信頼できるプラットフォームを利用することをお勧めします。
Facebookをお勧めしない理由
一部の現地の人々はFacebookを使って物件情報を共有していますが、詐欺が多く、信頼性が低いため、オススメしません。私も序盤、Facebookにてチャレンジをしましたが、2回連続で詐欺に遭いかけましたため、心が折れました。安全な取引をするためには、より信頼性のあるプラットフォームを利用することが重要です。
私が使用した方法
私自身も、オランダで家を探すために多くのプラットフォームを利用しました。以下は、私が実際に使った方法です。
Kamernet で約50件応募。
Funda・Pararius で約100件応募。
その他の有料エージェントでも約50件応募。
効果的なアプローチ
オランダでの家探しを成功させるためには、以下のような戦略が役立ちます。
アプローチ数を増やす
とにかく多くの物件に応募しましょう。物件のオーナーやエージェントは複数の応募者から選びます。そもそもの分母が足りていないと選ばれる可能性ももちろん低くなりますため、こちらが一番簡単なアプローチかと思います。100件応募をして、1-2件の内覧に進めば順調くらいのイメージでいるのがいいかもしれません。
コストを惜しまない
登録料、交通費、外食費など、ある程度の出費は避けられません。たとえ月€100〜200の登録料が発生しても、それが家を見つけるチャンスを増やすのであれば、投資と考えた方がいいかもしれません。移住して4ヶ月間経っても家が見つからない、という最悪の状況を避けましょう。
条件を緩める
この国の家探しはわがままを言える状況ではありません。住民登録ができるまでは、一旦、コンセントの位置、風水、角部屋、そんな甘えは通用しません。予算を上げたり、エリアを広げたり、間取りや築年数などの条件を最大限に柔軟にし、選択肢を広げてください。。。特に予算を€2,000まで引き上げると、返答率が大幅にアップしました。また 1 bed roomより2 bed roomの方が見つかりやすいとも聞きました。
自分のステータスを改善する
もしTenantとしてのプロフィールを改善できるものがあれば、先に改善しましょう。例えば、仕事がない方であればアルバイト・短期雇用であっても、仕事を先に見つける。また日本の口座からオランダの銀行口座に資金を移して見た目を良くする。ビザを先に申請して信頼度を上げるといったことが有効です。
自分の強みをアピールする
貯金額や母国での収入、その他何かしらの自分の持つ強みを積極的にアピールすることで、信頼度を上げることができます。特に先代の皆様のおかげで「日本人」であることは、Tenantとしては割とプラスに見られることも多いです。
提出する資料を改善する
Motivation Presentation Letter(自己PR文)を作成し、オーナーに自分が信頼できる人物であることを伝えるのも有効です。こちらの書き方はまた追って掲載いたします。
Contractの提示: 特にすでに現地の企業からオファーをもらっていたりする場合には、Contract、あるいは雇用を約束するConfirmation Letterをもらっておくと状況が一変するでしょう。
注意点
記録に残すこと
応募した物件は必ず記録に残しておきましょう。突然不動産屋や大家から連絡が来ることもあるため、応募した際のURLや「住所」「郵便番号」はメモしておくと安心です。
難易度を理解すること
なんども言いますが、オランダでの家探しは簡単なものではありません。需要に対して供給が全く追いついていないため、不動産エージェントとの関係も特殊です。エージェントから連絡がなかったり、対応が遅かったりすることも多々あります。これが普通のことと理解して、気長に構えることが大切です。
最後に
オランダの賃貸物件不足問題は本当に最悪なんです。お金出せば見つかるというようなものでもありません。不動産エージェントとの力関係も日本と全く違います。不動産会社から連絡無視されることは普通のことです。運ゲーみたいなところあります。そこのスタンスを間違えると、精神上良くないです。住宅事情が最悪の国で、頑張って探してやっているくらいの気持ちで望むのがいいかと思います。
心が折れそうになることもあるかもしれませんが、焦らずに頑張ってくださいね!私も応援しています!オランダで素晴らしい新生活がスタートすることを祈っています。
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